湯河原・福浦港/竹蔵丸 居酒屋「雑魚番屋」の釣魚料理

釣り船の船長が2年前突然居酒屋「雑魚番屋」を始めたそのドタバタ料理修行記

「へんこつや」?の出刃を入手!

2020-04-17 09:23:15 | 日記

下が新たに加わった新品の「へんこつや」出刃。1000番を当て切っ先の凌ぎ筋を少し上げた状態。上は白二鋼本焼きのエクボを取るため3回目の1000番を当てた状態。今は4回目の1000番を当て、もう少しきれいになっている。

上の黒いところが軟鉄の地金で、下の白っぽいのが鋼。鋼の厚さが地金とほとんど変わらないから贅沢な作りだろう。

このところ包丁の最高の切れ味とその研ぎ方、砥石が気になり、ネットをいろいろチェックしてたのだが、ヤフオクに面白い銘の出刃を発見し、それが特別ギラギラ光り、良く切れそうで気になっていた。で、銘のおかしさと柄にも大きく焼き入れあるので安っぽいし、たぶん人気にならないと想像してたらやっぱ7500円で止まりつい落札してしまったのだ。まだ鋼は判別できないが「へんこつや」を調べたら日本剃刀のメーカーでかなり高価なものを販売していた。なので、鋼は高級な炭素鋼だと思える。また、アゴの鋼の断面を見たら、厚みが地金と同じぐらいあり贅沢に作られているのがわかった。それと、片刃包丁の鋼側は裏スキと言い緩やかな弧を描いているが、この出刃は表の平も全体に裏スキのように湾曲し、試しに平に砥石を当てるとしのぎ筋と峰のかどに当たり、少し削ってしまった。こんな包丁初めて見たが、他にもあるのだろうか。あと、平が切っ先へいくほど薄く削ってあり、素材への切り込みが良さそうだ。ともかく凝った作りの印象で有名メーカーなら最低5、6万円するだろうと思えるもの。また、軽く本刃付けしてあり、新品状態でペーパーがシュッシュと切れたが、刃の黒幕1000番を当ててみるとエクボがアゴとアゴから2センチほどの切り刃2箇所にあるだけだった。上の本焼き白二鋼に5カ所ほどのエクボがあったのと較べると大きな差である。白二鋼も3回目の1000番からの研ぎでやっとシノギラインが整ってきたが、少し前まで凸凹しボヤけた状態だったのだ。

それと、柳刃や出刃の切っ先3寸の曲面(シノギ筋から刃先までを切り刃と言う)を砥石だけで研ぐのが難しく、ごく最近まで写真のようななだらかな曲面にならなかった。曲面に平な砥石を当てたら接点は一本の太い線となる。しかも包丁は切っ先方向へ段々薄くなっているから曲がりの強いところはごく細い線の接点だ。この砥石との角度や力の入れ加減で、色々な筋痕が付いてしまい、ヘタッピーの研ぎは切っ先3寸の切り刃が光の乱反射状態になるのだ。で、これまで出来たらここからが包丁研ぎ本番の始まりだ。まずは刃付けで、切り刃をベタに研いでカエリが全面に出るようにする。カエリを出さないぐらいの研ぎの時でも刃先を爪に当てて滑るところが無いようにする。これで新聞紙がスッースッーと引っかからず切れるようになる。新聞紙を切るのは硬いコピー用紙などと較べてとても難しく、滑るところがあればすぐ引っかかる。このぐらいの刃が付けば上出来だろうと思う。私の場合、出刃は刃元側1/3は40度ぐらいの段刃にしてあるからその調整が必要だ。そして最後は永切れを狙い糸切り刃を付けて終わりにするが、私はこれが怖くてなかなか上達しないのだ。せっかくよく切れる直刃を付けたのに30度ぐらいに包丁を立てて砥石に当て、刃先を鈍角にするのだから失敗するとも一度一から研ぎ直しなんてことにもなる。雑魚番屋はお客は少ないとはいえ、魚は一般家庭より遥かに多く捌くから直刃ではすぐ切れ止まりする。まあちょいちょいっと仕上げ砥を当てるだけで復活するから糸刃にしなくてもいいかもしれなが、カエリのバリが取れないのもあり、糸刃付けでバリ取りする状態。この時の力の入れ加減が難しい。このあたりまで出来てやっと一人前の包丁研ぎなのだろう。




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