ダイアトーン DS-66EXのレストア(2) ウーハー編
<エッジ軟化の指標>
ウーハーエッジがどのような状態なのかを定量的に把握するためにウーハーユニットのインピーダンスを測定しました。
最低共振周波数fsは110Hzでした。また、このインピーダンス特性から算出される総合共振先鋭度Qtsは1.24、機械的共振先鋭度Qmsは15.7でした。
DS-66EXのカタログデータによると、このスピーカの再生周波数帯域は38Hz〜30kHzなので、密閉型スピーカであることを考えると本来のウーハーユニットの共振周波数は30〜40Hz程度と思われます。現状では、本来の共振周波数とはかけ離れた値になっていることが確認できました。
総合共振先鋭度Qtsが1.24と大きな値なので、振動板に対する制動力が弱くウーハーは振動的な状態です。また、機械的共振先鋭度Qmsも15.7と非常に大きいことから、機械的減衰力が極めて小さくエッジが硬い状態であることが分かります。
以降のエッジの検討では、最低共振周波数fsと総合共振先鋭度Qts、機械的共振先鋭度Qmsを頼りに、エッジの状態変化を把握したいと思っています。
>>続く