本日7月8日、島根県には線状降水帯が発生し激しい雨が降っています。河川の冠水も起きており、大きな被害にならないことを願うばかりです。
実家の方にはまだ連絡が取れていませんが、きっと大丈夫だと思いますので今日もブログを書きたいと思います。
出雲弁講座もとうとう6回目になりました。今回は”繰り返す言葉”です。出雲弁には繰り返す形容詞がたくさんあります。かわいいのから、おおよそ日本語とは思えないものまで多種多様ですので、その中からチョイスしてお伝えしていきたいと思います。
①『よんもよんも』‥「あら、まぁ」というような感嘆詞です。もしくは「よもやよもや」という副詞として使います。よもやよもや は、何かしらの柱さんが使用していたので耳なじみがあるかと思います。そもそも”よもや”は「まさか起こりえないだろう」という意味です。それが転じて、万が一にも起こりえないはずのことが起きてビックリしている。という意味になり、驚き半分呆れ半分の事態が発生したときに、つい口から出てしまう言葉です。柱さんのように笑いながらテンション高く言う言葉ではありません。大抵は落ち込んでいるか怒っている人が言う言葉です。
使用例:「こげんがいに雨ふっちょーかーに、車がめげちょるなんて‥よんもよんもだわ。」意味:こんなに大(強い)雨が降っているのに、車が故障しているなんて‥なんてこった。
②『ほんがほんが』‥のんびりダラダラしている様子。気を抜いてボーっとしている状態。です。
使用例:「ほんがほんがしちょーけん、遅刻すーだが!あだん知らんよ!!」意味:(あなたが)ダラダラしてるから遅刻してしまったじゃないか!もう勝手にしろ!!
語源はまったくわかりません。”のほほん”が関係してるかなぁ と勝手な妄想はしていたのですが、「妄想の言説をブログに記載するわけにはいかない。」とちょっと調べてみてビックリです。
ほんがほんが は新潟県田上町にも方言として存在しているそうです。ただ意味が全然違っていて、「大豆などの穀類を水に漬け過ぎ水を沢山吸い過ぎた結果、大豆がふかふかになってしまった様」となっています。出雲弁とは、まったくもって全然違います。出雲弁にはこれに対応する言葉が無いので、ただただ驚くばかりです。
ですが、ほんがほんが という奇妙な言葉が意味は違えど日本海沿いの遠く離れた二つの地域で偶然発生し、そして現代まで残っているというのはなかなか興味深いことです。二つの県の間にある、富山県や兵庫県の日本海側にも似たような言葉があるのでしょうか?
ほんがほんがの六文字が、島根県と新潟県を繋ぐとは‥。予想外の結末となりました。