GRIEGO NOUVEAU

今日はスライドオイルが無くなってきたので補充しにお昼に新大久保のウィンドクルーに行き、ついでに前から気になっていたGRIEGO(グレイゴ)の新作マウスピースNOUVEAUを試奏してみました。最近はニューヨークフィル首席のJ.アレッシのシグネチャーマウスピースがグレイゴからリリースされているし、グレイゴさん自身もトロンボーン奏者なので、人気のマウスピースメーカーとなりつつありますね。今年リリースされた細管用の新しいモデルがNOUVEAUなんですが、フラットで幅広なリムで口当たりも良いし、音も太くてなかなか良いマウスピースです。しかしながらSTORK NY7Cを吹き慣れてしまっている僕にとっては、GRIEGO NOUVEAUも決して悪くはないものの、やはりSTORKから乗り換える程のものではない感じです。というか、長年STORK NY7Cを使って来て、僕の唇の筋肉はSTORKによって造り上げられて来たようなものなので、たとえどんなに素晴らしいマウスピースであったとしてもSTORK以外は唇が違和感を感じて、拒絶反応を起こしてしまうようなんです。

ただSTORKにも100％満足している訳ではなく、80％位は満足してますが、残り20％位は常に何か足りない部分があると感じているのですね。具体的にはSTORKは音の立ち上がりが素早く、非常にスピード感のある引き締まったシャープで切れ味抜群の音色が最大の魅力なんですが、その代わり音のふくよかさや豊かな響き成分は少ない感じがあります。僕はSTORKのスピード感ある音色にふくよかさが加味されれば最高のマウスピースになるのではないかと考えているのですが、なかなかそのようなマウスピースは無いですねぇ。今日試奏したGRIEGO NOUVEAUにはその要素を少し感じましたが、いかんせん僕の唇が受け付けてくれません。なので結局購入するまでには至らず。。。

・・・とその後のレッスンで生徒さんが、なんとGRIEGO NOUVEAU 7を買って来てました。実は前回のレッスンでGRIEGO NOUVEAUが結構良さそうだよ～、という事前情報を伝えておいたので、その後に試奏して買ったみたいです。本人も気に入っているようだし、音色やピッチ感も前のマウスピースよりも随分と改善されました。音色もふくよかで太く、なかなか良いじゃないですか。良いマウスピースですね。僕もSTORKを止めてGRIEGO NOUVEAUをしばらく使い続ければ唇も慣れて来るのかもしれませんが、STORKのスピード感ある切れ味抜群の音色は捨て難いので、やっぱり今後もSTORKでしょうかね。

1年の内に必ず何度かは、STORK以外のマウスピースを試してみたくなる時があるのですが、その度にSTORKの素晴らしさを改めて再認識してしまいます。やはり迷いは禁物。

僕は使うことはないと思いますが、GRIEGO NOUVEAUはなかなか良いマウスピースですよ。