たったひとりで泳いでいるカルガモのヒナと出会った。
ドーラたちが引っ越した同じ川の、かなり下流。
この子はまだ幼くて、ちょっぴり大人びてきたドーラの子ガモではないと思う。
ひとりでピイピイ鳴きつづけて、
川岸の草むらを出たり入ったりしながらなんとなく上流へ向かっていた。
引っ越しのときに家族とはぐれてしまったのかな?
段差をなかなかのぼれなかったり、
高い所から飛び降りるのをためらったりして、兄弟たちに遅れて。
ドーラのように13羽もヒナがいたら、
もしそのうちの1羽がいなくなったらお母さんは気づくんだろうか。
天敵に襲われれば異変に気づくだろうけれど
引っ越しの最中に1羽が遅れたら、気づかないかもしれない。
カルガモに数の概念はないですよね?
「あら? 12人しかいないわ! ひとり足りないわ」って思わないよね。
ああでも、個性でわかるかな?
数ではなくて性格でヒナを把握していれば、
「あら?たいへん! あの子がいないわ!」って気づきそう?
とにかく、
お母さんどこー! こういう場合は人間はどうしたらいいのーと思いながら
ずいぶん長いこと見守っていた。
途中、ペアのカルガモが上流から流れてきた。
でもヒナは草むらでピヨピヨ鳴いていて姿を現わすことなく、
ペアの方も鳴き声にはぜんぜん反応せず、そのまま流れていってしまった。
ペアで行動しているってことは、これから産卵 or 産卵中?
いずれにせよヒナの親のはずはない、ですよね。
しばらくして下流から1羽のカルガモが飛来して、わりと近くに着水した。
お母さんが迎えにきた?
とわたしも思ったけど、草むらに隠れていたヒナもそう思ったのか、
ピヨピヨいいながら泳ぎ出てきて、
ぴゅーっと猛ダッシュで追いかけていった。
ママー 待ってママー
感動の再会!?
と期待したのだけれど、追いつく寸前のところで、
大人のカモがくるっと振り向いて、ヒナと正面から向き合ったと思ったら
お互いにすぐ、くるりと顔を背けてしまった。
ヒナは草むらに逃げ込み、大人のカモの方はすいすいと泳ぎ去った。
なんだい、どこの子だい?
...
お母さんだと思って追いかけたけど違った、というふうに見えた。
よその子を育てる習性はないのかしら?
ないかー。
肝っ玉母さんなドーラママなら何羽でも引き受けてくれそうなのに!
ヒナはずっとピイピイ、ピヨピヨ鳴いていて
基本、一方の川岸で草むらに出たり入ったりしているんだけど、
ときたま反対側へ向かって、川を横切って泳ぐことがあった。
泳ぎながら、きょろきょろと右を見たり左を見たりする姿が切なかった。
心細げで、所在なげで、淋しげで。
あ、いかん、自分を投影してしまう
いやいやそれは本題ではなく!
最後には草むらに入って出てこなくなってしまって、
15分くらい待ったけど変化がなかった。
近くにあの子の家族のカルガモ親子がいないかな?と思って
付近を歩いてみたけれどそれらしい姿はなし。
ていうか近くにいるなら、
あれだけヒナが鳴いていたら迎えに来てくれると思うんだけど。
いったいどこにいるんだろう!
元の場所に戻って、しばらくヒナを待ってみたけど、姿を見せなかった。
結局そのまま帰ってきてしまいました。
...心配
・
コメント一覧
最近の「カルガモの子育て」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- 花と鳥。想い。いろいろ。(335)
- バードバス劇場(85)
- カルガモの子育て(8)
- スズメたち(8)
- ツリーハウスと見晴らし台(9)
- シジュウカラの子育て(9)
- and Everything Else(44)
- 五代目助格(91)
- 第33部(17)
- 第34部(9)
- 第35部(4)
- 第38部(35)
- 第39部(26)
- 第40部(25)
- 第41部(16)
- スペシャル 2015(6)
- 舞台 2013(11)
- 二次創作小説(74)
- 二次創作小説・第33部(4)
- 二次創作小説・第34部(1)
- 二次創作小説・第35部(1)
- 二次創作小説・第36部(1)
- 二次創作小説・第38部(18)
- 二次創作小説・第39部(6)
- 二次創作小説・第40部(1)
- 原田さんのコト(46)
- ◇ with 合田さん(15)
- ◇ 舞台(31)
- ◇ 映画(12)
- ◇ ドキュメンタリー・バラエティ(38)
- ◇ TV時代劇(51)
- ◇ 相棒(34)
- ◇ メイド刑事(6)
- ◇ アスコーマーチ(4)
- ◇ その他TVドラマ(26)
- ◇ 狩矢父娘シリーズ(10)
- 合田さんのコト(34)
バックナンバー
人気記事