映画と渓流釣り

成りたかったもの

世間は受験シーズン真っ只中だ。
我が家はお姉ちゃんもお兄ちゃんも社会人になったから、たっくんの高校受験まで暫く惑わされることは無い。受験の一つ二つで人生大した変化など無いけれど、当事者は無論、家族も落ち着かない嫌な季節だ。

わたくし、ベトベトの文系オヤジだけど、子供の頃から憧れていた成りたいものがある。
宇宙に関わるお仕事
古代生物に関わるお仕事
人体に関わるお仕事
深海に関するお仕事
みんな、果てが良く分からないロマンチックなお仕事だと思うけど、どうだろう。
ただのガキ趣味?(多分そうだろう)
でもそんなお仕事するために必要な知識は数学。分数の掛算割算さえ理解できない奴が、調子こいたこと言ってんじゃねえぞ。その通りだ。その通りだけど、アホな少年はそのことにも気がつかない。

そんなアホガキでもこんな風に機会を与えてくれたならば、もしかしたら数学好きになれたかも知れない。それは「博士の愛した数式」という映画を観た時に感じたこと。




事故の後遺症で80分しか記憶が続かない数学博士と家政婦のシングルマザー親子の物語。
家政婦の息子の頭が偏平で数学の√記号に似ているからルートと呼ばれて、長じて数学の教師となり、博士との交流を生徒に語る。博士が教えてくれたのは物事の本質を見極めることの大切さだ。
博士は数字でコミュニケーションを図るのだけど、黒板に踊る数字はどれも物語があって美しくロマンチックだ。完全数とか友愛数(上手く説明出来ないので調べて欲しい)の事を少年の頃教えてもらっていれば、今頃はNASAかスミソニアンにいたかも知れない。医者になって白衣を翻していたかも。深海探査船に乗って海溝深く潜っていたかも。

努力しなくともそこそこ生きていける。
けど、子供の頃に好きな事に出会い続けていける幸せは、人生を仄かに照らしてくれる。
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