
久々のエチュード関連話題。今回紹介するエチュードはかなりお薦めです。
最近トロンボーン初心者の子を時々レッスンしているのですが、そのレッスンで主に使用しているエチュードがマイケル・デイビスのbrass buzzというエチュード。今まで出版されているマイケル・デイビスのエチュード同様、マイナスワン(カラオケ)CD付きで、さらにこのbrass buzzにはマイケル・デイビス本人の解説&デモ演奏が収録されたDVD付き。このDVD、なかなか面白く、とても勉強になります。当然英語なので、英語ヒヤリング能力が必要となりますが・・・。

内容的には楽器初心者向けですが、とても良く組み立てられたエチュードで、全く退屈する事なく楽しく練習できる内容となっています。初心者向けエチュードにありがちな、みょうに噛み砕き過ぎて幼稚な内容になっている部分が全く無く、上級者でも時々おろそかにしてしまいがちな基本的な奏法に関する事について丁寧に解説してあるところなど本当に素晴らしいと思います。
また付属カラオケCDがシンセを多用したマイケル・デイビスお得意のバリバリのフュージョン・サウンド。このカラオケCDを伴奏に吹くと、極めて単純なロングトーンがなんだかとってもおしゃれなサウンドに昇華されて、これは楽しいぞ!
初心者の子のレッスンで毎回このエチュードをやらせていますが、とても良い感じで上達してきているようで、本人達も楽しそうに練習しているみたいです。そういう僕も時々このエチュードで練習する事があるんですが、初心に立ち返るという意味においてもとても良い練習になります。
このbrass buzzの続編シリーズともいえるjust add(簡単な曲集)とdouble dip(デュエット曲集)があるんですが、これがまたフュージョン・フレーバーたっぷりのカラオケCD付きで実に楽しい。こちら2冊は更に実践的な曲練習になりますね。いずれも初心者向けエチュードのカテゴリーになりますが、上級者の人でも十分良い練習材料となるはずです。また今まで吹奏楽やクラシックしかやった事がない人がポップスの吹き方、ビートの乗り方などを習得するのにもとても良い練習になりますよ。
日本国内の楽器店、楽譜店ではほとんど扱っていないようなので、hip-bone musicに直接注文するしかないんですが、注文後ちょうど1週間で届きます。ちなみに、トランペット、フレンチホルン、チューバ版もあります。
それにしてもマイケル・デイビスさんといえばニューヨークを中心にスタジオ、ライブ等で大活躍されているトロンボーン奏者でありますが、そんな超多忙なプレーヤーでありながら、こんなに精力的にCD、楽譜、エチュードを次から次にリリースされるというのは本当に凄いですよねぇ。こういう音楽家としてのスタンスは見習わないといけませんな。