SMILEY SMILE

たましいを、
下げないように…

真実のエヴァンスは?

2005-04-06 02:37:40 | ビルエヴァンス
ビル・エヴァンスについてのいくつかの事柄

河出書房新社

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エヴァンスは今でこそジャズジャイアンツの一人の数えられているジャズマンだが、当時は意外に売れなかったようだ。あの「ワルツフォーデビー」の録音された時、バンガードには数人の客しかいなかったらしい。(勿論、故意に客の少ない日曜を選んだという理由もあるのだが)
ピアノ(トリオ)自体軽んじられていたし、ましてや白人のジャズなどまだ認められていなかった。邪道、と考えられていたのだろう。
その後も60年代は『自己との対話』や『アローン』でグラミー賞をとり栄誉は与えられても、「売れっ子」にはなれなかった。
エヴァンス自身も「売れる」為に様々なことを試みた。エレピを弾いたり、オーケストラと共演したり。そしてその収入はドラッグに当てられていたというのは痛々しい事実だ。
結局本当に売れたのは死後、というのも悲しい。
エヴァンスは本国アメリカでは評価が低く、ヨーロッパと日本で熱狂的に受け入れられた。あの『モントルーフェスティバルのビルエヴァンス』での盛りあがりは「mad」という言葉を使うほどだったという。
これを読んでいて思ったのは、あれほど、死後リリースされているにも関わらず、まだまだ未発表の音源はたくさんあるということだ。
エヴァンスが許可しなかったもの、契約の関係でお蔵入りになったもの。
正規に発売されたものこそ、エヴァンスの考える美に近づけるのだとは思いつつ、「新発見」「発掘」モノに弱い、そして、そういう音源は須らく聴くに耐えない代物だったりする。私と同い年のエヴァンスの実息は自宅での練習テープや10代のエヴァンスの音源を出してくる。彼はそれを使命だと思ってくれているのか、どうか・・・。
また、太宰を引き合いに出すけれど、太宰さんの作品を読みこむことをせず、書簡集や彼の友人や親族の回想記を読んで太宰はこんなヤツだったんだ、と得意げな笑みを漏らしている姿と同じだ。美しいとは言えない。
でもそれを踏まえつつ、また作品に戻り、彼らの「思い」を汲み取りたい。
というのが、私の、「いいわけ」。

Marvin is 66 JMB連携TB企画 第37弾 /We Love Marvin!

2005-04-05 12:13:20 | 小沢・小山田
99年、モータウンからマーヴィン・ゲイのトリビュートアルバム

「Marvinn is 60」

が出た。

それまで、「私はマーヴィンゲイ?誰?」というお恥かしい状況だった。

何故、そのリリースを知ったか、それはなんと小沢健二が参加(当然、

というべきか日本盤のみのボーナストラックだったけれども)するか

らであった。

かれはこのアルバムにこんなコメントを寄せている。


Marvinは繊細な知性と、孤独と、それから性愛の輝きを、黒人音楽の
最高峰の1つに昇華しました。このアルバムはその彼が残した美の設
計図を基に現在のMotownに関わっているおおぜいのアーティストが
豪華に官能的に、録音したものです。


小沢は「got to give it up」をなんと自ら日本語詩に訳して歌った。

折角だから、以下に。


あなたと行ったパーティー あの頃
心若く 駄目でした
体はやりたい
壁のそばに立って 誘うよ注意

そんな風にするうち
おとなしくしてちゃダメと
わかったよ
燃えるように熟れてる
その形 無駄にしてる

動いてきれいに 踊ろう
腰の振り かわいい
一人ぼっちは寂しいから
物思い ちょっと好きだから

今夜パーティー どうぞ
沈ませてあなたの底

動いて 回って 突きな

腰と腰一つに
美しい人ばかり 集まる日
女の子たち 遊ぶ

その瞳 どう見ても
やりたいのは一緒 我慢しても ほら…

踊ろうよ ねえ その気なら
踊ろうよ 愛 その気なら


スゴイ訳詩だ!!

ところどころ原詩を意識した空耳的なところがカワイイとすら思える。

さすがは小沢、「ただ訳すなんて芸のないことするワケないじゃん」

というトコが堪らない。

小沢のことはさておき、私はトリビュートアルバムがあまり好きでは

ないのだけれども、エヴァンスに関してはつい買ってしまう。そして

大抵、失望する。結局はエヴァンスの偉大さを再認識するだけなのだ。

それは、マーヴィン・ゲイにおいても同じだった。

小沢のことばかりで、ほとんど彼について触れなかったけれど・・・。

一番好きな曲は、

「mercy mercy me」

ということで♪

マーヴィン・イズ60
オムニバス, 小沢健二, エリカ・バドゥ, ディアンジェロ, ブライアン・マックナイト, ウィル・ダウニング, ジョンB, プロファイル
ユニバーサルインターナショナル

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天使の微笑み

2005-04-05 04:54:26 | 
あなたの笑顔が見たくて、私は、生きているのです。

笑顔の中でも一等好きなのが、人と別れるときの、笑顔から素の顔に

戻る表情の動き。とびきりの笑顔から、ひとりになったほんの少しの淋

しさや、会えてよかったという安堵、その余韻が、表情の移り変わりに

凝縮されている。


以前、こんなことを書いた。

さて、別れて、僕らは、また会えるのだろうか?

そんな保証は、ない。

そう思うと不安で、とても笑顔ではいられない。

でも、僕らは笑顔で別れなければならないんだ。

たとえ、涙が溢れ出ようとも。

笑顔で、

笑顔で、別れよう。

また会えるから。


澄みきった切なさ

2005-04-05 04:35:42 | 偏愛
とても悲しい歌が出来た

けさ目を醒ましたときに

あんまり悲しい歌だから

きみに聴かせたくないけど


『悲しい歌』~pizzicato five 作詞:小西康陽


この歌は悲しい。小沢の『いちょう並木のセレナーデ』も哀しいけれど

それ以上に悲しい。

あんまり悲しい歌だから、歌詞を全部、引用できない。

死に彩られた生

2005-04-05 03:54:02 | ビルエヴァンス
前述、エヴァンスの本を読了。

久し振りに夢中になった本だった。

電車で読み、読みながら電車を降り、駅を出ても読み、暗くて読めな

くなって初めて本を閉じる。そんなことはそうそうあることではない。

エヴァンスの伝記は一度読んだけれど、それより面白かった。中山康

樹さんの思いも伝わって来たからだと思う。


エヴァンスは、我々が想像する以上に過酷な人生だった。

ドラッグ、父の死や恋人と兄の自殺、最良のパートナーだったラファロ

の事故死、当時のジャズ業界の生き馬の目を抜くような厳しい環境。

彼に安息の場があるとしたら、ピアノを弾いているときだけだったのか

も知れない。だからこそ、あのような繊細で危うい美を表現できたの

だろう。

やはり、エヴァンスと太宰はよく似ている。

あの美しさを表現するには、尊い犠牲が必要なのだと。

死に彩られた生は、この世のものとは思えないほど、美しいものを生み

出す。死に近いからこそ、生の美しさが目映く感じられる。

芸術家の業。

どんな苛烈なものでも表わさずにいられないという業。

彼も人間であることより、ピアニストであることを選んだひとだった。


零れる音

2005-04-03 02:38:41 | 
気持ちがふさいでいるとき、

人を傷付けてしまったとき、

恋に落ちたときや、失ったとき、

手痛い失敗や失態をやらかしたとき、

まず手を差し伸べてくれるのは、音楽のMuseだった

そう、Museの乗り移った、偉大な芸術家だった



(04/12/2の再掲)

また会えるかな?

2005-04-03 02:34:49 | 
さて、いつになったら会えるのでしょう。
しばらくお会いしてませんね。
どうしたらお会いできるのでしょう。
わからないのです。
なにか、合言葉か暗号のようなもの、あったかしら。
呪文、だったかしら?
為す術もなく、ただぼんやりしております。
以前はもっと気軽にお会いできたように思います。
どうしてしまったのでしょう。
なぜ、忘れてしまったのでしょう。
大事にしていたはずなのに。
いつのまにか、指の間から零れてしまった砂・・・。

あなたは私に愛想を尽かしてしまったんでしょうか。
こんな私のていたらくに。
教えてください。
何がいけなかったのかしら。
わからない、何もわからない。
何がわからないのかも、わからない。
わからないってことすら、わからない。
わからないことは、いけないことでしょうか。

確かに、考えなきゃいけないこと、やらなきゃいけないこと、
後回しにして、知らない振りしていました。
ヨワムシ・・・。

死ぬまでわからないんです。
ひょっとしたら、死ぬる間際にわかるのかもしれません。
「嗚呼、そうだったのか・・・」
と。
気付くのではなしに、はっきりわかるのです、きっと。

かなしいことに、私達はわからないのです。
本当です、嘘なんて吐きません。
わからないのです。
ホント。
笑っちゃ、いけません。

はてさて、どこへいってしまったのでしょう。
探しているのです。
どうしたものでしょう。

また会えるかな?

(11/10 記事再掲)

果て

2005-04-03 02:32:00 | 
やがて終わる

やがて終わる

そんな言葉が

口をついて出てきた

曇天のもと

すべて、終わることのために

祈る

おわる 

終わる

さようなら

そして、

「決して終わらないことの」

為に

祈る

この思いをあなたはわかってくれるだろうか??

読み流せるなら、読み流すがいい

さよなら


(05/03/22)



記憶全集

2005-04-03 02:10:56 | 
今までの思い出は、確かに私の中にあって、

10年前だろうと、数分前だろうと、

変わらず、ここにあるんだ

その鮮やかさは、時間で色褪せるものじゃない

あれは自分にとって、どれほど重かったのだろう?

それが、すべてでしょ?