🌸さくらジャパニーズラングェッジスクールインク(さくら日本語学校)🌸

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労働力について(Ⅰ)   2月8日

2016-02-08 | さくら日本語学校
1月31日より、日本を回っています。
この日本出張の際、朝早く起きる私にとって唯一、仕事のことについて思考する時間がたくさん取れます。

現在の日本の労働力について考えています。
少し、景気が良くなったようだと判断されれば、労働単価の高い仕事(自動車、機器部品等)の求人が増えますので、単価の安い食品関係の人達が会社を辞めて単価の高い方へ移ってゆきます。今迄はアルバイトニュース、新聞等で求人広告を出せば3~4人の面接応募者があったのだが今は“0”だそうです。
今や国内の人手不足は深刻になってます。その背景にはやはり日本の「労働力人口の減少」があります。
労働力人口の推移を見ますと1998年6790万人をピークに減少傾向となり、2013年の統計ですと6577万人となってます。
ピーク時から比べると213万人も減っています。
今後も労働力人口は少子高齢化によって減少ペースが加速されるでしょう。

業種別で深刻な人手不足が叫ばれているのが“運送業”です。
とり分け、バス運転手の度重なる死亡事故も重なってバス運転手の若手の確保が大きな課題となっています。
若者の大型二種免許を取得する人達が減っているので近い将来バス、トラック運転手が絶対的に不足におちいる可能性大である。又、若者達の車離れもあって他の業種と比べて給料や待遇面も良くないのだろう。
運送業は“カーナビ”がこれだけ普及しているのであれば外国人運転手でも十分対応出来る職種と考えています。近い将来、技能実習生のフィリピン人が大型バスやトラックやタクシーの運転手をしている時代もそう遠くないかも知れない。

次に、2020年に東京オリンピック開催が決まって急速に人手不足が叫ばれているのが「建設業界」です。1955年もピーク時には663万人だったが直近の2010年の数字では447万人、216万人以上も減っている。
現在は更に減っているので、どうあっても建設労働者は足りなくなっている。
ご存知の通り、建設業界にはたくさんの技能実習生の枠がすでに認められており、この“建設業界”と“造船”の職種に限り、一度帰国した技能実習生達には帰国後、あと2年間働ける枠が昨年から設けられています。
私共、プロデンシャル(PEA)にも2月3日にリピーター55名もの造船の(溶接、オペレーター)面接が入っております。
この建設・造船の仕事は人が減ったからと言ってすぐに補充が出来る仕事ではない為、職人としてプロになるまでは最低3年以上はかかるようです。
又、この建設・造船業は“3K”に属する仕事ですので、日本人の今の若い人達が進んで応募する仕事でないことも確かでしょう。
中小零細企業の建設業者は最低賃金で残業の無い会社も多いようです。工事現場では、朝早くや夜遅くの仕事は隣近所に迷惑にならないようにとの配慮から“残業一切無し”の会社も多いようです。これでは稼ぎに来ている技能実習生達にとっては「大変辛い」と思います。やはり、手取りで残業込みで12万は最低でも欲しいと考えます。

感謝