ヤンディーズ

現在闘病中で「病んでいる」ボーカル&ギタリスト、「太郎」の独り言

DEATH 「LEPROSY」

2021年10月01日 | 音楽
DEATHのカタログを聴き返しているのですが
頂いた当初、DEATHに馴染め無かったのです。というか
後のメロデスでは無いデスメタル全般ですね。
それがこの3年位、デスメタル系のバンドマン達と知り合い
日本のライブシーンでもスラッシュ系のライブイベントに
デスメタルバンド、グラインドコアバンドが出演している。
クリーターの公演観に行った時、オープニングアクトで
ポーランドのヴェイダーというバンドが1時間演奏して盛り上がってましたし。
(83年の東欧諸国にそんな土壌が有ったとは知らず)
デスメタルなのか?ブラックメタルなのか?分からないのですが
クレイドルオブフェイスやクリプトプシーの様なバンドが人気を得て。
ヒステリックなハイトーン叫びや、このDEATHのチャックの様な
グロウル以外のデス声とダウンチューニングがどうにも苦手というのが有り。

こうDEATHのカタログを聴いていると
やはりスラッシュメタルを更にエクストリーム化させ
陰鬱に激しさを増す世界感を産んで行ったパイオニアなのかな?と。
6月頃に当ブログで連載した???セルティックフロストとは違う
特に高度な演奏テクニックの高さに違いが有りますが。

この「レプロシー」はDEATHのセカンドアルバムにあたり
スラッシュメタルより多いか?の転調、テンポチェンジが多く
グラインドコア的な感じも有りますが、この頃は
スラッシュメタルがルーツに残っている感じがします。
結構、耳なじみの良い展開が有ったり。

しかしチャックのこのダミ声で叫ぶ声で一曲目、
アルバムタイトル曲からお経の様な響きのデスメロディ?が。
基本的にはやはりテクニック面で演奏スキルが高く、
若さに任せ、荒削りな面も有りつつなバンドの演奏パワー。
この時代にチャックのデスヴォーカルでなければ
80年代後半のこの時代に受け入れられたのかな?少なくとも日本で。
演奏は高度ですしね。メタリカですら「雑音」扱いされて
拒絶反応を示す人が多かった時代ですし。
当時の燃えろ!誌では40点台という、日本で幅を利かせていた
バイブル的雑誌の評価となったそうで。
それが、後々、デスメタルというジャンルが確立し
世界各国でこんなに盛り上がるとは、想像も付かなかっただろうなぁ。

しかし、後々デスメタルの大特徴となる色んな種類が有る
「メロディーの無い歌、咆哮」のデスボーカルが現代迄、世を席巻するのですから
世の中分からんもんです。
1曲目から激しく極端な曲展開にテンポチェンジが長尺で炸裂します。
ギターは基本的に巻き弦をトレモロや掻き鳴らす系のカッティング、
リードで激しくソリッドなギターソロバトル。
この作品でのチャックの相方ギタリストの方かな?
トリルを主としたキレの有るアーミングを主体とするソロが
響きわたり、チャックの方ですかね?所々メロディアスなソロが入る。
そして高度なツインペダルを使ったリズムチェンジの多いドラム。
コレが後々ブラストビートが出来上がるというか、皆やり出す
空気が出来上がってます。

この曲もリズムチェンジが多く
そしてコーラス部ではオーディエンスが一番盛り上がる展開が有りますね。

Death - Forgotten Past (HQ)


やはり、全体演奏が上手いですよね。
そして、ブラックサバスが初期目指したおどろおどろしい
恐怖な曲を展開していくのですが、
改めて聴くと、この曲はサバス的なDOOMなブルータルさより
キレの有るスピーディーさが先に目立つ、
おどろおどろなスピードメタル感、
そして猪突猛進なデスメタルでは無く
インテリジェンスを感じ、後のプログレ的な展開と変化していく
下地が出来上がり、しかしアンセム的な(日本のバンドの事ではないですよ)
展開、パートが随所に散りばめられてるんですね。
そして激しいテンポチェンジはオーディエンスの休憩時間を作りつつ
気持ちを盛り上げるパートを作り、「来るぞ、来るぞ!、行けっー!」的な
コレ、フロアはサークルモッシュピットというより
喧嘩になるパンク的な暴力的オーディエンスのライブ光景が想像出来ます。

この作品はDEATHの中でもスラッシュメタルエリアな人と
ギリギリ境界線を微妙に保っている感もします。
リズムギターの面では、ジューダスプリースト辺りから派生して行った
高速ダウンピッキングという高度なテクニックのスラッシュメタル要素では無く
ダウンチューニングで巻き弦を2ビート、トレモロリズムギターが中心

しかし、歌い手の端くれの私が思うに、
チャックの歌?叫び?は
後に喉を痛めそうですな。
ギターを弾きながらなので、この頃は若さに任せより喉を痛める傾向の
発声にも感じます。(後にスタイル変わって行きましたね)
一本調子の歌詞を叫ぶだけで歌なんて歌えないんじゃないの!?と
最初思ったスレーヤーのボーカル&ベースのトムアラヤは
燃えろ!誌の嫌味なインタビューに対して
「俺はしっかりボイストレーニングを受けきているんだよ」と
語っていたのを思い出します。

と、長くなりましたが、後のデスハイテクプログレ路線より
一般ヘビーメタルリスナーには、この作品は聴きやすいかも?と
基本スラッシュメタル止まりの私はそう思いました。
勿論、後期の多々メンバーチェンジを経て洗練されていくDEATHも
興味深いのですが。

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自分にとっては歴史的(?)1枚 (ぶりぶりざえもん)
2021-10-01 03:48:43
楽曲、云々よりも出会った衝撃が印象的なアルバムです。

忘れもしないVektor初来日のスピリチュアル・ビースト主催の
Japanese Assault公演の次の日、Disk Union新宿店に
連れて行ってもらった時、レジ前の棚に\1980(当時)で
置かれていたので偶々の感じで購入したのが切っ掛けです。
その後は太郎さんもご存じの通り、
「Death」探しの旅が始まりました(笑)

正直、自分もデスメタル自体が「没個性的」だと思っていたので
そのパイオニアのDeathに対しても余り入れ込んでいませんでしたが、
帰って聴いてみると「凄ぇ!?」となり
太郎さんを巻き込んでしまいました(苦笑)
今回の「Leprosy」はアマゾン「在庫ありません」
ヤクオフでは即決¥7000でした(購入させて頂きました)
入手は以前より難しくなってきてますね。
返信する
ぶりぶりざえもんさん (太郎)
2021-10-02 01:32:12
そうでしたか、ジャパンアソートフェスの日、新宿のディスクユニオンでしたか。
私、新しい薬の副作用で翌朝ボケボケだったのも覚えてますが
1980???兎に角あの頃ぶりぶりざえもんさんを渋谷109を連れ回し
PARCO横の屋台でケバブか何かを食べた思い出が有りました。
そのタイミングでDEATH探しに入ったんですね。
次々とDEATHのCDが届き、あれ?ぶりぶりざえもんさん、デスメタル好みだったっけ?
そう意外に思ったのでした。DEATHは
BCリッチのチャックモデル?しか存じなかったので
破壊的な歌?なのにインテリ感を感じましたね。
後に、希少品の1stを頂く事になるとは思わず。
このコンバットマスターピース盤は凄くレアなモノになっているんですね。
オクで即決7000円とは‥!争奪戦になりそうですね。
私は何だかかなりの資産を持っている気分になってきました。
返信する
Unknown (KANA)
2021-10-03 06:55:31
実はコレを聴いたのはかなり後追いで、DEATHのアルバムは3r dSPRITUAL〜4tHUMAN〜5thINVIDIUAL〜6thSYMBOLIC〜本作だったりします。
B誌では貴重な時間を返せ!とレビューに書かれていた気がしますが(爆)、現在はB誌で名盤扱いされているのでザマーミロ!と思っております。
90年代初頭のスウェディッシュデスメタルのバンド達(ENTOMBED、DISMEMBER、CARNAGE)は本作からかなりインスパイアされてますし、90年代にデスメタルをレコーディングするならフロリダ州タンパのモリサウンドスタジオ。プロデュースは本作エンジニアのスコット・バーンズで、というパターンが多く見られたのはこのアルバムの影響が大きかったと思っております。
返信する
KANAさん (太郎)
2021-10-03 21:48:43
この作品が一番最後に聞かれたんですね。
私、この頃B!誌の発信を正論と捉えていたので
CD買うお金も無く酷評読むのを楽しみにしてましたが
90年代中盤からブレブレですし、今は特別な記事無い限り読まないのですが
B誌は見事な手のひら返しですね。今はコアな記者が
ちゃんとした発言権を持てたし
抑えられない海外での人気で再評価にシフトチェンジしたのかしら?
フロリダメタルってあるブランドが有りますし
DEATHやCYNICの様に始祖的バンドがそんなに大金を得る事無いまま
伝説化していったのが残念ながらも、カッコ良いかもです。
まさか北欧でデス、ブラック、ゴシックメタルが大盛り上がりするとは思いませんでした。
メタル全般がですが、今のテクニカル路線からもDEATHの影響は深そうですね。
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