Googleアースというサービスがあって、上空からの写真を見れる。北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の平壌も見れる。さすが首都だけあってRC造の高層建物が並んでいる。それはそれで良いのだが、地方に目をやって、拡大すると、屋根が波板の建物が並んでいる。いわゆる戦後に林立した「バラック」である。緯度や気候を考えると寒くてしょうがないと思われる。肉体的にも経済的にも相当程度に生活は苦しいと思われる。
高高度から夜間撮影した写真を見ても、平壌は煌々と照明を焚いているが、その他の僅かな都市部意外に光はない。節電していて良いという考えもあるが、やはり夜間に光源がない点を考えても生産性は低いと思われる。
その事を他人事だと考えては行けない。金王朝は日本の天皇制の物真似である。また、北朝鮮の窮乏は米帝国主義から自国の独立を護るべく、挙国一致で軍事部門へ生産能力を振り向けた結果である。ブッシュやオバマ-ヒラリー・クリントン政権の政策を見れば「自国を核武装しなければ軍事侵略されて攻め滅ぼされる」という事が明白になった。
米国によるアフガニスタン・イラク・リビア・シリアへの軍事侵略行為を見て、世界中が震え上がった。もっとも震え上がらせて他国を威嚇するのも目的に一つである。
北朝鮮もイランも核武装を急いでいる。もっとも、核武装しても、米軍は米国の都合によって難癖つけて軍事侵略を行うであろう。米国はロシアの影響力が小さい所は全部自分たちの領域だと考えている。「バランス・オブ・パワー」「相互確証破壊」の理念は冷戦が終わった後も永続している。
トランプ政権は軍事的強硬策は執らないと見られているが、金融部門での米中の駆け引きを見ていると、将来北東アジアで紛争が起きないという保証もなさそうである。結局、北朝鮮は自国の軍事的独立を護るには、核武装へ突き進むしかない。その分、民需の生産力は削がれるので、相変わらず窮乏状態が続いていくのだろう。
実の所、日本も北朝鮮と同じ道を進みつつ有る。日本の場合は民族主義的には北朝鮮よりと真逆で、「米帝国主義を支えるために」日本の国富を米国へ融通しているので、道徳的には最悪である。日本列島は米軍基地及び関連施設が808箇所にも存在し、それらの土地が民間が使用した場合の生産力は5兆円と言われている。米軍は固定資産税も賃貸料も払わない。つまり、日本国内に米軍基地があることによって、官民において得べかりし利益は膨大な金額に上る。
100億歩譲って、米国海軍艦船一時的寄港は許すとしても、海兵隊は全く不必要である。海兵隊へ敵前上陸部隊であり、他国への軍事侵略の尖兵を務める第四軍である。
米軍は下北半島の射爆場にて爆撃機による核弾頭投下訓練を繰り返しており、練習時の事故による死者もかなりの数でている。死者が出るほどの過酷な訓練を繰り返しているのだ。有事には下北半島の三沢基地に核弾頭が配備されると指摘されており、嘉手納基地には常時核弾頭が保管されているという。
バス亭の時刻表を見て分かったのは、国道463号線よりも内側である地域は30分の1本バスが来る。都内・環八内部は15分に1本バスが来る。私が住んでいるふじみ野市は1時間に1本バスが来る。バスが1時間に1本では定常的に利用するには難しい。案の定、地元ふじみ野市では朝方はともかく、昼や夜でバス停で人が立って待っているのを見つけるのは難しい。
東日本大震災ではガソリンの窮乏が顕著だった。地元では2時間並んで20リットルしか買えないとか、しかも、業転玉の粗悪ガソリンだったという地獄を味わった。しかし、環七まで行くと、「並ばずに給油できた」のである。輪番停電も東京23区(実際は21区)は外されて停電しなかった。つまり、災害時には東京だけを守護する体制にある。
日本は軍事的・金融的に米国隷属下によって経済的に疲弊しつつあり、東京一極集中というよりも、地方の衰退を前提とした体制維持が行われており、いずれ東京の平壌化、つまり総地方衰退の時代を迎えるということだ。