ウクライナ : ロシアがハリコフで違法な攻撃
広く禁止されたクラスター弾を使用し病院に損害を与えている
(キーウ、2022年8月16日) - ロシア軍はウクライナ第2の都市ハリコフを襲撃し、違法な攻撃を繰り返して民間人を死傷させ、医療施設や民家に損害を与えた、とヒューマン・ライツ・ウォッチ(以下HRW)は本日述べた。HRWが取りまとめた全ての攻撃は、国際人道法や戦争法に明らかに違反して、広範囲に破壊力を及ぼす爆発性兵器や広く禁止されたクラスター弾などを使用し、人口密集地域で無差別に行われた。
ハリコフと近隣のデルハチ町を最近訪問した際にHRWは、民間人12人が死亡、26人が負傷し、少なくとも病院建物5棟が損傷した8件の違法な攻撃事件をとりまとめたが、それは2022年2月24日にロシアの全面侵攻が始まって以降、ハリコフ州で報告された攻撃のほんの一部にすぎない。HRWが断定した様に、ロシア軍は記録されたいずれの攻撃(内3件はクラスター弾を使用)においても、戦時国際法で義務付けられている民間人への危害を最小限に抑えるための予防措置を取らなかった。
「ロシア軍はハリコフとその周辺地域を襲撃し、人口密度の高い住宅街を無差別兵器で攻撃しました。我々が取りまとめた所では、ロシア軍は民間人の生命と戦争法を殆ど考慮していないように見えました。」と、HRW危機・紛争上級調査員ベルキス・ビレは述べた。
ハリコフ州のアンドリー・クラフチェンコ副検察官によると、2月下旬以降、ハリコフ州ではロシア軍による数百回の攻撃で、子供52人を含む少なくとも1,019人の民間人が殺害され、子供152人を含む1,947人が負傷したそうだ。
HRW調査員は5月24日から6月28日にかけて、ハリコフで3件、デルハチで5件の攻撃現場を視察、8件の目撃者22人、病院職員、国家緊急事態局担当者、地方検察官を含む28人に聞取り調査を行った。一部は安全上の理由から、姓やフルネームの公表を控えるよう求めた。
5月12日、労働者が地元住民のために食料他の援助物資を準備していた、デルハチにある文化センターの屋根をクラスター・ロケット弾が貫通、ボランティア2人が負傷した。同じ頃、おそらくは同じロケット弾から射出された複数の子弾が、約1km離れた所に住む夫婦の庭に落ち、両人が死亡した。5月23日にはクラスター弾による攻撃がハリコフ市にある産科診療所建物を襲い、診療所建物外のバス停で男性1人を負傷させ、建物のファサードと窓更に薬局に損害を与えた。
5月26日にはハリコフの「8月23日広場公園」に1発の弾薬が落ち、散歩中の男性(63歳)が死亡した。約1km離れた美容室で新しい仕事を始めたばかりの女性は、美容室近くに弾薬が落ち、迎えに来た夫と乳児(生後4ヶ月の男子)更に客1人が死亡、女性と同僚が負傷したと語った。
ウクライナはハリコフ市内に軍隊を配備しているがHRWは、攻撃の内7件で近くに軍隊・兵器・基地他の陣地など、明確な軍事目標を目撃していない。病院に損害を与えた攻撃に関しては、近くにウクライナ軍の小さな部隊が駐留していた可能性があるが、戦争法の下で医療施設に提供される特別な保護を考慮すれば、その攻撃は違法である。
取りまとめた攻撃の全ては、明確に戦争法に違反していた。ロシア軍は、クラスター弾による3回の攻撃と、人口密集地域での爆発性兵器による他3回の攻撃を含め、無差別に弾薬を使用したと思われる。5件の攻撃で病院が損傷し、内2件はクラスター弾によるものだ。それらの攻撃は、特定の軍事目標に向けられておらず、或いは民間人や民用物と軍事目標を区別できなかった攻撃であり、違法な無差別攻撃だった。
2022年2月以降、ロシア軍は、ウクライナ全域で本質的に無差別であるクラスター弾を繰返し使用、民間人を何百人も殺害し、民家・病院・学校に損害を与えてきた。一方ウクライナ軍も、全面侵略が始まって以降、少なくとも2回クラスター弾を使用したことが知られている。これらの兵器は広範囲に無差別な破壊・殺傷力を及ぼし、民間人に長期にわたる危険をもたらすために、2008年のクラスター爆弾禁止条約下で禁止されている。クラスター弾は通常、空中で開き、サッカー場大のエリアに数十、若しくは数百の小さな爆弾を散布する。それらの子弾の多くは着弾時に爆発せず、地雷のように機能する不発子弾を残す。
ハリコフの国家緊急事態局担当者は、2月24日から5月7日の間に、市内とその周辺地域で2,700発の不発子弾を回収したと述べた。
ハリコフでのロシア軍による攻撃は、クラスター弾を含む広範囲に破壊力を及ぼす爆発性兵器が使用された場合に民間人や民用構築物に壊滅的な影響を与えること、更に違法な無差別で不均衡な攻撃の可能性が高いことを明らかにしている。爆発性兵器は、大きな破壊半径を持つ可能性があり、本質的に不正確である或いは複数の弾薬を同時に散布する。人口密集地域における爆発性兵器使用の長期的な影響には、重要なインフラに対する損害、医療・教育などのサービスへの妨害、地元住民の難民化などがある。
ウクライナ全域で戦争負傷者を治療している人道支援団体・国境なき医師団(MSF)は6月下旬の報告書で、戦闘は「民間人を区別・保護する配慮が言語道断な程に欠如した中で行われている」、と結論付けた。国連人権高等弁務官事務所は、2月24日から8月14日までにウクライナで記録された、民間人5,514人の死亡と民間人7,698人の負傷の内大多数は、重砲や多連装ロケット砲による砲撃、ミサイル、空爆からの砲撃を含む、広範囲に破壊力を及ぼす爆発性兵器によって引き起こされたと指摘した。
ロシアとウクライナは、クラスター爆弾を禁止する国際条約に加盟すると共に、人口密集地域で広範囲に破壊力を及ぼす爆発性兵器の使用を避けるべきだ。全ての国は、爆発性兵器の抑制に関する宣言案に同意し、民間人の危害を防止するために効果的に実施するよう努力すべきである。
犯意を持った個人による無差別で均衡を欠いた攻撃、故意もしくは無謀な攻撃を含む、戦争法への重大な違反は戦争犯罪である。個人はまた、戦争犯罪を行おうとしたこと、戦争犯罪を支援・助長・幇助・教唆したことに刑事責任を問われる可能性がある。司令官及び民間人指導者は、戦争犯罪が行われることについて知っていたか、又は知るべきであったが、戦争犯罪を防止し若しくは責任者を処罰するため十分な措置を執らなかった場合、指揮命令責任の問題として戦争犯罪で訴追される可能性がある。
「ハリコフの住民は、ロシアによる広範な攻撃で、自分たちの街が最悪の破壊と死に苦しみ、次の攻撃を恐れながら、何ケ月も暮らしてきています。ウクライナの戦争犯罪を捜査する国内外の検察官は、ハリコフでの違法な攻撃の責任者が裁判に掛けられるよう努力すべきです。」、と前出のビレ局長は指摘した。
ロシア軍によるハリコフ攻撃の詳細と、HRWが取りまとめた8件の攻撃事件の詳細については、以下をご覧ください。
2月以降のロシア軍のハリコフ攻撃
2月24日、ロシア軍はロシアと国境を接するハリコフ州に北と北東から侵攻、3月上旬までには、西から州都ハリコフ市に近づきつつあった。ロシア軍は北東部で幾分かの地域を失ったものの、4月上旬までに数十の町村を含む同州北西部のほぼ全てを占領し、バラクリア、イズユム、クピアンスクを含むいくつかの主要都市を支配下に置いた。ロシア軍は支配下に置いていないハリコフ市と周辺の町村を北西部から攻撃し続けた。
HRWは以前、2月24日から3月5日にかけてロシア軍が行った43回の攻撃に関して、取りまとめている。初期のハリコフ攻撃では、共同住宅群・学校・礼拝所・店舗が損壊し、食料と医薬品へのアクセスが妨げられた。またインフラも損壊、電気・暖房・水などの重要なサービスが受給出来なくなった。戦争当初の11日間にハリコフで民間人133人が死亡、319人が負傷した、と地元当局は報告した。
アムネスティー・インターナショナルは6月の報告書で、ロシア軍は2月28日から4月30日にかけてハリコフ市で41回(内7回はクラスター弾を使用)の攻撃を行い、少なくとも62人が死亡、196人が負傷した、と取りまとめている。
HRWが取りまとめた5月以降の違法な攻撃
5月12日と13日、デルハチ文化センター
デルハチはハリコフ市の北西10kmに位置し、人口は約21,000人の町だ。ロシア軍は2月24日以降、ウクライナ軍とロシア軍の間の前線が僅か数kmしか離れていない町を砲爆撃してきた。戦闘が始まって間もなく約200人のデラハチ町民が、法と秩序を維持し、逃げないことを選択した民間人に援助物資を配布するために、地元当局と協力してボランティアネットワークを結成した、と地元議会議員ボロディミール・ステパネンコは語った。そのボランティア5人とデルハチの中心街にある文化センターの警備員1人によれば、文化センターを配布拠点として使っていたそうだ。聞取り調査に応じた際、そのボランティアたちは軍服に似たオリーブグリーンの服を着ていたが、全員が民間人だった。
5月12日午前8時30分頃、既に子弾の散布を完了したウラガン220mmクラスター・ロケット弾の一部が、3階建文化センターの屋根を貫通、1階の天井も突き破った。子弾数発がすぐ外に着弾し、もう1発が約1km離れた夫婦の家の庭に着弾した。その夜、5月13日午前2時頃、別の弾薬1発が文化センターを襲った。2回の攻撃で、死亡した2人に加えて、9人が負傷したと、クラフチェンコ副検察官は述べた。
聞取り調査に応じた人びとによると、ボランティアは通常、毎朝午前7時頃にセンターに到着し、午前8時か9時頃までには、民間人の列がセンター外に出来るので、援助物資の配布を始めのだそうだ。ウクライナ軍と義勇軍である領土防衛隊の隊員も、食料・水・医薬品を受け取るために車でやって来ることが時折あったが、知る限りにおいて攻撃時に武装部隊やその車両はセンターの外にいなかった、と彼らは語った。
5人のボランティアはによれば、攻撃時、全部で約20人のボランティアが、建物1階南東隅にあるホールにいて、援助を配布する準備をしていたそうだ。地方議会議員の息子で、自身が地方議会議員でもあるオレクシー・ステパネンコは、ロケットの残骸が天井を突き破った時に携帯電話で撮った写真を、我々と共有してくれた。
ボランティアのヴォロディミール・ゴルブノフ(48歳)は、「ロケットが天井を突き抜けた場所のすぐ下にいたんです。大きな音がして、沢山の埃とガラスが見えました。同僚ボランティアが直ぐ隣の床に倒れたので、引き起こしていたら、床に血が一滴垂れたのが見え、それが自分の頭からだってことに気付いたんです。」、と語った。もう1人のボランティア、セルヒイ・クリク(35歳)は、天井から落ちたレンガが足に当たり、指1本を切断する傷を負った。
ボランティアと国家緊急事態局によると、攻撃と同時に数発の子弾が文化センター後ろに落ち、1発が1km離れたスヴィトラーナとセルヒー・ルキアネンコ夫妻の庭に落ちた。調査員には、子弾が同じロケットからなのか、それとも2発目のロケットからなのかの究明はできなかった。
約3時間後に夫妻の家に到着したスヴィトラーナの兄弟は、叫び声を聞いて駆け付けた隣人に話を聞いた。それによれば、庭で夫妻は直火で料理をしていたのだが、スヴィトラーナが頭部に大きな傷を負って即死し、セルヒーは足を切断され、その日遅くに病院での手術中に死亡したそうだ。
兄弟は到着直後に庭で撮った写真を調査員と共有してくれたが、その中には爆発した少なくとも1個の破片子弾の残骸が写っていた。その写真をHRWが分析したところ、子弾の残骸には、ウラガンとスメルチのクラスター・ロケット弾が散布した子弾の長方形をした黒い金属の安定翼があったことが明らかになった。兄弟が知る限り、この地域には軍は存在していなかったそうだ。
5月13日午前2時頃に文化センターが1発の弾薬で2度目の攻撃を受けた時、地下室では民間人が寝ていた。ボランティアと地元の病院長によると、2月下旬以降の殆ど毎晩、約25〜30人の民間人がそこで寝ていたそうだ。自宅が破壊された近くの村の民間人、避難する地下室が自宅にないデルハチの人々、シフトを終えて安全に家に帰ることができなくなった近くの地元病院の医師や看護師などがいた。
センターの警備員の1人ヴォロディミールによれば、5月13日未明に攻撃を受けた時、建物内には、そこで夜を過ごしていた医師6人と警備員3人を含め民間人21人がいたそうだ。
ヴォロディミーは、もう1人の警備員と建物メインホールのステージ下で寝ていた時、頭上で轟音がして目を覚ました、と以下のように語った。
「夢の中で目を覚ましたような気がしたんですが、次にありとあらゆる物が崩れ落ちてきました。何かが頭に当たり、コンクリートの破片が目に入り、木の板が落ちてきました。瓦礫の下から出て、同僚のセルヒーがどうなっているのかを確かめるのに20分かかったと思います。セルヒーの上には金属フレーム付きの2つの木製のドアがあって、唇を切り頭と脚に外傷を負っていました。」
HRWが観察したところでは、ヴォロディミールがいた建物の北東部は完全に破壊されたが、人々が避難していた地下室のある北西隅はほとんど損傷を受けていなかった。地下室にいた男性の1人ミコラ(64歳)は、目を負傷し出血していた。ボランティアたちによれば、ミコラは近くのツピフカ村にある自宅が、攻撃で破壊されたのでそこにいたのだそうだ。
ヴォロディミールは、当初はさらなる攻撃を心配して全員が建物の中に留まったが、午前3時に建物から避難することを決意し、ミコラを病院に連れて行ったと語った。
文化センターを襲った両方の攻撃は、特定の軍事目標を狙わない攻撃を禁止する、戦時国際法に違反した無差別攻撃と思われる。クラスター弾は本質的に無差別兵器なので、それが使用された最初の攻撃は、とりわけ無差別で違法と言うことになる。
国家緊急事態局担当者は、2月24日から6月6日の間にデラハチで彼らの班が、ウラガン・ロケット弾が散布した9個と、スメルチ・ロケット弾が散布した9個、計18個の不発子弾を回収したと述べた。彼はまた、散布に失敗した無傷の子弾30個を積載したウラガン・ロケット弾4発と1つのウラガン非クラスター・ロケット弾を発見したと述べた。ステパネンコ地方議会議員は、以前3月11日の攻撃で文化センターからわずか数mの所に着弾したウラガン・クラスター・ロケット弾の空になった貨物部分の写真を、HRWと共有してくれた。
度重なる攻撃がデラハチ病院に損害を与える
Russian forces repeatedly launched attacks that hit Derhachi’s main hospital, including in mid-March, on April 7, and on May 12. Human Rights Watch researchers observed the damage from each of these attacks and interviewed the head of the hospital, Svitlana Berezhna, and the head of the hospital’s primary healthcare unit, Nina Ivanenko. The mid-March attack damaged the X-ray department and cafeteria in the hospital’s main building, both of which were no longer functioning.
ロシア軍は、3月中旬、4月7日、5月12日と、デルハチの主要病院に対する攻撃を繰返し行った。HRW調査員は、それぞれの攻撃による被害を観察すると共に、スヴィトラーナ・ベレジナ病院長と病院のニーナ・イワネンコ プライマリー・ヘルスケア部長に聞取り調査を行った。3月中旬の攻撃で、病院本館のX線部門とカフェテリアは損傷し、どちらも機能していなかった。
The attack just after midnight on the night of April 7 to 8 damaged a wall near the entrance of the hospital’s main building, as well as the primary healthcare unit in a separate building. Ivanenko said that the building was empty at the time of the attack, which damaged the walls and windows and four computers. The May 12 attack damaged the roof, walls, and windows of another cluster of nearby hospital buildings housing other hospital units.
4月7日から8日夜の深夜0時過ぎの攻撃で、病院本館の入り口付近の壁と、別の棟のプライマリー・ヘルスケア部が損傷した。イワネンコ部長は、攻撃当時建物は空っぽで、壁や窓、4台のコンピューターが損傷したと述べた。5月12日の攻撃は病院の他部門を収容する近くの病院建物群の屋根、壁、窓を損傷した。
Berezhna said that fortunately no one was killed or injured in the attacks. Human Rights Watch did not find any remnants of the munitions used in the attacks, but the blast damage and extensive fragmentation evident in the complex is consistent with the use of large-caliber artillery fire.
ベレジナ病院長は、幸いなことに、この攻撃で誰も死傷しなかったと述べた。HRWは、攻撃に使用された弾薬の残骸を発見していないが、爆発による損傷と広範囲に散った破片が病院複合施設に顕著に見られる事実は、大口径の砲撃が行われたという推測と一致する。
Hospitals have special protections under the laws of war, and deliberate attacks against hospitals and other medical facilities that are not being used to carry out attacks are prohibited and constitute war crimes. The use of large-caliber artillery fire in the absence of a military target makes the attack indiscriminate, a serious violation of the laws of war and a potential war crime.
病院は戦時国際法の下で特別の保護を受けており、攻撃に使われていない病院などの医療施設への意図的な攻撃は禁止されており、戦争犯罪に該当する。軍事目標がない中での大口径の砲撃は、攻撃を無差別にし、戦争法への重大な違反であり、戦争犯罪となる可能性がある。
5月23日ハリコフ市産科診療所No.1の女性外来患者
Just before 8 a.m. on May 23, Russian forces launched a cluster munition attack that hit the women’s outpatient services of Kharkiv’s City Maternity Clinic No. 1 in the Pavlove Pole neighborhood. Human Rights Watch saw damage to the clinic building’s façade, windows, and pharmacy, as well as a four-story apartment building across the street. The clinic’s medical director, Serhii Kopytko, said that staff members normally arrive at 8 a.m., and that fortunately no one from the clinic building was wounded. A 36-year-old man standing at a bus stop outside of the clinic building was wounded when one of the submunitions detonated nearby.
5月23日午前8時直前に開始された、ロシア軍によるクラスター弾を使用した攻撃は、パブラブ・ポール地区にあるハリコフ市第1産科診療所の女性用外来施設を襲った。診療所建物のファサード、窓、薬局、そして通りの向かい側にある4階建て共同住宅に加えられた損傷を、HRWは目撃した。診療所長セルヒー・コピツコによれば、職員は通常午前8時に到着するので、幸いにも診療所建物にいた人々に負傷者はいなかったそうだ。診療所建物外のバス停に立っていた男性(36歳)が、子弾1発が近くで爆発して負傷している。
Susannah, who works at a café 130 meters from the clinic building, said that she was getting ready to open the café when at 7:55 a.m. she saw something strike across the street, followed by explosions. She ran to the bathroom for cover, but said she heard at least five or six small explosions one after another. She showed Human Rights Watch small pieces of a steel rod that was fragmented when a submunition detonated that she had found lodged in the window of the café after the attack. She also showed Human Rights Watch where she later found the empty cargo section from the Uragan cluster munition rocket that was used in the attack.
診療所建物から130m離れたカフェで働くスザンナは、カフェを開く準備をしていた午前7時55分に通りの向こう側に何かが落ち、その後爆発が起こったのを見た。身の安全を図るためにトイレに走った際に少なくとも5、6回、小さな爆発音が連続して聞こえたそうだ。彼女は攻撃後に、子弾の爆発時に砕けたスチール棒の小片がカフェの窓に留まっていたのを発見したそうで、それをHRW見せてくれ、更に攻撃に使用されたウラガン・クラスター・ロケット弾の空になった貨物部分を後に見つけた場所にも案内してくれた。
Another woman, who worked at a bakery next to the clinic building entrance, said she was inside, about to open the bakery door, when an explosion right outside threw her to the floor and shattered glass fell on her. “I heard many bangs; it sounded like fireworks going off,” she said. “Some were closer, some were further away.”
診療所建物入口隣にあるパン屋で働いていた別の女性は、パン屋内側からドアを開けようとした時に、すぐ外で爆発が起き、床に投げつけられ割れたガラスが降り注いできたと以下のように語った。「爆発音が沢山聞こえ、花火が鳴り響くような音だった。近くからのも、遠からのもあった」
Two residents said that Ukrainian Territorial Defense Forces gathered in several basements in the area, and that a kitchen 125 meters from the clinic building was being used to prepare food for the armed forces. Kitchen staff standing outside at the time of the visit confirmed this.
当該地域にある幾つかの地下室にウクライナ領土防衛隊が集まり、更に診療所建物から125m離れた調理場が武装部隊に食事を用意するために使われていた、と住民2人が話しており、HRW調査員の訪問時に外に立っていた調理場職員がそれを裏付けている。
In addition, the perimeter of the Ivan Kozhedub National Air Force University, a state university administered by the Defense Ministry that has come under numerous attacks since February 24, is 590 meters from the clinic building and a legitimate military target. On June 5, Human Rights Watch saw three people inside the university – one man in military fatigues and two men in the yard, guarding a doorway. Researchers were unable to ascertain the extent to which the campus is being used for military purposes, but it appeared to be largely abandoned.
更に診療所建物から590m離れた所に、正当な軍事目標であり、2月24 日以降、数多くの攻撃に晒されてきた国防省運営イワン・コジェドゥブ国立空軍大学の外周がある。6月5日にHRW調査員は、大学内に人が3人(軍服を着た男性1人と庭にいた男性2人)いて、出入り口を守っているのを目撃した。調査員は、「キャンパスが軍事目的でどの程度使用されているか」確認できなかったが、見た目では殆ど放棄されているようだった。
The Kharkiv prosecutor’s office is 115 meters from the clinic building and has also come under numerous attacks. This office is not a legitimate military target as long as it is not being used for military purposes.
ハリコフ検察庁は診療所建物から115mの所にあり、数多くの攻撃も受けてきた。この事務所は、軍事目的に使用されていない限り、正当な軍事目標ではない。
Human Rights Watch identified six impact splatters characteristic of the detonation of a fragmentation submunition in the asphalt directly around the clinic building and most likely two more in the soil. Researchers identified another three probable impact sites of the May 23 attack in the yard between the clinic building and the kitchen and another five between the clinic building and the prosecutor’s office. The State Emergency Service of Ukraine representative in Kharkiv said that, after the attack, his team found three unexploded submunitions in the vicinity of the clinic building, and an empty cargo section of an Uragan cluster munition rocket.
HRWは、診療所建物の直ぐ周囲のアスファルトで、破片子弾の爆発に特徴的な、着弾時に飛び散る破片で地上に残る模様を6つ、更に地面で十中八九同じものを2つ確認した。調査員らは5月23日の攻撃が着弾した思われる場所を、診療所建物と調理場の間にある庭で3つ、診療所建物と検察庁の間で別に5つ確認した。ハリコフのウクライナ国家緊急事態局担当者は、攻撃後に診療所建物の近くで不発子弾3個とウラガン・クラスター・ロケット弾の空になった貨物部分を自分の班が発見したと述べた。
Attacks across Ukraine had damaged or destroyed at least 10 perinatal centers and maternity hospitals as of May 15, according to the Office of the United Nations High Commissioner for Human Rights. This combined with shortages of medical personnel and supplies prevent access to critical maternal and sexual and reproductive health care, including emergency obstetric care and essential care for survivors of sexual violence.
国連人権高等弁務官事務所によると、ウクライナ全土での攻撃で5月15日現在、少なくとも10ヶ所の周産期センターと産科病院が、損傷を受け或いは破壊されたそうだ。それは医療従事者と物資の不足と相まって、緊急産科医療や性的暴力被害生存者のための不可欠なケアを含む、重要な妊産女性および性と生殖に関するヘルスケアへのアクセスを妨げている。
5月26日、ハリコフのパブラブ・ポール地区での攻撃
On the afternoon of May 26, Russian forces fired several munitions in the Pavlove Pole neighborhood, including into the August 23 Square park and the area surrounding the park and the National Air Force University, which is about 690 meters away. Human Rights Watch researchers visited the park several times between May 27 and June 8. They interviewed 12 witnesses to the attacks and identified five specific craters, between the park and the university.
5月26日午後にロシア軍は、「8月23日広場公園」や公園周辺地域、そこから約690m離れた国立空軍大学などが散在するパブラブ・ポール地区に、弾薬数発を撃ち込んだ。HRW調査員は、5月27日から6月8日にかけて同公園を数回訪れ、攻撃の目撃者12人に聞取り調査を行い、公園と大学の間にあった弾薬の着弾時に出来たことが明確な穴(以下クレーター)5つを確認した。
An emergency responder said that they had identified at least one additional crater in the roof of residential buildings in the area. Kharkiv’s deputy prosecutor said that 10 civilians were killed, and 16 others wounded during the attacks. Human Rights Watch confirmed the specific circumstances around the deaths of seven of the civilians killed and four of those wounded.
ある緊急対応要員は、当該地域にある居住用建物の屋根に少なくとも更にもう1つのクレーターを確認したと語った。ハリコフの副検察官によれば、攻撃の際に民間人10人が 死亡、16人が負傷したそうだ。HRWは、死亡した民間人の内7人と負傷した4人の具体的な状況を確認した。
Seven witnesses said they were in or just outside of the park at around 2:30 p.m. when they heard at least three explosions a few minutes apart. These initial blasts killed at least three civilians.
目撃者7人が、午後2時30分頃に公園の中またはすぐ外にいて、数分離れた所で少なくとも3つの爆発音を聞いたと語った。これらの最初の爆発は、少なくとも3人の民間人を殺した。
The owner of a restaurant on the edge of the park said that a munition landed in the park at around 2:30 p.m., setting a coffee stand in the middle of the park on fire. He said that he saw the bodies of two people being taken away by an ambulance. One of the victims was Serhii, 63, a pensioner who loved cycling who was in the park for his daily walk, two men from the neighborhood said. Video footage posted in the local media shows his body on the grass, and Human Rights Watch saw bloodied paper towels there the day after the attack. It’s unclear what happened to the second victim the restaurant owner saw.
公園の端にあるレストランのオーナーは、午後2時30分頃に弾薬が公園に落ち、公園の真ん中にあるコーヒースタンドに火がついた、更に遺体2体が救急車で運ばれるのを見たと語った。近所の男性2人によると、犠牲者の1人はサイクリングを愛する年金受給者のセルヒー(63歳)で、日課の散歩で公園にいたのだそうだ。地元メディアに投稿されたビデオ映像には、草の上にその男性の遺体が写っており、HRWは攻撃の翌日そこで、血塗れのペーパータオルを目撃した。レストランのオーナーが見た2人目の犠牲者に何が起こったのかは不明だ。
Another victim, who the residents said was an electrician, was killed on a street that runs alongside the edge of the park. A witness to the attack saw the victim’s body and said he had a metal fragment in his neck. Human Rights Watch saw blood on the pavement where his body had been and reviewed footage of the attack’s aftermath.
住民が電気技師だと言った別の犠牲者は、公園の端に沿う通りで死亡した。襲撃の目撃者はその犠牲者の遺体を見ていて、首に金属片が刺さっていたと語った。HRWはその遺体があった舗装道路上に血があるのを目撃、攻撃直後の映像を精査した。
The State Emergency Service representative said another munition hit the roof of a building next to the park, causing metal fragments to land in the parking lot between the park and a subway station entrance, killing at least one person.
国家緊急事態局担当者は、別の弾薬が公園隣の建物屋根にあたり、公園と地下鉄駅入口の間にある駐車場に金属片が飛び、少なくとも1人が死亡したと述べた。
Soon after the strikes that hit the park, another munition landed near a salon on Otakara Yarosha Street, about 270 meters from the air force university and 1.2 kilometers from the park, killing three civilians and wounding two. Oleksandra Korostelova, 26, had just started working at the salon five days earlier. Because the city had come under attack that day, she said her husband, Mykhailo, 33, drove with their 4-month-old baby boy, Mykola, to pick her up from the salon. Korostelova said at about 2:40 p.m. she suddenly heard an explosion in the building their salon was located in and ran outside to meet Mykhailo. She grabbed her son and they started running down the street looking for shelter, with a colleague from the salon, Alina, and a salon client. Korostelova said:
公園を襲った攻撃の直後、空軍大学から約270m、公園から1.2km離れたオタカラ・ヤロシャ通りにある美容室の近くに別の弾薬が着弾し、民間人3人が死亡、2人が負傷した。オレクサンドラ・コロステロワ(26歳)によれば、「その日、街が攻撃を受けたため、夫のミハイロ(33歳)は、生後4ヶ月の男の子ミコラを連れて美容室に迎えに来た。」・・「午後2時40分頃、美容室が入っていた建物で突然爆発音を聞き、ミハイロに会うために外に走った。」・・「息子を抱き取り、夫と美容室の同僚アリーナ、美容室のお客と一緒に避難所を探して通りを走り始めた。」・・と以下のように語った。
We stopped next to a building, under a balcony. I handed Mykola to my husband, to give the client a hug to calm her down – she was shaking and so scared. At that moment something landed on the roof right above us. The next thing I knew, Mykhailo was dead, lying on the ground, his body severed in half. The woman I had been hugging was also dead.… We couldn’t find my son for about three hours – he had been thrown up into the air onto a balcony overhang 15 to 20 meters above the road. He was also dead.
『我々はある建物の隣、バルコニーの下で立ち止まりました。落ち着かせようとして、ミコラを夫に渡し、お客を抱きしめました・・・震えていてとても怖がっていたんです。その時、すぐ上の屋根に何かが落ちました。気が付いたら、ミハイロ死んで地面に横たわってました。体が半分に切断されてたんです。抱きしめていた女性も死んでました。・・息子は3時間程見つかりませんでした・・あの子は、道路から15~20m上に張出したバルコニーに投げ上げられ、死んでたんです。』
Korostelova was wounded in the attack, with a metal fragment that cut into her left leg, while Alina’s toes were injured.
コロステロワ はその攻撃で左足に金属片で突き刺さって負傷し、アリーナはつま先に負傷した。
At around the same time, a munition landed 795 meters from the park and 200 meters from the perimeter of the university. The blast killed a 59-year-old woman and wounded Polina, a 9-year-old girl, and a man, said three people living in the apartments next to where the munition landed. Polina’s great-grandmother said that Polina had been watching television with her father in their living room at the time of the blast. A piece of glass cut Polina in the neck, and she was still in the hospital almost two weeks after the attack.
ほぼ同時刻に、弾薬が公園から795m、大学の周囲から200mに落ちた。爆発で59歳の女性が死亡、9歳の少女ポリーナと男性1人が負傷したと、着弾地隣の共同住宅の住民3人が語った。ポリーナの曾祖母によれば、爆発当時、ポリーナは父親と居間でテレビを見ていたそうだ。ガラス片がポリーナの首を切り、攻撃から約2週間経過した後もまだ入院中だった。
At about 3 p.m., another munition landed in the yard of an apartment block next to the air force university, said a woman who lives there. No one was wounded. The fragments recovered from the scene and the scope of the damage Human Rights Watch observed suggest that the attacks were carried out with mortar fire.
午後3時頃、空軍大学隣にある共同住宅の庭に別の弾薬が落ちた、とそこに住む女性は語った。その攻撃での負傷者はなかった。現場から回収された破片とHRWが観察した被害の範囲は、攻撃が迫撃砲によって行われたことを示唆している。
All of the witnesses interviewed said there were no military targets in the immediate vicinity at the time of the attacks. While the Russian forces may have been targeting the university, the multiple strikes over a broad area indicate that the attacks were indiscriminate. The laws of war prohibit as indiscriminate attacks that are not directed at a specific military objective.
聞取り調査に応じた目撃者全員が、攻撃当時、すぐ近くに軍事目標はなかったと話した。ロシア軍は大学を標的にしていた可能性があるが、広範囲にわたる複数回の攻撃は、攻撃が無差別であったことを示している。戦時国際法は、特定の軍事目標に向けられていない攻撃を、無差別攻撃として禁止している。
6月26日 ハリコフ州臨床外傷病院
On the morning of June 26, just after midnight, an expended rocket motor and tail section of an Uragan cluster munition rocket hit the roof of Kharkiv’s Regional Clinical Trauma Hospital, a seven-story building in a medical complex in the Saltivka neighborhood of Kharkiv city. The rocket remnant pierced the roof, penetrated through the seventh floor, and stopped on the sixth floor. Human Rights Watch researchers visited the hospital on June 27 and observed the damage. The impact ripped a hole of roughly 1x1.5 meters, damaged several rooms on the sixth and seventh floors, including a pre-operation room and some key medical equipment, and shattered some windows.
6月26日午前0時過ぎ、ウラガン・クラスター・ロケット弾の使用済みロケットモーターと尾部が、ハリコフ市サルティフカ地区の医療施設にある7階建ビル、ハリコフ州臨床外傷病院の屋根を直撃した。ロケット弾の残骸は屋根を突き破って7階を貫通、6階で止まった。HRWの調査員は6月27日に病院を訪問し、被害状況を確認した。衝撃で約1×1.5mの穴が開き、6階と7階の幾つかの部屋(手術前室や重要な医療機器など)が損傷し、一部の窓が粉々に砕け散っていた。
A hospital administration representative said that the hospital was fully functioning at the time, treating both civilians and soldiers, with about 150 of the hospital’s 255 beds occupied. He also shared photos and videos taken shortly after the attack, which showed the remnant of the rocket and a remnant of a submunition, specifically the sleeve containing the main explosive charge for the submunition that was delivered by the rocket.
病院管理局担当者は、病院は当時完全に機能しており、民間人と兵士の両方を治療していて、255ある病床の内約150が使用されていたと述べた。彼はまた、ロケットの残骸と子弾の残骸、特にロケットによって散布された子弾の主装薬を収納している筒が映っている、攻撃の直後に撮影された写真とビデオを我々と共有してくれた。
The hospital official said this was at least the fourth attack to hit the medical complex. The first attack, on March 12, shattered 83 windows.
病院当局者は、それが医療施設を襲った少なくとも4回目の攻撃だったと述べた。3月12日の最初の攻撃では、83の窓が粉砕されている。
When researchers visited on June 27, they saw about 10 military medics outside the hospital near an ambulance. Satellite imagery from June 11 shows two earthen berms and three roadblocks along several sections of Saltivske Highway, a primary road north of the medical complex. Those features are also visible on imagery just before and after the June 26 attack, less than 50 meters from the medical complex fence. Soil perturbation is also visible in the medical complex yard on left bottom corner. Human Rights Watch was not able to determine its cause.
6月27日に訪問した際、調査員は病院外に停まっていた救急車の近くで約10人の軍医を目撃した。6月11日の衛星画像には、医療施設の北にある主要道路であるサルティフスケ・ハイウェイの幾つかの区間に沿って、盛り土2つとバリケード3つが写っている。それらは、6月26日の攻撃の直前と直後の画像でも、医療施設のフェンスから50m以内の所に写っている。表層土の乱れは、左下隅の医療複合施設の庭にも見える。HRWは、その原因を究明できなかった。
Hospitals are civilian objects, and they may not be deliberately attacked. While the satellite images suggest that there may have been military targets in the area at the time of the attack, hospitals have special protections under the laws of war. While the protection of hospitals ceases if they are being used outside their humanitarian function to commit “acts harmful to the enemy,” adequate warning must first be provided before the hospital can be attacked if the warning goes unheeded. In addition, the use of cluster munitions in populated areas renders the attacks indiscriminate in violation of the laws of war.
病院は民用施設であり、故意に攻撃されてはならない。衛星画像は、攻撃時に当該地域に軍事目標があった可能性があるのを示唆しているが、病院は戦時国際法の下で特別な保護を受けている。病院がその人道的任務を逸脱して「敵に有害な」行為を行うために使用される場合、病院への保護は消滅するが、まず適切な警告が発せられ且つ、その警告が無視された後でなければ、攻撃できない(ジュネーブ第1条約第21条)。更に人口密集地域でのクラスター弾の使用で、その攻撃は戦争法に違反する無差別攻撃になる。
6月下旬と7月に報告された攻撃
Subsequent to the Human Rights Watch visits to Kharkiv in May and June, Russia launched further attacks on the city, killing more civilians. These include alleged artillery and aerial attacks on the city’s northern Saltivka and Nemyshlyansky neighborhoods in the evening of June 27, which, according to the deputy prosecutor, Kravchenko, and Telegram posts from that day, killed at least 4 people and wounded 23 more. According to Twitter and Telegram posts and Kravchenko, two attacks on July 9 and 10, one of which was likely by a ballistic missile, hit residential buildings in Osnovyanskyi and Slobidskyi neighborhoods, wounding seven civilians and damaging the Kharkiv Regional Multidisciplinary Children’s Sanatorium.
HRWが5月と6月にハリコフを訪問した後、ロシア軍はハリコフ市への更なる攻撃を開始、より多くの民間人を殺害した。それらには、6月27日夜の市内北部にあるサルティフカ地区とネミシュリャンスキー地区に対して行われたとされる砲撃と空爆があり、クラフチェンコ副検察官とテレグラムへの投稿によると、少なくとも4人が死亡し、23人が負傷している。ツイッターとテレグラムへの投稿とクラフチェンコによると、7月9日と10日に行われた2回の攻撃(内1回は弾道ミサイルによるものと思われる)はオスノヴィャンスキー地区とスロビツキー地区の住宅を襲い、民間人7人が負傷し、ハリコフ州総合児童療養所に損害を与えた。
The media reported a July 11 attack on the city that killed at least 4 civilians and wounded another 25. Kravchenko alleged that cluster munitions were used in the attack. Another alleged Uragan rocket attack on the city that day killed a 17-year-old and his father. Three attacks on July 12, including one likely carried out by a Smerch rocket and two artillery attacks, according to Kravchenko, wounded six civilians. Kravchenko shared the names and ages of all those killed and injured, except two whose bodies were unidentifiable.
メディアは7月11日に同市が襲撃され、少なくとも4人の民間人が死亡し、25人が負傷したと報じた。クラフチェンコは、クラスター弾が攻撃に使用されたと主張した。同日、別のウラガン・ロケット弾によると言われる同市への攻撃で、17歳の少年とその父親が死亡した。クラフチェンコによると、7月12日には、1回はスメルチ・ロケット弾が、2回は砲撃が使われた計3回の攻撃があり、民間人6人が負傷している。クラフチェンコは、遺体の身元が特定できない2人を除いて、全ての死傷者の名前と年齢を我々と共有してくれた。
Researchers were not present to examine the attack sites, but the alleged use of cluster munitions and other explosive weapons with wide area effects in populated areas indicates that these attacks should also be investigated as potentially unlawful attacks and war crimes.
調査員は攻撃現場の調査に立ち会わなかったが、人口密集地域で広い範囲に破壊・殺傷力を及ぼすクラスター弾や他の爆発性兵器を使用したという疑惑は、それらの攻撃も潜在的に違法な攻撃や戦争犯罪として捜査されるべきであることを示している。