グンゼ ハイテクキット、その2。フィアット500なら確かタミヤからも出ていたはずなので、多分、浅はかにも「上級者向け」に、やられたようだがよく覚えていない。
当時はメタル部品に感激したのだろうが今の目で見るとなんとも煮詰まってないキットだった。配線にと洋白線まで付いているホワイトメタルのエンジン部品だけは立派なのだが、キャビンの内張りは全くない。尚、メタル部品の成形は良くない。真鍮ブラシでカスを落とすだけではざらつきが取れない。柔らかい樹脂製椅子は塗ってもすぐ剥げるし、例によって硬いステンレスエッチングは切り出すだけで大変。デカール無しだし、ライトガードとかはアルミ棒切って曲げろのスタイル。
組説もハイテク仕様で、やりたければどうぞ的説明でやたら作り手をあおるが、その気になると説明不足なのに愕然となる内容、不親切とも言う。組説の書きぶりとボディーの成形から、後ろのカバー開けてエンジン見せる姿で製品化したかったらしいが、諦めたように見える。諦めた後の詰めが甘いぞ。私の方もマスキングの詰めが甘かった。言い訳だがこういう曲面が変わる所のマスキングは難しいと思う。次は気を付けよう。もしかすると、マスキングゾルを使うともう少し綺麗に塗り分けられるのかもしれない。
当然、私もあきらめてエンジンは全く見えない姿で。この姿ならエンジン要らないね。内張りは塗るだけで良しとして、ドアレバーと窓のクランクらしきものを一応貼っておいた。出来ると、ホイルもメタルなので、小さいくせにひどく重たい。
エポキシ接着剤の出番が多かったので随分使い勝手が判ってきた。これは、作って良かったと思う所。位置決めの目印に穴を明けておくと、余分な接着剤は裏に流れて表にはみ出しにくくなる。結果、綺麗に貼れる。考えてみれば当たり前なのだが、ほかの糊にも使える小技。後、メッキ部品、特に小さい奴は接着面のメッキを剥がすよりメタル部品として貼る方が楽だった。
復刻版が発売されるほど有名な車らしいが、要は日本の軽に当たる車種。見ている分には楽しいが、使うとなるとちょっと不便そうだ。