そらんぢ堂

『そらんぢ』の【墓標】

新・言の葉供養0025

2024年05月18日 11時00分00秒 | 言葉遊び、言の葉供養
『齢を重ねる度に』

齢を重ねる度に

失望や哀しみ
悔しさなどが

大きくなっている
そんな気がしている

反対に

怒りや
その他の激情

そういったものは
よりマイルドに

大人になって

真の諦めを覚えた
せいだろうか

哀しいことなんだろか
虚しいことなんだろか

名も無き雑草が
風に揺れるのを

終末の縁側で
静かに眺める僕だ


※某アプリ内に書いたものに加筆修正し、タイトルを付与したもの。


新・言の葉供養0024

2024年05月12日 12時00分00秒 | 言葉遊び、言の葉供養
『見送りの季節』

綿毛は全て飛び去り
芋虫は羽化して蝶になり
若葉は色濃い緑に変わる

だのに

私は未だ何も変わらずに
今年もこんな風景を
ただ黙って見送っている

罪と罰
生かされた意味

その答えなど
見つかる筈はないのだろう
そう自答しながら

※某アプリ内に載せたものにタイトルだけ付けたもの。


新・言の葉供養0022

2024年05月11日 11時00分00秒 | 言葉遊び、言の葉供養
『月からの手紙』

電子世界の
言の葉なんて

アーカイブ
しないまま

削除して
しまったならば

そのまま無に
帰してしまう

月の君が
くれた手紙

当たり前に
手書きの手紙

なるほど
温もりさえも

何年経っても
しっかり残ったまま

今も綺麗に
残ったまま

※某アプリ内に載せた駄文に加筆修正したもの。