裕一が結婚以来初めて故郷の福島に帰省しました。
恩師の藤堂先生に頼まれて作曲した小学校校歌の祝賀イベントに参加するためと
母親から来た手紙に「ぜひ一度福島に戻って来ませんか」と書いてあったのがきっかけです。
親から久しぶりに「帰って来て」と連絡があるときは
必ず何かあるのが世の常ですが
やはり今回も何かがありました。
父親が末期ガンにかかっていることがわかりました。
しかも、そのことを周囲は必死になって本人に隠しており
裕一が知ったのも、嫌がる弟の浩二を問い詰めて無理やり告白させた結果でした。
私には、佐久本宝さん演じる弟の浩二と裕一の関係が気になります。
浩二は子どもの頃から、才能があって周囲から愛される兄の裕一を疎ましく思っており
そんなに愛されているのに、あっさりと音楽の道を選んで家族を顧みない裕一に対し
「少しは家族のことを考えろよ」と険しい顔で迫りました。
それにも関わらず、勝手に出て行った裕一が東京で名を馳せて有名人として
地元に戻ってくるのは、彼にとって嫌でしかないはずです。
そんな浩二は、案の定実家に帰って来た裕一に対して
「よく帰ってこられたな。ヒット曲1つくらいで大作曲家気取りか?」と
かなり心無い一言を発します。
浩二の気持ちはよくわかります。
私も、去年くらいまで自由に生きるヤンキーを羨ましいと思い続けておりました。
「あいつらは自由にダメに生きているくせに、周りに構われて愛されているじゃないか!」
「こっちは真面目に生きているのに、なんであっちの方が愛されているんだよ!」
・・・でも、今はよくわかります。
そう思う時って
自分が自分の人生を生きていない時です。
自分が自分の希望を我慢して、他人の期待に合わせて生きているから
他人の期待に沿わない振る舞いをする人が目の前にいると、イライラしてしまうのです。
これもカウンセラー根本裕幸お師匠の理論なのですが
人は、自分が自分自身に対して禁じていることを他人がするとき、苛立ちや嫉妬を感じます。
私は自分の欲求のままに生きることを自分に禁じていましたので
それを実践しているヤンキーに嫉妬して腹を立てていた訳です。
翻って、浩二の課題に戻ると
浩二は本当は何がしたいのでしょうか?
浩二は、子ども時代に自分が思うように両親に愛されない(と感じた)ことに寂しさを抱え
両親に愛されるために実家の家業を継ぎました。
でもその家業も、結局は疎ましがっている兄の裕一が銀行家である叔父の婿養子になることを拒み
勝手に上京してしまったことから、叔父さんからの融資が途絶えて廃業となりました。
現在は家計を支えるために公務員になっています。
こうやって書いてみると、浩二の人生のゴールは親に愛され、認められることになっています。
その気持ちはよく分かるのですが、結局は自分の本心を大事にせずに生きているので
どんなに親が認めようと、愛そうと、決して満足することはありません。
逆に、今までのように「裕一の方が愛されている」という証拠を無意識のうちに見つけてしまい
またイライラしてしまうことでしょう。
おそらく浩二は、自分の本心が何であるかさえ分かっていないと思います。
私は、浩二には笑って過ごせるような楽しさを見つけて欲しいです。
浩二はとても可愛らしい顔をしていますが
出演しているシーンは、いつも怒っているか拗ねています。
それだと、せっかくの可愛さが半減してしまいます・・・。
どうか自分が本当にしたいことに気づいて欲しいし
それを大事にして、無邪気にまっすぐに人生を生きて欲しいです。
結局はそれが親から愛される(親の愛を感じる)ことにも繋がりますし
こうやって私のように、脇役の浩二に注目している隠れファンの愛情に気づく余裕も生まれます笑
今後、彼の人生に素敵な出来事があるといいのですが・・・。
今後も草葉の陰から浩二を応援しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も素敵な1日を。