傲慢と善良 辻村深月
【ネタバレあり】
引越しでしばらくゴタゴタしてて本を読む時間が取れませんでしたが、少しずつ読む時間が出来て来ました。
この本、先週本屋で見かけて衝動買いしました。
主人公は架という30台後半の男性で、婚約者の真実がいきなり失踪してしまい、真実を捜すというのが大雑把なストーリーです。
マッチングアプリで婚活をする人たちの本音とリアルが主観と客観どちらも描かれていて興味深くもあり。
一部は架から見た真実が、そして二部では真実の本当の気持ちが語られるのですが、事実はひとつだけれども思いは人の数だけあるんですよね。
真実の気持ちはよーくわかります。
でもね、相手に期待してばかりじゃ上手くいかないんだよね・・
あと架の賢くて意地悪な女友達たち。
ストーリーの進行上、真実へのいじめは必要だったとはいえ、みんなが結託してひどい事を言うって残酷。
登場人物の中で唯一好感を持てたのは、結婚相談所の小野里さんだけでした。
ラストは拍子抜けしました。
普通は婚約破棄だと思うのですが、、、真実はそれだけの事をしてます。
でも真実失踪事件で二人とも自分に深く向き合い、お互いを思いやれるようになったという事? だとしても再会してから結婚するまでがあまりにも簡単に書かれているので、「それで良いんかい?」と言いたくなってしまいました。
ちょうど今、映画館でやっているので時間があれば見に行ってもいいかなという感じです。