映画と渓流釣り

少女漫画とアニメと映画について


昔から所謂少年漫画が苦手だった。
ギャクとか暴力(バトル)とかが主軸になっている物は未だかつて全く触手が動いたためしがない。
巨人の星のような名作でも読んでいて興味があったのは、星飛馬の大リーグボールVS花形、左門、オズマ等の宿命を帯びた戦いではなく、飛馬と美奈さんの叶わぬ悲恋だったり、父一徹の戦争の影を引きづった過去逸話の方が面白かった。
学生の頃、毎週の発刊を待ちわびていた高橋留美子作「めぞん一刻」が今でも一番の傑作だと思っているけど、最近の(少女漫画⇒アニメ化⇒映画化)若しくは(少女漫画⇒映画化)があまりにも多いため、映画鑑賞後に原作漫画を読む機会が増えた。そうは言っても購入してまでではなく、人に借りたりブックオフで立ち読みしたり。

今、週末に2時間かけてこつこつ読んでいるのが「君に届け」。



原作漫画は単行本で30巻。かなりの大作だ。先週末までに14巻まできたから漸く折り返し。少女漫画棚の前で還暦間近のおっさんが左右を女の子に囲まれている姿は犯罪かもしれない。
アニメの結末は2ndシーズン全36話を費やしても原作漫画の10巻分。1/3までしか描かれない。主人公の爽子が風早くんと両想いの確認をするところでハッピーエンドとなっている。先月読んだ「俺物語」もそうだったけど、今日日のストーリーはラブラブになってからが本番のようだ。昔なら紆余曲折があって大団円(ハッピーエンド)だったが、今時の若者はそんなまどろっこしい物語に満足できないのだろうな。
少女漫画だから願望満載でこそばゆい描写も所々あるけれど、物語がしっかりしているので小説を読んでいるみたいだ。おとなしくて浮いた存在の爽子を段々愛おしく想うようになるのも、キャラクターだけに頼って継ぎ接ぎだらけの少年漫画ではあり得ない。
昨日映画をレンタルして観たけど、骨格は一緒でも中身はかなり違う作りになっている。
原作至上主義の人には受け入れ難いだろう。想いが届くまでの純粋な心の機微が原作(アニメも)のキモだけど、2時間の映画では描き切れないと判断したのかそれとも脚本がまとめられなかったのか、風早くんの告白は余りにも淡白で突然だったし爽子の反応はそれを受けるように単調に感じた。
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