あしたへの糧

週末のできごとを中心に書き綴ります

沢登り 上の小屋谷(宮崎県椎葉村)

2019年10月27日 | 沢登りのこと
日本百名山と同じように「日本百名谷」というのがあると教えてもらった。
九州本島には4つあって、その内の2つが宮崎県にある。
椎葉村にある「上の小屋谷」と西米良村にある「境谷」だ。

9月に上の小屋谷を1泊2日の沢中泊で遡行した。


9月15日(日)
椎葉村は宮崎県内とはいえ宮崎市内から3時間は掛かる最奥の地だ。
そんな秘境の谷に今回は、沢部メンバーのミドリマンさん、Kさん、自分の3人で向かった。

準備を済ませ、9時過ぎに車を停めた所から入渓地点に向けて出発した。今回は1泊分の荷物を背負っているので、沢登りにしては少々重めのザック。



林道を40分ほど歩くと入渓地点に着いた。ん?車がある。渓流釣り師の物と思われる車が数台停まっていた。林道入口には車止めの柵があったのにどうして・・・

10時5分入渓。水温は冷たなく沢登りの適温だ。





この青空とこの水温なら躊躇なく水に突っ込んでいける。









途中で渓流釣り師数組に出くわした。場を荒らさないようにひとこと言って巻いて先に進む。

しばらく進んだら沢登りらしい渓相に変わってきた。渓流釣り師もゴルジュを抜けてまで上って来ることはないだろう。





テクニカルな沢登りを要求されるような沢ではないが渓相が素晴らしく綺麗。まあ、今回の目的は沢で泊まって、焚き火して、飲み食いすることだからね。





ときどき現れる小滝の所だけが沢登りらし遡行









ザックが軽ければ登れる段差も1泊分の荷物が入ったザックでは上がれなかったりする。





そろそろ今夜のテン場を決めなきゃならないなとなった所で、軽く竿を出しながら進んで今夜の食料とする魚を調達する。





14時半、沢より一段高くて平らになっている適地を見つけた。今夜のテン場決定♪
この後はタープを張って寝床作ったり、薪を集めたり、魚の追加調達したり。





薪がシケっていてなかなか火が付かない。焚き火ができなければ服も乾かないし、食事もできないし、お湯割りの湯も沸かせないと言って必死になるミドリマンさん。
次回から緊急用に着火剤を共同装備に加えることに。





魚はヤマメとイワナを十分な量確保できた。





心配した焚き火も安心できるところまで焚き付いたし、どんだけ騒いでも誰にも迷惑の掛からない山奥で楽しい宴の時間









きつい思いをして担いできたことが報われる美味さ





ヤマメとイワナの食べ比べはヤマメの方が美味しいらしい。(バカ舌の自分には違いが分からない)





山奥で食べる食事にしては十分な御馳走だった。







9月16日(月・祝)

昨夜は心配していた虫の襲来もなくぐっすり眠れた。
8時に出発。今日は3時間ほどで谷を詰め上がって林道に出る予定。





昨日までの感じからして、ジャブジャブ歩いて遡って行くような沢が続くのかと思っていたら、意外にも登攀的な要素が多かった。





高巻きからの復帰に懸垂下降が必要な所もあったりして。
荷物を軽量化するため、ロープは置いて行こうかなんて言ってたけど、持って来ていて良かった。








ここは右、左、偵察した結果、左から。





もう一箇所、高巻きから滝の落ち口に向けて懸垂下降





2時間ほど遡行したところで最終目的地の大滝に着いた。高巻きやら懸垂やらで思っていた以上に楽しめて、時間がかかってしまった。
ここからは本流から分かれて支流へ。





林道に向けて登る支流の谷も荒れていてそこそこ手ごわかった。





最後の詰めの登りでヒイーヒイーもがいて、11時15分、ようやく林道に出た。

色々な遊びをしてる中で沢登りが一番面白いアクティビティだと思っているけど、これが沢中泊となるとさらに輪をかけて面白い。

これが今年の沢仕舞い。来年はもう一つの百名谷に行くかな。


沢登り 甘茶谷(宮崎県尾鈴山系)

2019年08月06日 | 沢登りのこと
2019年7月29日(日)

ちょっと日がたってしまいましたが、今年初の沢登りの記録です。

場所は、宮崎市内から手軽に行ける名貫川水系の甘茶谷。半日ほどで遡行できる谷ながら遊べる滝が連続する沢登りのゲレンデ的な面白いルート。

メンバーはKさんと2人。
梅雨末期の大雨で尾鈴山登山口まで続く林道は荒れまくってたけど、Kさんのデリカのお陰でなんとか車で行けた。

梅雨が明けて1週間の晴天で一気に夏に突入した。気温も水量もバッチリの条件かと思っていたら、思いのほか水量が多い。




普段の水量なら正面から登れる滝も激しい水圧に耐えながら、やっと岩に取付いて登る。下界のうだるような暑さが一瞬にして吹き飛ばされて気持ちいい~~♪(←前半のうちは)





水量が多くて登れない滝は高巻きながら、登れる滝をチョイスして登って行く。





取付いてはみたものの水圧に負けて登れない滝もいくつか。
2回、3回と滝つぼに落ちる度に体力が激しく消耗していく。諦めて岸に上がったときには、足腰はもうヘロヘロの脱力感





写真の位置でも体に受ける水圧は相当なもの。ここから右斜め上に延びるバンドをつたって登ろうとしたけど、中央付近の水圧は絶対に耐えられそうにないと思って諦めた。




日向で休憩して体温を回復した後はもう水に浸かりたくない!!
それでも、シャワークライムは続く





チムニー状の滝では股が開かずに四苦八苦。感覚的には120度くらい開いているつもりだったけど、こうして写真で見ると大して開いていないのね(^^;





谷の水は最後まで枯れることなく遡行は続いて廃林道との出合に到着。
ここからは廃林道をてくてくと20分ほど歩くと車の所に到着。

夏は沢登りが最高だ!さて今年は何回沢に行けるかな。



紅葉鑑賞 沢登り(祖母山系 古祖母山) 

2018年10月30日 | 沢登りのこと
今回は沢登りしながら紅葉をめでようという企画。
そこそこ冷え込んできたので、なるべく濡れそうになくて紅葉の期待ができる沢をチョイスした。

土曜日、宮崎市内組のメンバー4人で高千穂に前日入り。温泉で温まってから高千穂メンバーのKさんがオーナーの囲炉裏小屋へ





夕食は、BBさんが食べきれないほどのモツ鍋とおでんを仕込んできてくれた。
これは業界人にしか手に入らないという牛のコメカミ。我々が飲んで語らっている間に、BBさんがちゃちゃちゃっとタタキを作って出してくれる。
居酒屋並みのサービス! 大先輩なのに申し訳ないです<(_ _)>





最近は、昼と夜どっちがメインなのか分からないくらいに前夜祭が充実してきたな。ダブルメインや!
んで、自分はというと・・・日本酒とワインに早々に撃沈させられた。醸造酒は体に合わんです(>_<)





さて、翌朝、尾平登山口に移動。さすがに紅葉の季節だけあってたくさんの車が止まっている。当然ながら沢屋はいないw
気温は思っていたほど・・・というかぜんぜん寒くないな。





今日の沢は成瀬谷だ。最後まで詰めて古祖母山頂を目指す計画。





今年の〆の沢を楽しむぞ! 今日の目標は濡れることを嫌って水心を外さないこと(笑)





水量は予想どおり多くない。夏なら物足らない水量だろうけどこの時季にはちょうどいい。





登れる小滝が適度にあって、滑りそうに見える岩も意外にフリクションが効くからそこそこ面白い。





何よりも岩に張り付いた濡れ落ち葉が季節感があっていい感じだし、 





紅葉が綺麗♪





これがこの沢の核心。30メートルはある3段のナメ滝だ。傾斜は緩いけど一旦足を滑らすと一気に下まで落ちてしまう。





1段目10メートルを登り、2段目を登るところでロープを出した。ロープは出したもののナメなんで中間支点が取れない。トップは怖え~





3段目。ここで滑ったら一気に30メートルのスベリ台だ!! 気い抜いちゃいかんよ





核心のナメ滝を登ると水はほとんど枯れた。沢終わったね。





と思っていたら、あっ!もう一つミニゴルジュあった。





最後、予定どおりの縦走路に詰め上がると、縦走路で出くわしたマダムが妙なところから出て来た我々を見てビックリしてた。





古祖母山まで縦走路をたどって山頂で昼食。稜線上は少し風があって吐く息が白くなるほどに涼しい。乾いた服に着替えると気持ちいい。





いい景色♪





祖母山の麓の紅葉はそこそこ





下山路の中間部付近の紅葉がピークだった。これから徐々に下りてくるんだろう。





絶対に寒いはずと、ガタガタ震えるのを覚悟して臨んだ沢登りだったけど結果はぜんぜん違った。条件さえ良ければこの季節の沢登りもありだね。