『花咲舞が黙ってない』池井戸潤12(中公文庫2017/9/5)
東京第一銀行に激震が走った。頭取から発表されたライバル行との合併。
生き残りを懸けた交渉が進む中、
臨店指導グループの跳ねっ返り・花咲舞はひょんなことから組織の秘密というパンドラの箱を開けてしまう。
隠蔽工作、行内政治、妖怪重役、このままでは我が行は駄目になる。銀行お仕事小説。
『たそがれ研修』『汚れた水に棲む魚』『湯けむりの攻防』『暴走』『神保町忌憚』『エリア51』『小さき者の戦い』
7話連作短編集。
・あなたの人生はあなたが決めればいい。
だけどそれは、生きるためなら何をしてもいいという理由にはなりません P52
・銀行ってのは駅のホームと同じで、いろんな客が集まっては去っていく場なんだよ。
オレたちは客を選ぶことはできない。
その変わり、どんな客に対してもするしかないのさ P169
・何が間違っていたのか、何が足りなかったのか――。
失敗したときに原因を追究するからこそ、次につながる。
いまは変えられなくても、未来は変えられるじゃないですか P184
・やりようなんかいくらでもある。
なのに、やりようがないと自分に言い聞かせているだけなんじゃないですか P279
・秘密を作るのは簡単だが、守るのは難しい P282
・簡単じゃないからあきらめるんですか P403