140文字小説
「おじやはおじゃん」
・おじやはおじゃんは
ありえない
うめは
相性
バツグン
お醤油も
相性
バツグン
どんなベジタブルも
うどんも
どんとこい
あやうくなったら
チーズをパラリで
ごまかし
おじやはおじゃんは
ありえない
これほど食材に
協調性
もたされる料理は
おじやだけ
作家 中谷美咲
おもしろ講釈
「しにせ」
・・時は元録
今は令和六年
今日は
しにせのお話
しにせとは
ニセモノと言うことか
そんなこと
言うと
老舗の
お店から
怒鳴られる
そリゃ
そうだ
昔からつづく
長くだ
わかって
もらえるだろうか
お客様との
ご縁が
困難でも
切れない、
むつれない
毛糸のような
ものだな
よくわかった
おもしろ講釈師
中谷美咲
ポエム
「のれん」
・老舗日本料理屋に
とっては
過去から
長くつづく
のれんは
店のいのち
みたいなもの
ふるい
のれんは
自信の表れ
作家 中谷美咲
創作落語
「クイズ」
・アップダウンの一席
浮き沈みが激しい
アップダウンの
世の中でございます。
テレビのクイズであれば
人ごとですから
楽しんで見てられますが
当人のことになると
そうはいきません
クイズ風にやってみます
問題
今何問め
この程度のこと
難問でもないでしょう
お後がよろしいようで
創作落語しらん亭咲
ポエム
「企業」
どこの会社も同じだが
私の目には
他人はどう思うか
そんなのは
どうでもいいけど
ひとつにまとまって
同じ考え方で
進んでいる
下のものは
上にはさからえない
やっていることは
違うにしても
私の目には
企業は宗教と
どこが
ちがうのだろうと
感じてしまう
作家 中谷美咲
