小田急線刺傷、対馬悠介被告に懲役19年の判決…東京地裁
東京都世田谷区などを走行中の小田急線車内で2021年8月、乗客3人を刺して殺害しようとしたとして、殺人未遂罪などに問われた対馬悠介被告(37)の裁判員裁判で、東京地裁は14日、懲役19年(求刑・懲役20年)の判決を言い渡した。
事件の約3か月後には、京王線の車内でこの事件を参考にしたとされる刺傷事件が起き、鉄道の安全対策に影響を与えた。
対馬容疑者は6日午後10時ごろ、現場から北に約4キロ離れた東京都杉並区のコンビニに現れ、店員に「自分がやった。逃げるのに疲れた」と説明。警視庁が事情を聴いていた。
捜査1課によると、逮捕容疑は、6日午後8時半ごろ、成城学園前―祖師ケ谷大蔵間を走っていた藤沢発新宿行きの快速急行(10両編成)で、乗客の20代の女子大学生の胸や背中などを包丁(刃渡り約20センチ)で刺し、殺害しようとしたというもの。
被害者と面識はなく、「6年くらい前から幸せな人を見たら殺したいと思っていた」「座っている女性を殺してやろうと思い突き刺した」と供述しているという。女子大学生は重傷だが命に別条はないという。
捜査関係者によると、対馬容疑者は先頭から4両目の車両から2両目まで移動しながら、複数の乗客を包丁で切りつけたり殴ったりした。3両目ではサラダ油をまき、火を付けようとしたという。電車が祖師ケ谷大蔵駅近くで緊急停車すると、包丁や携帯電話を放置し、線路上を徒歩で逃げたという。ほかに20~50代の乗客9人もけがをした。
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