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明日また陽が昇るなら −カウンセラーもり あずさ(もるも)のブログ−

恋は心を裸にする -B'z "YOU&I"より-

こんばんは。
アナタに明日への希望をお届けする「情熱の女」カウンセラー もり あずさ(もるも)です。

楽しい三連休もそろそろ終わりの夜

みなさまいかがお過ごしでしょうか?

さて、本日は久しぶりのB'zの歌詞分析をお送りします。

ファンの間では不朽の名曲ですが、ファン以外にはほとんど知られていない

1995年に発売された「ねがい」のカップリング曲 ”YOU& I”です。

この曲がファンの間で名曲とされるのは、やはり歌詞で書かれている世界観が

誰でも感じたことのある青春時代の恋の微妙な心の動きを

独特な表現で伝えているからでしょう。

青春時代の恋愛あるあるですが

まずこの歌の歌詞は、主人公の恋愛感情に対する自己嫌悪からスタートします。


”きらいだ あなたといるときの僕が
たまらなく情けなくて”


この主人公は、大好きなあなたを意識するあまり

彼女の前で自然な応対ができなくなってしまい

そんな自分が情けなくなるという

誰しもが若い頃にこじらせたことのある感情に苛まれています。


"みんなの前じゃ 本当はもっと
はつらつとしてるはずなのに"


この女性に出会って恋心をこじらせる前の主人公は

きっと陽気な人だったのでしょう。

それが、この女性がいるおかげで、みんなの前で本人のペースが乱れる。

きっとこの女性の方が、それだけ魅力的で眩しい存在ということですよね。


”嫉妬心を我慢しながら
卑屈な作り笑い見せる”


・・・この部分は2つの解釈ができまして

主人公が恋心を抱いている女性自身が魅力的すぎて

その魅力に主人公が嫉妬しているとも読み取れますし

この女性に惚れている様子の男性が主人公の他にもいて

その恋敵が自分より一歩リードしているように見えて

嫉妬しているのかも知れません。

いずれにしても、この女性がそれだ魅力的で眩しい存在ということですね。(2回目)

そしてこの主人公、自己嫌悪と嫉妬心に自分の心をやられてしまったのか

サビの歌詞で「あなたなんかいなくなれ」と心の中で暴言を吐き出します。


”いなくなってしまえ 憂鬱といっしょに
あなたがいなけりゃ 楽な気持ちになれるだろ
何もかも 静かになって ああ眠れるよ”


・・・この主人公は、女性のことが好きすぎて

眠れなくなっちゃってるんですね。

恋とは素晴らしいものですが、好きになりすぎると

その気持ちが苦しくて、解放されたいとも思ってしまうものです。

かなり重傷な恋の病にかかっている主人公ですが

この後、一体どうなるのでしょうか?


”きらいじゃない あなたと楽しむ僕は
無防備で素直な人間”


・・・1番の歌詞では、集団の中で密かに相手の女性に惚れている主人公でしたが

ここではグッと距離が縮まった様子です。

しかも、一番の歌詞で自己嫌悪に浸っていた様子なのに

距離が縮まったことで、その自己嫌悪から解放された模様です。

しかも彼女の前では無防備で素直になれるという

恋愛において一番幸せな状態(自分を解放できる)になっていることも分かります。


”生きてることを 感じられるような
ドロッとした時間を過ごせる”

”つきあいがいが
ありすぎて 身も心もくたくたになる”


この女性は、よっぽど魅力的で眩しい存在ということですね。(3回目)

この主人公に生きる意味・充実感を与え

また、それがゆえに心身がくたくたになるほどの緊張感をも与えています。

そして、主人公はこの緊張感が苦しくなったのか

2番のサビで、またも彼女に対し「いなくなってしまえ」と心の中で叫びます。


”いなくなってしまえ 歓びもいっしょに
あなたがいなけりゃ 悔しさに泣くこともない
何もない 思い切り 叫ぶことも”


「歓び」という、通常使われない漢字が使われているところから

この主人公にとって、彼女との出会いが歓喜であり

人生に何度も無い、特別な出来事だったことが分かります。

しかし、その特別さ、彼女の魅力がゆえに

それに見合わない(と感じる)自分の悔しさに打ちひしがれることがあり

また逆に歓喜の雄叫びを上げるような、幸せの絶頂を感じる瞬間もあるようです。

そうした感情の大きな揺れを感じさせてくれる彼女の存在が

主人公にとっては魅力であり、怖くもあるのでしょう。

その怖さから逃げたくなり、思わずまたもや「いなくなってしまえ」と心の中で叫んでしまう

そんな主人公の大きな心の揺れが見て取れます。

そして1番の歌詞と比べても

彼女との距離がグッと縮まったことで

主人公の生の感情がより濃く・強く出ていることが分かります。

恋愛は人の心を裸にするものですね。

さて、この主人公、この心の葛藤をどう処理してゆくのでしょうか?


”いなくなってしまえ 憂鬱といっしょに
あなたがいなけりゃ あとは寂しさに
耐えればいい”
”つまらない毎日を 送ればいい”


・・・あらら。

どうやら彼女との恋は、その後うまく行かなくなった模様です。

実は冒頭の歌詞は1番のサビといっしょなのですが

ここではその後の歌詞が「あとは寂しさに耐えればいい」となっていることから

彼女が離れてゆきそうな状況であることが分かります。

しかしこの主人公、そんな彼女を追いかけることはしません。

「いなくなってしまえ」
「後はさみしさに耐えればいい」
「つまらない毎日を送ればいい」

・・・こう自分に言い聞かせながら、彼女を追いかけることはせず

あえて見過ごそうとします。

もともとは1番の歌詞で嫉妬心に悩み、自己嫌悪していた主人公ですが

恋の終わりかけ、土壇場になって

やはりその自信の無さが全面に出てきてしまったようです。

「どうせ俺なんかが追いかけたって、彼女は戻ってはこない」
「それであれば、もうこのまま別れてしまえ」
「後は寂しさを我慢して、無味乾燥な日々を過ごせばいいんだろ」

・・・そんなヤケクソな気分になっている感じですね。

歌詞はこう続きます↓


”もう何もない 意味さえない
Yes, just YOU & I"
"きっとよかったんだろう 僕たちはめぐり会えて…"


「何もない」という言葉は2番のサビでも使われていますが

2番のサビでは、恋愛絶頂期における感情のアップダウンを味わいたくない

そんな趣旨で使われていた言葉が

今回はその感情の大元であった、彼女との関係性がそのもの無くなってしまった

その状況を描写するために使われています。

また「意味さえない」という表現に

彼女を失った喪失感、生きる意味を見出せないでいる

そんな主人公の心が見て取れます。

しかし、そんな状況にあっても、主人公は最後には

「きっと僕たちは巡り会えてよかったのだ」

と締めくくります。

もちろん、そう自分に言い聞かせないとやっていられないのだとも思いますが

それでもなお、一人の女性を愛し、無防備で素直な裸の自分になった。

その経験は本人にとって掛け替えのないものだったのでしょう。

言うなれば、この恋愛を通じて主人公は生きる意味を知り

大人の男性への階段を登ったのです。

この歌詞は、そんな一人の男性の成長物語だった訳ですが

様々に散りばめられた恋愛における心の揺れや本質の描写が

B'zにしては極めてポップで気分が上がるような曲調とのコントラストをなしていて

聴く人の心に響くのだと思います。

春が近づくこれからの季節

心が揺れる出来事も多く起こりますが

最後にはこの歌詞の終わりのように

「出会えて(起こって)よかった」

そう思えると良いですね。

以上が”YOU&I”の歌詞分析となります。

何かのご参考になりましたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
明日からも素敵な1週間を。

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