回胴式遊技機技術研究 J-Slot Amusement Specification

アミューズメント仕様パチスロの日々

トランジスタアレイをマイコン出力のスイッチとして使う方法

2024-06-26 17:12:54 | 日記
トランジスタアレイにはトランジスタ回路が7個分入っています、例えば、2SC1815GRで1回路構成するには、抵抗2個・ダイオード1個・トランジスタ1個が必要ですが、トランジスタアレイにはこの構成で7回路分入っています。トランジスタアレイは抵抗、ダイオードを内蔵しているので配線不要で、入力と出力を配線するだけです。トランジスタアレイのトランジスタはダーリントン構成で7回路分入っています。ダーリントンの良い所は電流増幅率(hFE)が大きい事(2000-20000)です、入力電流が少なく出来るメリットが有ります。








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トランジスタをマイコン出力のスイッチとして使う

2024-06-26 15:55:34 | 日記

PICマイコンのデジタル出力はMAX25mA(常時20mA位)までなので、LED点灯ぐらいしか直接接続できません。
トランジスタで一旦受けてから出力すれば15A位までは電流を流す事が出来る様になります。
トランジスタの役割
小さい信号(電流)を大きな信号に変換する増幅と言う働きがあり、約100~700倍に電流を増幅できます。
また、電気的なスイッチ作用もあり、小さい電流で、大きな電流の部品をON/OFFできます。
トランジスタは「PNP」と「NPN」の2種類が有ります。
2SC1815(NPN)

トランジスタの表記は2Sが省いて有ります。
・何倍まで増幅できるか?
 直流電流増幅率[DC current gain](hFE = 200~400)
・負荷は最大何ボルトまで接続できるか?
 コレクタ・エミッタ間電圧[Collector-emitter voltage](Vceo = 50V)
 半分の25V位で使うようにしましょう。
・負荷は最大何アンペアまで流せるか?
 コレクタ電流[Collector current](Ic = 150mA)
 コレクタ損失(Pc)が400mWで、回路電圧5Vなら、(400/5=80mA)の計算で80mA位まで。
・マイコン側の電流は最大何アンペアまで流せるか?
 ベース電流[Base current](Ib = 50mA)
  負荷に80mAまで流すとなるとベースに流す電流は0.4mA以下となります。

マイコンの出力ピンを1(HIGH:ON)とした場合、電源電圧(VDD)が5Vとすると。
PICは、VDD-0.7Vです、なら5V-0.7V=4.3V出力されます。マイコンの出力ピンを0(LOW:OFF)とした場合は、PICは0Vでなく0.6V程出力されます。

NPNトランジスタの接続回路
マイコンの出力をHIGH(ON:5V)にすると負荷に電流(C-E間)が流れます。
この時の、マイコンからトランジスタ(B)に流れる電流を「ソース電流」と言います。2SC1815のベース・エミッタ間飽和電圧[Base-emitter saturation voltage](Vbe)は、 1.0Vなのでこれより低い電圧だと負荷に電流は流れなくなります。
PICのLOW(OFF)時は0.6Vより低い電圧が出力される。

PNPトランジスタの接続回路
マイコンの出力をLOW(OFF)にすると負荷に電流(E-C間)が流れます。この時の、トランジスタ(B)からマイコンに流れる電流を「シンク電流」と言います。
B・C・Eの足向きがNPN型と異なるので注意です。2SC1815がNPN。2SA1015等がPNPとなります。


抵抗R1の計算方法(2SC1815GRの場合での計算例です)
① ベースに流す電流 = 負荷の電流 ÷ 直流電流増幅率
② 抵抗R1 = (マイコンの出力電圧 - ベース・エミッタ間飽和電圧)÷ ベースに流す電流
例) 負荷の電流を100mAとして直流電流増幅率(hFE)は200~400倍なので200倍とする。
① 100÷200=0.5だから、0.5mAがベースに流す電流です。ここで、周囲温度やトランジスタがON状態になるとhFEは低下します。0.5mAを2倍~3倍にして計算します。(0.5mA x 2 = 1mAで計算します) つぎに、
② (5V-1.0V)÷0.001A=4000Ω(4kΩ) よって、抵抗R1=4kは無いので少し小さい方向で選び3.9kΩにする。

抵抗R2について
・コレクタしゃ断電流(ICBO=0.6uA)の為にベースに漏れ電流が流れる。これにより(ICBO x hFE:0.6uA x 200)0.12mAの電流がコレクタに流れるのでその電流を逃がす必要が有る。
・ベースの入力に、トライステート出力やオープンコレクタ出力やスイッチなどを繋いだ場合にその信号がオープンになる可能性があり、オープンになるとICBOの漏れ電流の影響によりコレクタ電流が不安定になります、よって確実にトランジスタをON/OFFさせる必要が有ります。
・また、抵抗R1が断線した時や、R1の値が非常に大きい時において、外来ノイズによりトランジスタがON してしまう可能性が有るのでこれを防ぐ役目も有ります。
実際の回路

PICのGP4(3番ピン)からHIGH(ON:5V)を出力すればLEDが点灯する回路です。
この使用している小型リレーはコイルに電流が30mA流れます、 PICは20mA程しか流せません、2SC1815は150mAまでOKなのでトランジスタで一旦受けて動作させる必要が有ります。
抵抗R1の計算
トランジスターのC-E間に流す電流はリレーの30mAです。2SC1815GRの直流電流増幅率(hFEは200-400)200倍なら、トランジスターのBに流す電流は、上記載の①より、30÷200=0.15mAを2倍にして0.3mA流すとします。そして②から、 (5V-1.0V)÷0.3=13.3KΩです。
ちなみに、トランジスターのC-E間に流す電流はMAX150mA、上に書いた様に80mAまでとすると80÷200=0.4mAなら(5V-1.0V)÷0.4=10kΩ この辺りまでが2SC1815の使用可能抵抗値でしょう。
逆起電力
負荷にリレーやモータ等のコイル負荷を接続する場合は、コイルの入切り時に逆向きの高い電圧がコイルの両端に発生します、これを逆起電力と言います。
この逆起電力によりトランジスタが壊れるので、上図の様にダイオード(1N4007)を取付けて逆起電力を流します。(モータを接続ではFETを推奨)
スイッチング動作
トランジスタでON/OFFを行う際は入力信号に対して出力信号は遅れてしまします、なので、数10KHz以上でON/OFFやPWMを出力する場合はデュティ比が変わってしまったりします。高速でON/OFFをしないなら良いのですが、PWM制御を行う場合にはスピードアップコンデンサを取り付けます。コンデンサはこの様にR1抵抗と並列に入れます。

コンデンサの値は数100pF~1000pF








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