全米オープンの決勝が今朝終わりました。
在宅勤務のメリットを最大限に活用しまして
こっそりとチラ見しておりました。
以下「チラ見の割にはしっかり見ているよね」というツッコミは禁止です笑
実際に見たのは最終セットの中半からでした。
もともとサーシャ(ズベレフ)が2セット先取していたのですが
ティームに2セット奪い返されて最終セットになっていました。
最終セットはサーシャが先にサーバーだったのでサーシャから見て4-3になり
ここでティームのサービスをブレークすれば、次は自分のサービスゲームを取るだけですので、グッと優勝が近くなります。
一般的にもここが攻め気を出すポイントなこともあり、サーシャはしっかりアプローチからの〜攻めのテニスを展開しました。
サーシャは目論見通りこのゲームをブレークして5-3になりました。
しかし、ここからがシーソーゲームあるあるですが
次のサービスゲームでサーシャのプレーが突然ディフェンシブになり
今度はティームの方が持ち前の左右に揺さぶりをかける強打でサーシャを振り回してブレークバック(5-4)します。
ここでスコアがイーブンになったので、またお互いサービスゲームをキープし続けましたが、サーシャから見て6−5になった際のコートチェンジ休憩で、ティームがトレーナーを呼びました。
マッサージしている箇所を見ると、右の太ももが痙攣気味のようです。
ここで初めてわかったのですが、痙攣はMTOの対象外らしく
軽くマッサージをされただけでプレーが再開されました。
ティームは右足をちょっと引きずるように歩いており、明らかに少し苦しそうでした。
プレーが再開されると、やはりティームはスライスを多用しており
なんとか左右に振られないように防御するのが精一杯に見えました。
ここでサーシャとしてはガンガンに攻めたいところですが
なぜかティームにお付き合いしてスライス合戦を始めました。
そして、何球かスライスを打ち合った後に、突如ドライブ系のスピンで強打し始めたのですが
自分のペースで攻撃しているというよりは、相手への応対にイライラした上での突発的な強打に見え
そういう時の攻撃ってあまりうまくいかないので、ネットに引っかかったりラインを割ったりしていました。
「これはまずい、展開を変えなければ」とサーシャも思っている様子で
ゲーム後半になってお得意のアプローチからの〜ネットプレーを再開したのですが
そういう時のアプローチって、なぜか甘くなるもので
このワンチャンスを逃さないティームにことごとくパスを抜かれていました。
そのままティームにサービスキープされ、タイブレークもミニブレークは最初はサーシャが取ったのですがティームにまくられ
最後はサーシャのバックハンドがサイドラインを割って、ティームの優勝が決まりました。
もうこの展開、本当にあるあるでして
明らかにそこに勝利が見えているときに
相手が弱っている(ケガ・メンタルなど)のが見えているときに
なぜか積極的になりきれず、ミス待ちになってしまい
逆に開き直って攻め込んでくる相手にまくられるという
プレーや試合の次元の違いを棚にあげると
昨日の自分のダブルス試合で起きたそのまんまのことが
プロのグランドスラムの決勝でも見事に繰り広げられておりました。
試合直後のサーシャの表情はとても落ち込んでいて
おそらく「なんで最後の最後に積極的になれなかったんだろう?」と
自分を責めているのではないかと推察します。
昨日の私もそうだったから。
でも、私は勇気をもらいましたよ。
サーシャだって勝ちを目の前に躊躇するんだから、いわんや自分をや。
マッチポイントを取って、勝ちが目の前にあっても勝ちきれないこともあるし
(昨年のウィンブルドンのフェデラーvsジョコビッチ戦も同じ流れでしたね)
最後まで攻め気を失わなかったティームは、3回連続グランドスラムの決勝で敗退した経験から「攻め続けないと勝てない」と知っていたんでしょうし
(今年の全豪オープン決勝では、セットアップからジョコビッチにまくられましたよね)
昨日の自分の敗戦も含めて、何事も経験だなと思いました。
「つまずいたっていいじゃないか にんげんだもの」
この相田みつをのフレーズが今日ほどピンと来た日はありませんでした。
何より、攻め気を保ち続けたティームには本当に拍手喝采です。
私は来週シングルスの試合があるのですが
今日のティームのように最後まで攻め続けようと思います。
そして思う通りにできなかった時は「サーシャだってそうなんだ。いわんや自分をや」と自分を慰めます笑
いろんな意味で、癒しと希望をもらった決勝戦でした。
やっぱりグランドスラムは最高ですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も素敵な1日を。