ペッペッ

オリジン弁当のおばちゃん・・・

　　　「ありがとうございます。〇〇円になります」

 

 

そう言って、弁当をビニール袋に入れようとした。

が、何回やってもビニール袋が開かない

 

ちゃんと指先を濡れ布巾につけてやってるにも関わらず・・・

　　　「少々お待ちください・・・あらら・・・」

 

 

おばちゃん・・・どんだけ指がカサついてんだろ？？

そのうち、店だというのをすっかり忘れたらしいおばちゃん・・・

なんと

自分の唇で両指を「ペッペッ」と湿らせてビニール袋を開き始めた

 

　　　　　　　　　　えっ

 

が、おばちゃんは何とかお客さんを待たせないように必死だ

自分が今、何をやっているかなどまったく眼中にない・・・あるハズがない

 

それを固まって見ている俺・・・

 

で、なんとか開いたビニール袋

おばちゃんは弁当を袋に入れ・・・

　　　「お待たせしました・・・」

 

 

そう言って俺に、満面の笑みの達成感で弁当を渡してくれた。

 

どんだけカサついてんのか解らん程のおばちゃんの指も指だが

自分の唇で指を湿らせて受け取った弁当・・・

その、我をも忘れるくらいに一途だったおばちゃんに

流石に俺は何も言えなかったが・・・

弁当を持ち帰る俺も・・・・・微妙だった

 

 

クリスマスプレゼントで、ハンドクリームでもプレゼントしようかな

 

 

ほいたら