風のアルバム

些細な記憶の断片
或いは今日の雑感

さくら (April 2016)

2025-02-09 07:45:32 | 日記

 

その時どこからか

桜の花びらが2つ、飛んできたのです

母の棺を乗せた車を 

家の前で見送った時のことでした

 

 

 

コメント

父の晩酌 1970’s

2025-02-08 07:27:13 | 日記

 

熱燗をお膳に持って行くのを

たまにですが母にたのまれました

ちょっと嬉しかったのを覚えています

 

 

コメント

裁ち台 1970’s

2025-02-07 00:11:56 | 日記

 

祖母が着物を仕立てるのに使う作業台を

我が家では裁ち台と呼んでいました

子供時代、私は毎日のように祖母の部屋に入りびたり

テレビを見ながら、裁ち台の端っこで漫画を

描いたりしていました

 

 

コメント

学校の階段 11 years old

2025-02-06 03:46:09 | 日記

 

スベラーズのはがれた下から2段目を飛ばして

階段の登り降りをすること、をマイルールにしていました

ある時友達にそのわけを聞かれ、私は思いつきで答えました

「スベラーズのはがれたあの段を踏むと

不吉なことが起こるから」

うわさはあっという間に広がって

誰も2段目を踏まなくなりました

 

 

 

コメント

梅の香り February 2016

2025-02-04 17:18:45 | 日記

 

母が最期を過ごした病院は

峠の向こうにありました

私は母に会うために毎日

峠を歩いて越えました

 

昨夜 村のぐるりをジョギングしていると

梅の香りがほのかに鼻をかすめていきました

それで峠の記憶が久しぶりに出てきてくれたのでした

 

母のいる病院を目指して峠を越え

まもなく行くと、南を向いた山の斜面には

陽射しを浴びてたくさんの梅の花が咲いていました

 

介護にセンチメンタルは絶対に禁物、と

心に言い聞かせ、泣くなら旅立ちを見届けてから

いくらでも泣けばいい、と感情を固めていた

毎日でしたが、梅の花を観ながら峠道を下る時だけは

固めた感情が少しゆるむのを自身に許したような気がします 

 

いくらでも泣けばいい、は本当にその通りに

なったようで、あれからまる9年が経とうと

してるのに今もまだ、折りに触れてはポロポロと

涙が流れてどうしようもない時があります

 

 

 

 

コメント