いつも目を吊り上げ、口を四角に大きく開けて怒っている
「毎日かあさん」のイメージが私は強い、西原理恵子の本です。
生まれる場所を、人は選ぶことができない。
だとしたら、ねえ、どう思う?
人って生まれた環境を乗り越えることって、本当にできるんだろうか?
彼女の子供時代。
周りの大人はみんな怒っている。
お金がないからどこでも些細なことで喧嘩になる。
お母さんも朝から怒鳴るようになってしまった。
お父さんがバクチでお母さんの貯金にも手をつけるようになった。
放ったらかしにされた子供たちは、やがて不良へまっしぐら。
高知の荒い気質(環境)は、映画「鬼龍院花子の生涯」のようです。
(でも、すみません、この映画はあまり見てませんが、きっとそうだと思います。)
「最下位」の人間に勝ち目なんてないと思う?
でもね「最下位の人間には、「最下位」の戦い方ってもんがあるんだよ。
しかし、人間何がチャンスになるかわからない。
父が死に、高校を退学になった彼女に、そこから抜け出すチャンスが来る。
東京に来て美大生になった彼女は、
そこからさすがに高知の女の本領を発揮。
やがて漫画家として活躍するようになる。
とまた、そこが高知の女なのか、
マージャンで10年間に5000万失ったり、為替で1000万が毎日目減りするのを見たり。
ただし、彼女は借金をしてまでバクチをしない。
だからバクチから得るものも十分にある。
以下は、本書より気になった部分の抜粋
貧乏人の子供は貧乏人になる。
泥棒の子供は泥棒になる。
こういう言葉を聞いて「なんてひどいことを言うんだろう」と思う人がいるかもしれない。
でも、これは現実なのよ。
お金が稼げないと、そういう負のループを断ち切れない。
生まれた境遇からどんなに抜け出したくても、お金が稼げないと、
そこから抜け出すことができないで、親の世代と同じ境遇に追い込まれてしまう。
覚えておいて。
どんなときでも働くこと。働き続けることが「希望」につながる、っていうことを。
時には休んでもいい。
でも、自分から外に出て、手足を動かして、心で感じることだけは忘れないで。
お金のことを言うのは品がないという文化の中で、
でも、現実って確かにそう。
お金ですべてが買えるわけではけっしてありませんが、
少なくともお金で負のループを断ち切る事はできる。
それには働くってことですね。
そういう意味では、神様は平等にチャンスを与えてくれているのかもしれない。
全室床暖房なので、冬でもどこでも転がるルック