風のアルバム

些細な記憶の断片
或いは今日の雑感

梅の香り February 2016

2025-02-04 17:18:45 | 日記

 

母が最期を過ごした病院は

峠の向こうにありました

私は母に会うために毎日

峠を歩いて越えました

 

昨夜 村のぐるりをジョギングしていると

梅の香りがほのかに鼻をかすめていきました

それで峠の記憶が久しぶりに出てきてくれたのでした

 

母のいる病院を目指して峠を越え

まもなく行くと、南を向いた山の斜面には

陽射しを浴びてたくさんの梅の花が咲いていました

 

介護にセンチメンタルは絶対に禁物、と

心に言い聞かせ、泣くなら旅立ちを見届けてから

いくらでも泣けばいい、と感情を固めていた

毎日でしたが、梅の花を観ながら峠道を下る時だけは

固めた感情が少しゆるむのを自身に許したような気がします 

 

いくらでも泣けばいい、は本当にその通りに

なったようで、あれからまる9年が経とうと

してるのに今もまだ、折りに触れてはポロポロと

涙が流れてどうしようもない時があります

 

 

 

 

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