帰途、駅前の横断歩道で、気の抜けたサッカーボールを蹴る音。
車が踏んづけたのかと見遣れば、子猫。橙色の薄暗い街灯のもと、子猫は横たわり、車は当たり前のように走り去った。黒い血液がゆっくり流れ出した。妙に存在感のある、温もりの残った血。数秒間の出来事。
また、別の日。朝まで呑んでいて、これは早朝。自転車での帰途。
道端に何かが落ちている。酔眼に飛び込んできたのは、また、猫。
無残に原型をとどめていなかった。散乱した肉隗の鮮やかな桜色。
しばらく放置されたままだったのか、血痕が数ヶ月経った今でも残っている。毎朝、私はこれを見る度、死を思うのだ。決して陰惨で暗い考えではなく。
上記は、5月の記事の再掲です。
あの、血痕は、いまだに消えない。
今夏の日差しもこれだけは消せない。
さすがに、薄れてはいるけれども。
でも、私のココロの中には、日々鮮明になってゆくようです。
やがて、血痕は消えるだろうけれど、その頃には、私の中に
生々しいあの猫の血が流れ始めるんだ、きっと。
車が踏んづけたのかと見遣れば、子猫。橙色の薄暗い街灯のもと、子猫は横たわり、車は当たり前のように走り去った。黒い血液がゆっくり流れ出した。妙に存在感のある、温もりの残った血。数秒間の出来事。
また、別の日。朝まで呑んでいて、これは早朝。自転車での帰途。
道端に何かが落ちている。酔眼に飛び込んできたのは、また、猫。
無残に原型をとどめていなかった。散乱した肉隗の鮮やかな桜色。
しばらく放置されたままだったのか、血痕が数ヶ月経った今でも残っている。毎朝、私はこれを見る度、死を思うのだ。決して陰惨で暗い考えではなく。
上記は、5月の記事の再掲です。
あの、血痕は、いまだに消えない。
今夏の日差しもこれだけは消せない。
さすがに、薄れてはいるけれども。
でも、私のココロの中には、日々鮮明になってゆくようです。
やがて、血痕は消えるだろうけれど、その頃には、私の中に
生々しいあの猫の血が流れ始めるんだ、きっと。