童(わらべ)地蔵の次に制作したのは六寸大の「地蔵菩薩立像」。2015年9月に拝刀を開始し、2016年5月に完
成しました。 一寸は3.03㎝ ですから、高さ約18㎝ の作品になります。仏像彫刻では、寸法等の表記は、全て尺貫法
で表わされます。因みに、「立像」は、「りつぞう」ではなく、「りゅうぞう」と読みます。
完成までに9か月を要しましたが、私にとって初の本格的な仏像作品でした。
角材の余計な部分を切り落とし、大体の形を整えてから荒彫りに取り掛かるのですが、削り過ぎたり、衣の襞が、前面から側面、
側面から背面へと、うまく繋がらなかったり・・・。相当に苦労しました。
車で40分ほどの教室に月二回通うのですが、毎回三時間を制作作業に取り組むと、終わる頃にはクタクタの状態でした。
木像ですので、削り過ぎは禁物。取り返しがつきません。
反り花(かえりばな)や蓮座(はすざ)の制作では、花弁の全体的なつり合いや、一つ一つの花弁の形や反り具合に気を
使いました。
本当はこの後、彫刻刀を使って仏像全体のでこぼこを丁寧に削り取り、つるつるの状態にして完成なのですが、私の力で
は、ここまでが限界。仏像の表面はがたがた、衣の襞も、とても自然な流れになっているとは言えません(笑)。
〇 わらべ等(ら)と 微笑み遊ぶ 地蔵尊
〇 やっとまあ どうにかこうにか 作品となり
〇 彫り跡の あちこちに残る 地蔵見て 劣る我が腕 嘆くばかりぞ
ではまた次回に。 合掌