○日本は既に財政破綻している。
1992年頃の財政学の本を読むと、後書きに「財政危機に警鐘」を鳴らしている。当時はまだ、国債発行残高が200兆円代の時代である。
かつて財務大臣・総理大臣を務めた宮沢喜一氏は「旧勘定と新勘定への分離」について述べている。つまり既発債を旧勘定として、仕切り直しの必要を訴えている。そのこころはというと、過大は債務負担に現在の税収では賄いきれないので、過去の債務については無期限の国債(永久債)などで飛ばしを行い、収支均衡財政状態を作り出してやり直す、ということである。
2012年の段階で白川総裁は月率2兆円の量的緩和を行っていたが、黒田総裁に代わると月率7兆円もの量的緩和に変更し「異次元」と自称する。
市場に流通している国債を引き受けるという形を取っているが、中央銀行が事実上野放図に国債を引き受けるということは、通貨の希少性を喪失させ、希釈化による価値低下を招く。
仮に年率80兆円の緩和を行うにしても、華々しくアナウンスせずに、ステルス状態で国債を買い進めば良いものを、結果的に1ドル76円から120円を超える劇的な円安(通貨安)を発生させた。
この時点で、世論が激高して、アベ政権を打ち倒すのかと思えば、実際には「円高は悪」、緩和しない(実際はしていた)白川は悪玉であり、円安をもたらした黒田総裁グッドジョブなどという言説が流布された。
自国の通貨安は貧困化を生むし、実は国防上も弱体化も招く。なにしろ、「食べて応援」のお国柄なので、貧困化まで歓迎してしまうのである。ネットで言う所の「無敵の人」というマジョリティがうまい具合に言いくるめられてしまって、捏造された世論に屈してしまっているのである。これが本当の認知(できない)症である。一億総認知(できない)症社会の恐ろしいのは自らに迫る通貨危機が何をもたらすのか認知できない点にある。
○通貨暴落の引き金はいつ、何によって起こるのか?
私の本音を言えば、認知症人民はそのままの方が好都合なのである。誰もが危機を察知して対策を取り始めたら、その分、日本の「破産」は前倒しになる。安穏とキリギリス状態でいてくれるから危機が顕在化しない。
だから、迫り来る通貨危機について書くことは、私にとって何の利益もないし、不利益しかない。それでも、公然の秘密を書いてしまう狂気が私には宿っているのである。
昭和2年の銀行封鎖(モラトリアム)は大正14年の関東大震災に起因する。つまり、大災害によって産業が大きく毀損し、債務の返済が大量に滞ると、それがきっかけになって金融不安が発生する。需要減の発生と、債務不履行経済主体の大量発生が金融危機を招く。このときは極端なインフレにはなってはいないが、第二次世界大戦の引き金になった。
昭和21年の預金封鎖は、太平洋戦争で積み上がった債務返済と、海外に置き去りになっている兵員の復員と、駐留米軍に対する円通貨供給との、複合的要因により過大な通貨供給が行われ100倍のインフレが発生した。
災害や戦争がきっかけとなって、金融や産業が混乱し、国が国債の金利上昇を抑えるために、過剰な通貨供給を行えば、ハイパーインフレが発生する。
いやいや、戦争なんかしてないし、大災害なんて起きてない・・・とは言わせない。日本社会の貧困化はイラク戦争に関する外為特会を通じた米帝への融通などが起因となっている。また、東日本大震災で復興税や各種税金・負担金の増加が国内経済低迷の原因となっている。
国債の発行残高は(捏造水増し済)GDPの2倍を超え、日銀の資産はGDPの1倍を超えた。すでに仕込みは上々であり、いつ炸裂するか?という段階である。
次の大震災が契機になるか、海外の金融不安に端を発するのか、もしくは日本国債格下を号砲にしてヘッジファンドによる日本売りが行われるのかわからない。
遅くとも2020年代には激しい通貨安・物価高が起きると推測されている。
1992年頃の財政学の本を読むと、後書きに「財政危機に警鐘」を鳴らしている。当時はまだ、国債発行残高が200兆円代の時代である。
かつて財務大臣・総理大臣を務めた宮沢喜一氏は「旧勘定と新勘定への分離」について述べている。つまり既発債を旧勘定として、仕切り直しの必要を訴えている。そのこころはというと、過大は債務負担に現在の税収では賄いきれないので、過去の債務については無期限の国債(永久債)などで飛ばしを行い、収支均衡財政状態を作り出してやり直す、ということである。
2012年の段階で白川総裁は月率2兆円の量的緩和を行っていたが、黒田総裁に代わると月率7兆円もの量的緩和に変更し「異次元」と自称する。
市場に流通している国債を引き受けるという形を取っているが、中央銀行が事実上野放図に国債を引き受けるということは、通貨の希少性を喪失させ、希釈化による価値低下を招く。
仮に年率80兆円の緩和を行うにしても、華々しくアナウンスせずに、ステルス状態で国債を買い進めば良いものを、結果的に1ドル76円から120円を超える劇的な円安(通貨安)を発生させた。
この時点で、世論が激高して、アベ政権を打ち倒すのかと思えば、実際には「円高は悪」、緩和しない(実際はしていた)白川は悪玉であり、円安をもたらした黒田総裁グッドジョブなどという言説が流布された。
自国の通貨安は貧困化を生むし、実は国防上も弱体化も招く。なにしろ、「食べて応援」のお国柄なので、貧困化まで歓迎してしまうのである。ネットで言う所の「無敵の人」というマジョリティがうまい具合に言いくるめられてしまって、捏造された世論に屈してしまっているのである。これが本当の認知(できない)症である。一億総認知(できない)症社会の恐ろしいのは自らに迫る通貨危機が何をもたらすのか認知できない点にある。
【危うい日銀経営】日銀の公式報告で2012年からの資産増が402兆円超え。保有国債473兆円は「アベ・クロダ勘定」として塩漬けにするしかない。マイナス金利では地銀が崩壊するが、397兆円を超えた当座預金が日銀の手足を縛る。金利をあげれば債務超過へ向かう。https://t.co/2SoqJOh9dM
— 金子勝 (@masaru_kaneko) 2019年4月30日
○通貨暴落の引き金はいつ、何によって起こるのか?
私の本音を言えば、認知症人民はそのままの方が好都合なのである。誰もが危機を察知して対策を取り始めたら、その分、日本の「破産」は前倒しになる。安穏とキリギリス状態でいてくれるから危機が顕在化しない。
だから、迫り来る通貨危機について書くことは、私にとって何の利益もないし、不利益しかない。それでも、公然の秘密を書いてしまう狂気が私には宿っているのである。
昭和2年の銀行封鎖(モラトリアム)は大正14年の関東大震災に起因する。つまり、大災害によって産業が大きく毀損し、債務の返済が大量に滞ると、それがきっかけになって金融不安が発生する。需要減の発生と、債務不履行経済主体の大量発生が金融危機を招く。このときは極端なインフレにはなってはいないが、第二次世界大戦の引き金になった。
昭和21年の預金封鎖は、太平洋戦争で積み上がった債務返済と、海外に置き去りになっている兵員の復員と、駐留米軍に対する円通貨供給との、複合的要因により過大な通貨供給が行われ100倍のインフレが発生した。
災害や戦争がきっかけとなって、金融や産業が混乱し、国が国債の金利上昇を抑えるために、過剰な通貨供給を行えば、ハイパーインフレが発生する。
いやいや、戦争なんかしてないし、大災害なんて起きてない・・・とは言わせない。日本社会の貧困化はイラク戦争に関する外為特会を通じた米帝への融通などが起因となっている。また、東日本大震災で復興税や各種税金・負担金の増加が国内経済低迷の原因となっている。
国債の発行残高は(捏造水増し済)GDPの2倍を超え、日銀の資産はGDPの1倍を超えた。すでに仕込みは上々であり、いつ炸裂するか?という段階である。
次の大震災が契機になるか、海外の金融不安に端を発するのか、もしくは日本国債格下を号砲にしてヘッジファンドによる日本売りが行われるのかわからない。
遅くとも2020年代には激しい通貨安・物価高が起きると推測されている。
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