日々、心地よく

日々の雑多なことを書いてます。

テヘランのすてきな女

2024-08-05 00:03:00 | 読書
テヘランのすてきな女  
  金井真紀(文と絵)

著書の金井さんがイランで、現地コーディネーターの協力を得ながら様々な分野の女性へ取材したレポートです。

女性のために働く弁護士、チャドル(イスラムの教えに則り身体や髪を覆うための布)をかぶるのをやめた主婦、サッカー選手、トランスジェンダー、テヘランで暮らすアフガンからの難民などとにかく色々な分野の女性たちが登場し、誰もが生き生きと描かれています。

イランの法律では同性愛は死刑であるとか妻は夫の許可がないと海外に行けないなど、信じられないような事がまかり通っていることをはじめて知りました。

ただ、女性に共感するあまり、特にイランの法律がおかしいよねという事を言いたいのはわかるのですが、「はぁ?」などのリアクションが多く、この部分は正直読んでてあまり気持ちのいいものとは言えませんでした。

奇しくも数日前にハマス幹部のハニヤ氏がイランでさつ害された事でイスラエルとの間に緊迫感が一気に高まっています。










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ホテルローヤル

2024-07-27 00:04:00 | 読書
ホテルローヤル 桜木紫乃

以前にNHKのあさイチプレミアムトークで桜木紫乃さんを拝見してお人柄に惹かれ、ずっと読みたいと思っていた本。

この本が出版されたのは2013年なので、ひと昔は前なんですね。その頃は家事仕事育児に追われて本を読んだりピアノを弾く時間などどこを探してもありませんでした。

7つの短編でできており、映画にしたら面白いのではと思ったらすでに映画化されてました。

予想もしないようなストーリーが淡々と書かれているところにも好感を持ちました。各々のストーリーが時系列ではなくバラバラであるにも関わらず、登場人物がホテルローヤルを軸として繋がっているのも面白かったです。

桜木さんの他の作品も読んでみたいと思いました。


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西夏文字

2024-07-21 21:00:20 | 読書

西夏文字 その解読のプロセス 

 新装版 西田龍雄著

 

図書館の新書コーナーで見つけて借りてみました。

こういう本を普通に入れてくれるあたり、やはり図書館はありがたいです。

西夏文字は中学生の時に井上靖さんの敦煌を読んで知りました。

漢字みたいだけど読めない・見たこともない、とても不思議な感覚に陥ったことを覚えています。

 

 

この本は、著者が西夏文字を解読したプロセスが詳細に記されています。

 

西夏国は1032年~1227年まで続きました。

西夏文字は西夏国の初代皇帝だった李元昊(りげんこう)の臣が作りましたが、西夏語のほかに、少なくとも漢語と漢字、それにおそらく契丹語と契丹文字(現在の中国北部とモンゴルあたり)に通じていたに違いない、と著者は書いています。また、西夏は翻訳が盛んだったようで、「論語」や「孫子兵法」やチベット語の仏典などを西夏語に翻訳したものが発見されているそうで、このように資料が豊富にあったことも解読を進めることにつながったそうです。

 
とはいえ、ひとつの文字のこの部分はこういう意味、右にこれが追加されるとこういう意味になる、ということを膨大な数の文字に対して行ったわけで、すごいとしか言いようがありません。
 
細かいプロセスは飛ばし読みしたので2日で読了しました。
著者の西田さんは2012年にお亡くなりになっていますが、敬意を表します。
 

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それからの帝国

2024-07-17 20:48:00 | 読書
それからの帝国
 佐藤優 著

面白くて、一気に(といっても10日くらいかかりましたが)読みました。

「人々の無意識を支配するイデオロギー」というくだりが印象に残りました。

この本に登場する、佐藤氏のロシア時からの盟友である、知の巨人とでも言うべきサーシャ(アレクサンドル・カザコフ氏)が現プーチン政権内にいるというのも、さもありなんという感じがして、日本では西側の価値観・思惑しか報じられませんが、ロシアの論理も理解する必要があるのではないかと思います。

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サスペンス作家が人をうまく56すには

2024-07-07 06:51:38 | 読書
Findlay Donovan is killing it
エル・コシマノ著

海外のミステリーを読みたくて図書館に行き、タイトルで選んだ本。

正直面白くないなぁ…と途中まで思っていたけどアンドレイ、イリーナが絡んできたあたりから一気に読みました。小さい子ども2人を大人ひとりで世話する時の悪戦苦闘ぶりがユーモアたっぷりに描かれていて、作者は子育て経験者なんだろうなと思いました😄

よくこんなストーリーを思いつくものだと関心しました。ただ、いつもは海外ミステリーを読んでもこういう事はほとんど思わないのですが、翻訳文に違和感を感じる箇所がところどころありました。

続編「サスペンス作家が殺人を邪魔するには」も出ているけど、私はこの第1作だけで良いかな。

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