合掌集落をあとにし、この日の宿泊先に近い「日本折紙博物館」へ。
到着すると、駐車場を含め、かなり広い敷地に、日本の城を模した建物があります。
「御菓子城加賀藩」と「加賀藩文化村」という二つのお城?が通路をはさんで建っています。
この❓と思うようなネーミングの「御菓子城加賀藩」は、調べると “株式会社” で、加賀百万石の伝統菓子を中心に製造・販売している会社のようです。
お菓子だけでなく、事業の一環として、加賀の伝統文化を伝えることを目的に「加賀藩文化村」の運営をしているようです。
「日本折紙博物館」は、文化村の事業の一つですが、場所は、「御菓子城加賀藩」の中の「本丸御菓子御殿」という建物の2Fにあります。
階段を上っていくと、入口より前に、折り紙で作った、大きな壁画が目に入ります。
▲「海王丸」。4cm²の折り紙で折ったユニットが約9,000枚、使われています。
入口をくぐると、すぐ左手に「折り紙庭園」が展示されています。
▲いくつかの団体が、花を分担して制作。
そのまま進むと、折り紙アートの世界が広がります。
受付をしなくても見れる作品はありますが、大部分は受付をしないと見れません。
入館料は500円。撮影は、すべて可能です。
受付をすると、おみやげとして折り紙3枚がもらえました。
この博物館は、“折り紙ミュージアム” としては世界最大で、約5,000種10万点もの折り紙作品を展示しているとのこと。
常設展示場では、国内や外国の数多くの作品を見ることができます。
小さい作品から大作まで、たくさんの作品があるので、とにかくすべて見て回り、気になった作品を、片っ端から撮りました。
▲天井から吊るされた折り紙が延々と続きます。
◀きれい
▲(左から)「東海道『戸塚宿』幻想」 「万博自然公園 太陽の塔をとりまく日本の花々」
▲「お江戸日本橋と大名行列」
▲「フェアリーレインボー~地上の子どもと夢の世界を結ぶ橋~」(左)
「宗像の花『かのこゆり』と宗像三女神」(右)
◀「薔薇と蕾の輪飾り」
▲銅版おりがみ (左から)「花まり」 「扇鶴」
◀純金シート製「折り鶴」
▲左は、折り紙甲冑 「前田利家公所用『末森入城の具足』」
右は、博物館外の階段の天井に吊るされている作品
「世界最小の折り紙」展示コーナーでは、顕微鏡でしか見えない折り鶴が見られます。
コーナーには、9.375mm角、18.75mm角、37.5mm角で折った鶴が展示されていますが、どうやって折ったのか、不思議です。
◀左側のレンズをのぞいて、折り鶴を見ます。
「折り紙歴史館」では、「つなぎ折り」という技法で制作された折り鶴の作品が見られます。
この技法によるデザインは、江戸後期に刊行された『秘伝千羽鶴折形』という、“世界最古の遊技折り紙の本” とされているものに、49種、集められています。
それを、現代に生きる岡村昌夫氏が制作し、よみがえらせました。
こんなのが作れたらステキですね。
▲(左から)「青海波(せいがいは)」 「龍膽車(りんどうぐるま)」
ほかに、高齢者の方たちの作品もありました。
どの作品もすばらしくて、目の保養になります。
“折り紙で、ここまでできるんだ” ということを、見せつけられました。
同時に、“折り紙” という、日本の文化のすばらしさを改めて感じました。
こちらでは、「折り紙教室」が開催されていて、子どもや家族に好評とのことです。
お子さんと一緒に、頭を使いながら遊べるのがいいですね。
また、美しい折り紙や、折り紙に関するグッズなどが多数、販売されています。
できもしないのに、見ていると欲しくなります。
結局、何も買わずに、後ろ髪を引かれる思いで、この日の宿へと向かいました。