日々、心地よく

日々の雑多なことを書いてます。

ゆうべの食卓 角田光代

2024-08-25 23:12:00 | 読書
ゆうべの食卓 角田光代

引越し準備の都合で、段ボールを置いていくスペース確保のために早々とピアノを運び出したのでピアノが弾けなくなり😂

おかげで読書が捗ります。
角田光代さんの「ゆうべの食卓」。

何の予備知識もなく読み始めたらこの本、短編集で。2編くらい読んだあたりから違和感が。。登場する人々が物分かりの良い善良な人しかいないのです。

あとがきのほうにワープしてみて腑に落ちました。オレンジページへの連載だったのですね。よく見たら本の表紙の下部にちゃんと「オレンジページ」と入っていたのに気づきませんでした💧

確かにオレンジページで、ドロドロの愛憎劇やドキドキの冒険ストーリーなどありえない😄

食べ物にまつわるお話で、ほっこりしたりちょっぴり切なくなったり幸せをお裾分けしてもらったり、読後爽やかな気分になりました。

今回主人公の脇役の人が次のストーリーでは主役になっているのも面白い。

多忙な女性の話の中で、ミールキットを自分で作って冷凍しておくくだりがあって、何だか参考になりました。平日はいつもヨシケイの宅配を利用しているのですが、使い勝手が悪いなぁと思う事が割とあるので、今度自分でミールキットを準備してみようかと思いました。

実は私にはこれがこの本を読んでのいちばんの収穫だったという😄




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失恋カレンダー 林真理子

2024-08-19 00:18:00 | 読書
失恋カレンダー 林真理子

旅に出るといつもより本を読めるので、いつも何冊か持参しています。帰りの飛行機の中で読みました。

林さんの作品はほぼ読んでいる(はず)のですが、そういえば失恋カレンダーはまだ読んでいませんでした。旅行の少し前に古本屋でこれを見つけて即買い。

内容的に読者は当時20代前半〜中頃の女性だったのかな。自分よりだいたい7-8才くらい上の方々でしょうか。高校生の私から見た大学生、社会人の女性は憧れの存在でした。バブルという事もあってかとても華やいで見えて。

当時の大学生やOL(今や死語)の、携帯はなく家電(いえでん)を使う・ディスコに行く・クリスマスをロマンティックに過ごすなど、そういえばそうだったなと懐かしく。

もしも失恋カレンダーが現代バージョンになったらと考えると、半分以上話が成り立たないような気がします。そのくらい時が経ったという事ですね。いろいろな意味で。

この本は林さんの中では初期の作品という事になるのでしょうが、林さん独特の感情の機微の描き方は明確に存在していて、林真理子ワールドを楽しめました😌


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文化の脱走兵 奈倉有里

2024-08-16 00:00:00 | 読書
文化の脱走兵 奈倉有里 著

旅行のお供に何冊か連れてきた本のうちの一冊。夜寝る前と機内で一気に読みました。

ロシア文学者・翻訳家である奈倉さんのエッセイ集です。

エッセイというとこれまで軽めのものを好んで読んできましたが、こちらの本は一つひとつに重みがあって、涙が出たり深く考えさせられたりしました。

どのエッセイもロシアの詩が引用されているのですが、どれも鋭い感性が光り、そしてとても自然で上品な日本語だなと思いました。

奈倉さんの他の作品もぜひ読んでみたいと思います。


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テヘランのすてきな女

2024-08-05 00:03:00 | 読書
テヘランのすてきな女  
  金井真紀(文と絵)

著書の金井さんがイランで、現地コーディネーターの協力を得ながら様々な分野の女性へ取材したレポートです。

女性のために働く弁護士、チャドル(イスラムの教えに則り身体や髪を覆うための布)をかぶるのをやめた主婦、サッカー選手、トランスジェンダー、テヘランで暮らすアフガンからの難民などとにかく色々な分野の女性たちが登場し、誰もが生き生きと描かれています。

イランの法律では同性愛は死刑であるとか妻は夫の許可がないと海外に行けないなど、信じられないような事がまかり通っていることをはじめて知りました。

ただ、女性に共感するあまり、特にイランの法律がおかしいよねという事を言いたいのはわかるのですが、「はぁ?」などのリアクションが多く、この部分は正直読んでてあまり気持ちのいいものとは言えませんでした。

奇しくも数日前にハマス幹部のハニヤ氏がイランでさつ害された事でイスラエルとの間に緊迫感が一気に高まっています。










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ホテルローヤル

2024-07-27 00:04:00 | 読書
ホテルローヤル 桜木紫乃

以前にNHKのあさイチプレミアムトークで桜木紫乃さんを拝見してお人柄に惹かれ、ずっと読みたいと思っていた本。

この本が出版されたのは2013年なので、ひと昔は前なんですね。その頃は家事仕事育児に追われて本を読んだりピアノを弾く時間などどこを探してもありませんでした。

7つの短編でできており、映画にしたら面白いのではと思ったらすでに映画化されてました。

予想もしないようなストーリーが淡々と書かれているところにも好感を持ちました。各々のストーリーが時系列ではなくバラバラであるにも関わらず、登場人物がホテルローヤルを軸として繋がっているのも面白かったです。

桜木さんの他の作品も読んでみたいと思いました。


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