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Sliding Cafeマスターのブログ

Trombotine

久々にトロンボーンに関するマニアックなピンポント話題。

Trombotine(トロンボティーヌ)というスライドクリームとスライドオイルを併用すると良いらしい、という話を聞いたので買ってみました。今日早速Trombotineをスライドに塗ってみたところ、最初は塗る量が多過ぎたようで、スライドが粘り過ぎてNG。多過ぎたといっても、指に取った量はほんのごく少量だったのですが、僕の使っているヤマハ697Zはスライドのクリアランス(内管と外管との隙間)が極限まで狭めてある非常にタイトで気密性の高い造りのため、ごくわずかなクリームでも粘ってしまいます。

697Zはスライドクリアランスがタイトなため、スライドオイルもすぐに落ちてしまうので、15~20分おきくらいの頻度でオイルを塗る必要があります。こういった不便さはあるものの、697Zの極限まで狭められたスライドクリアランスは楽器の気密性が増すため、非常に反応の良い軽快なレスポンスとギュッと圧縮された濃厚な音色が特徴で、他のモデルでは絶対に出せない最大の魅力。697Zの後継機種897Zでは、スライドクリアランスが広く変更されて、スライドの動きは良くなったものの、697Zのような濃厚な音色ではなくなってしまいました。以前にもこの話題について書いたのですが、吹奏感、音色は断然697Zの方が魅力的であるように思います。897Zも明るく軽快な音色で良いのですが、なんとなくただ明るいだけの音色のような印象です。697Zも基本的に明るい音色ですが、その明るさの中にもなんともいえない味わい深さや深みがあるような気がします。

そんな697Zを使う上で常に付きまとう悩みがスライドの動きなんですが、7ポジションに関しては、タイトなスライドが災いして途中で引っかかってしまい、7ポジションまで伸ばせない事も度々で、7ポジを使う時には少しコツが必要なんです。スライドが途中で引っかかってしまう原因はスライドが曲がっているとか凹んでいるという訳ではなく、タイトなスライドのせいでオイルがすぐに落ちてしまい、金属摩擦抵抗が大きくなってしまうからなんですね。

そこで、オイルが落ちた後でも金属摩擦抵抗が増えてしまわないようにするためにTrombotineを塗ってみることにしました。Trombotineを塗り過ぎるとスライドが粘ってしまい逆効果ですが、金属表面に薄い皮膜を作るような要領で、ごく薄く塗るようにすると、金属摩擦抵抗が低減されるようです。具体的には一度Trombotineをスライド内管全体に薄く塗った後、軽く拭き取ってからオイル塗り、水を吹きかけるようにすると、とてもスムーズなスライドの動きになり、その動きも長時間持続されるようです。

Trombotineを塗る量や組み合わせるオイルの選択などはまだ研究の余地がありそうですが、巷の評判どおりTrombotineはとても素晴らしいスライドクリームだと思います。

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