皆さんは、2009年に公開されたアニメ映画『カールじいさんの空飛ぶ家』をご存知だろうか? 本作は、亡き妻との約束を果たすべく、夫婦の思い出が詰まった我が家に大量の風船を付け、頑固なおじいちゃんが大冒険の旅に出るというストーリーだ。
風船で空の旅に出るとはメルヘンの世界そのものだが、あるプロスキーヤーが、映画のシーンを再現して話題になっている。風船90個で空へ飛び立った彼の動画「LIFTED : Erik Roner」を見ると、メルヘンというよりかなりおっかない感じなのだ。次々に「パチン!」と音を立てて風船が割れていく様子に、ドキドキしっぱなしなのである!!
・子供の頃からの夢だった風船の空の旅へ
プロスキーヤーのエリック・ロナーさんは、高層建造物や断崖から飛び降りるベースジャンパーとしても知られ、常にスリルを求める男性だ。そんな彼が『カールじいさんの空飛ぶ家』を再現するかのごとく、子供の頃から夢だった、風船で空を旅することにチャレンジしようと思い立ったのだ。
・準備した風船の数は90個!
こうして彼は家族や友人の協力を得て、ヘリウムで膨らませた約1.5メートルもの大きさの風船90個を椅子に取り付け、準備を進めた。この椅子に座って、エリックさんが風船に導かれて大空へ旅立つというわけだ。
だが動画を見ると、準備中にも風船が大きな音を立てて割れ、嫌でも不安がよぎってしまう。もちろん、最後に彼はパラシュートで地上へ戻ってくるので、風船が全て割れてしまっても心配はない……はずだ。
・地上から1キロ地点で風船が割れだした!!
全て準備が完了し、いよいよエリックさんが冒険へ旅立つ時が来た。“3! 2! 1!” の掛け声で仲間の手が離されると、彼を載せた椅子がフワっと浮き上がり、空高く上って行った!! 最初は「クレイジーだ!!」と興奮気味だった彼も、地上から約1000メートルの地点で風船が「パッチ~ン!!」と大きな音を立てて割れだすと、“ちょっとコワいな~……” とかなりビビっている様子。
・高度2400メートルの距離からフリーフォール!
ところがビビりながらも、「風船が全部割れたら、どんな感じなのかな?」と、自ら空気銃で風船を割りだしたではないか! 風船を数個割り高度2400メートルに達したところで、エリックさんは地上へ戻ることに。風船と椅子を切り離した彼は、しばらくフリーフォールで落下を楽しんだあとパラシュートを開き、無事に地上へ着陸したのだった。
エリックさんは子供の頃からの夢が叶ってご機嫌だったが、風船飛ばしと同様に環境への悪影響も考えられる。それに危険な行為であることは間違いないので、読者の皆さんは絶対に真似をしないようにして頂きたいと思う