「出世魚」と呼ばれる魚がいる。
成長するにつれて、呼び名が変わっていく魚のことだ。
よく知られているのは「ボラ」。
オボコ → スバシリ → イナ → ボラ → トド
昔から、若い娘のことを「おぼこ娘」と言ったり、物事が行き着くところまで行った状態のことを「とどのつまり」と言ったり、日常的に使う言葉の中にも溶け込んでいる。
「ブリ」も出世魚だが、地方によって全く呼び名が違うのでややこしい。
代表的なものを挙げると、
関東地方: ワカシ → イナダ → ワラサ → ブリ
関西地方: ツバス → ハマチ → メジロ → ブリ
関東で「ハマチ」という場合は、瀬戸内海などで生産された養殖ものを指すことが多い。
このblogの中でも、呼び名の変わる魚はいくつも登場している。
(「みんな出世前ですね」などと鋭い指摘をしてはいけない。)
セイゴ → フッコ → スズキ
ソゲ → ヒラメ
チンチン → カイズ → クロダイ
ショゴ(ショウゴ) → カンパチ
同じ種類の魚でも、呼び名を変えることによって大体のサイズがわかるので、いちいち説明する手間が省けるのである。
昔ながらの生活の智恵なのであろう。
従って、30cm程度のセイゴがたくさん釣れたときに、「シーバス(スズキ)爆釣!」などと書いてはいけない。
モンスター狙いのルアーマンたちが、14センチのビッグミノーとランディング・ギャフを携えて続々と集結してしまう(笑)。
ちなみに、アメリカのロックバンド「ジェファーソン・エアプレイン」は、当初のサイケ・ロック路線からシティ・ャbプ路線に転換し、「ジェファーソン・スターシップ」に出世した。
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