明日また陽が昇るなら −カウンセラーもり あずさ(もるも)のブログ−

自分達のエピソードの方が面白いよ -連続テレビ小説「エール」より-

今週のエールの放送が終わりました。

 

千鶴子さん、負けちゃった・・・。

 

正直、なんで音さんが勝てたのかよく分かりませんでした。

 

鉄男と希穂子との「男女の機微」のやり取りに音さんがインスパイアされたという

話の流れは理解しましたが

 

・・・人のやり取りを横で見ているだけで、自分の歌が変わるってありますかね??

 

自分自身の経験談からだったら分かりますけど・・・。

 

そもそも音さんの歌が変わるきっかけとして、鉄男と希穂子のエピソードを使う必要が

あったのかが疑問です。

 

どちらかというと、音さん自身が欧米留学を控えていた裕一に気が引けて

 

身を引こうとしたエピソードの方が、自分ごととして感じ入りやすいと思いました。

 

あの時、まさに音さんは裕一の成功を願って身を引こうとした。

 

でも裕一が豊橋まで会いに来てくれたお陰で二人は結ばれました。

 

今回、鉄男も同じように希穂子をお店まで何度も追いかけましたが

 

希穂子は最初から最後まで別れる姿勢を貫きました。

 

この二つの話の違いはなんでしょうか?

 

明らかな違いは、希穂子は「自らの意思で鉄男と別れることを決めた」ことです。

 

その意思表示として、鉄男を養子に迎えたい勤務先の社長からの手切れ金を受け取っています。

 

お金を受け取った以上、鉄男のことはきっぱり諦めるしかない。

 

彼女は最初から最後までそう割り切っていました。

 

しかし、音さんの場合は本心では裕一と別れようとはしていませんでした。

 

「さようなら」と手紙を書きましたが、裕一が豊橋まで追いかけて来たらあっさり受け入れました。

 

以前の記事にも書きましたが、本当に別れたかったらまず手紙を出しません。

https://blog.goo.ne.jp/sun-also-rises/e/7fa63a8436edddcd94ffbfae76f2e3ca

 

希穂子のように、黙って相手の元から去ります。

 

それをしなかった音さんの本心は

 

「自信はないけど裕一と一緒になりたい、でも受賞者の裕一には引け目を感じてしまうので

できれば裕一から愛されている証拠が欲しい」

 

これだったのではないでしょうか?

 

望み通り、裕一は音さんを捕まえに来ました。

 

めでたしめでたし。

 

・・・この自分自身に関するエピソードこそ、まさに「言葉に表れない男女の機微」だと思いますし

 

椿姫のモチーフでもある「身分違いを超えた男女の愛のやり取り」にぴったりなのですが・・・。

 

もちろん、好き同士なのにお金のために別れた鉄男と希穂子の話は切ないです。

 

でもね、希穂子は「お金のために」別れると自分で決めたのです。

 

裕一も音さんも、お金持ちの家に生まれた影響があるかも知れませんが

 

お金にとらわれず、特に裕一は安定した銀行の跡取りの身分を捨てて

自分たちの愛を貫いてますよね?

 

その話の方がずっとドラマチックなのですが・・・。

 

自分たちの人生の劇的さには、本人達は案外気がつかないものなのでしょうか・・・?

 

そんな違和感を感じた今週最後の放送でした。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

素敵な週末を。

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