映画と渓流釣り

そのときは彼によろしく プンプン

 市川拓司は「いま、会いにゆきます」の作家として、いくつかの作品を読んでいます。
「そのときは彼によろしく」もそうですけど、大切なものを喪失することの悲しみと何らかの理由による転生が幸福感を呼び起こし、ほどよく涙をさそう作風に魅力があります。
ただ、わたくしは持って回った表現が気持ち悪く感じることもあり、物語や感性は好きであっても必ず手にとりたくなる様な作家ではありません。無理して村上春樹しているようでちょっぴりうんざりです。

 今日のお話は、原作のことではなく、昨日CS放送で観た映画のことです。
前記した「いま、会いにゆきます」がわたくしにとって忘れえぬ家族映画の一本として記憶に残っておりますので、原作のもつ大切な部分がきっちり描かれているなら「そのときは彼によろしく」も愛おしい佳作になってるのじゃないかしら?と期待をしていたのです。
が、プンプン!誰がどうしたらここまで酷く脚色できるんだと思うような最低の脚本(ほんとに責任とれ[要するに二度と商業作品に手を出すな])輪をかけたように映像的理解力のない演出(監督、あんたも同罪だ)。
こんなモノを商業ベースにのせようとしたことが罪です。日本映画の質を10ポイントくらい急下降させてますね。
言い出したらキリがありませんけど、喪失感も回帰した幸福感も何にも感じられない異常な駄作でした。
わたくし映画を愛する者として、ここまでこき下ろす事はそうそうありませんので、かえって天晴れ!!
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