回胴式遊戯機技術研究会はパチスロの入出力信号を調べて、オシロスコープで波形をみて、その通りの疑似信号を出力するマイコンプログラムを作成して、回路にのせて、パチスロのメダル不要回路を作成して、卒業の技術講習を開講しています。
この機会に、パチスロの基礎から学んで、アミューズメント仕様パチスロの技術を身につけてみませんか?
受講受付中!!
ご不明の点はご遠慮なくお尋ね下さい。存じ上げていることは丁寧にご案内させていただきます。
ホールのパチスロをタイムリーにゲーム機に改造するアミューズ仕様基板の取り付け方法をご案内します。初心者の方のために、電子工学などの専門知識がなくても、中学校の理科や技術家庭の知識があれば改造ができるように編集されています。
用意するもの
〇パチスロ実機
機種はなんでもいいのですが、本書ではおなじみの吉宗(大都技研)で作業をすすめます。
〇アミューズ仕様基板
〇工具類
半田こて
半田
テスター
ニッパー
ワイヤーストリッパ
プラスドライバー
半田吸い取り機
熱収縮チューブ
結束バンド
ハーネステープ
作業を始める前に
①パチスロの扉をあけて打ち止め、自動精算のスイッチを無しの方にセットします
②パチスロの電源を入れて50点分表示されるまでメダルを投入します
③実際にプレイして、小役が揃ったときに、表示通りのメダルが払い出されるか確認します。
テスターの使い方
テスターを購入すると説明書が入っていますが、内容は初心者には難しいかもしれません。
改造作業では主に、導通と電圧の計り方がわかればいいので、簡単にご案内しておきます。
導通の確認
テスターを抵抗レンジにあわせます。Rと表示されているところです。赤と黒のテスター棒を触れさせてみると針が振れます。配線の導通を調べるときに便利です。
交流電圧の確認
テスターをACVの振り切りで200~300Vにあわせます。ここでためしに100Vのコンセントに赤と黒のテスター棒を差し込んでみましょう。針が100まで振れて止まりましたね。これで交流100Vが供給されていることが確認できます。
直流電圧の確認
テスターをDC V 振り切り30~50Vにあわせます。パチスロはDC24Vで動いています。確認してみましょう。扉をあけて、ホッパーを取り外します。吉宗ではホッパーの裏側に電源BOXがあり、左から4ピン・10ピン・10ピン・12ピンと配線ハーネスが並んでいます。赤と黒のテスター棒をハーネスに差し込んで電源を入れます。針が24Vで止まるところを見つけましょう。このとき、黒の棒がGND(グランド)、赤が24Vです。針がマイナスに振れる場合は赤と黒を逆にしてみましょう。
また、作業中エラー音がうるさいときは、スピーカーラインのハーネスをはずしておくとよいでしょう。
この作業で、次のことがわかります。
ホッパー信号の確認
ホッパーのハーネスを本体からはずして写真のように信号が確認できるようにしましょう。
メダルを取り出して、ホッパーを空にしておきます。
パチスロに50点表示されている状態で精算ボタンを押します。ホッパーが回り始めると同時に針が24Vを示すところを見つけます。順番に赤と黒のテスター棒を挿して、エラーになってモーターが止まったら、リセットボタンを押すと再びホッパーが回りはじめます。このとき、黒がGNDで赤が24Vです。ホッパーハーネス8Pのうち、太い黄色の配線がGNDと24Vだということがわかりました。
次にホッパーにメダルを入れて同様の作業をします。このとき、テスターの黒をGNDにさしてDCVレンジにあわせます。赤のテスター棒を順番にあててしらべます。メダルが払い出されるとき連動して針が動くところをみつけます。ここがホッパーセンサー出力です。スマートボードとは次のように配線をつなぎます。
台設定信号の確認
吉宗はリールのななめ右下に電源スイッチと設定キーがあります。ユニットを台からとりはずして台設定の信号をみつけます。テスターの黒をGNDにあててテスターをDCVにあわせます。、赤で設定キースイッチの端子を調べます。設定キーを回したときに針が振れるところが台設定の信号です。
メダルセンサー信号の確認
黒のテスター棒をGNDにあてて、テスターをDCVにあわせます。吉宗では扉側のCN6にメダルセレクターの各種信号が入っています。メダルを投入するときに針が振れるところが、センサーの信号です。
MAXBET・1BET・CREDIT精算信号の確認
黒のテスター棒をGNDにあてて、テスターをDCVにあわせます。吉宗の扉側CN4・CN6・CN3にテスターの赤をあてて、MAXBET・1BET・CREDIT精算ボタンを押したときに針がふれるところを確認します。
こうやって確認したパチスロ信号をメモ、スケッチしておくと便利です。
テスターで電圧を計るとき針が0に向かって下がる場合と0から上がる場合に2種類あります。前者をActive Low (アクティブロー)後者をActive Hight(アクティブハイ)といいます。回胴王Vr2 ではActive Hightの場合、DIPSWdw調整します。詳細は回胴王Vr2取り扱い説明書をご覧下さい。
このようにして確認したパチスロの信号をもとに、アミューズ仕様基板と配線をつないでいきます。
配線接続は半田付けしていきます。