小野寺史宜 「ホケツ!」
大地は優しい。いつも自分より他の人のことを気遣っている。国立大を志望。浪人はしない。アルバイトしたい。経済的負担をかけたくない。でも、本当に志望する進路は?
また、キューピッド役を頼まれると嫌と言えない。「自分の気持ち」は隠す。「自分の本音」は何なのか見つめようとしない。それは本当に「優しさ」?
「自分の存在は負担なのでは?」と自分に自信を持てないからなのでは?と心が痛くなる。
でも読み進めるにつれ、自信がないから譲るのではない大地はやはり優しいのだと感じ入る。小野寺さんの作品はいつも主人公と話してみたくなる。
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