時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

君たちがいて僕がいた。

2021年11月18日 | 時のつれづれ・霜月 

多摩爺の「時のつれづれ(霜月の18)」
君たちがいて僕がいた。

義父の法事と、農協での手続きのため、女房と義妹、義弟、並びにそれぞれの配偶者が帰省し、
突然主を失ったうえに、時節柄、土地柄・・・ 隙間風と底冷えが気にかかる女房の実家で、
ワイワイガヤガヤと数日間を過ごしてきた。

生きている・・・ いや、生かしてもらっているのかもしれない。
過去から現在を経て、未来へと続く時間の流れのなかに、
家族がいて、親族がいて、支えてもらっている多くの方々がいて、
その輪の中に自分がいることを・・・ しみじみと考えさせられた年だった。

3月に父が逝き、6月に義母が逝き、9月には義父までもが逝った今年
コロナ禍のなか、生前の姿に寄り添うことが出来ず、感謝の言葉を伝えることも叶わず、
とっても大事な家族・親族を霊山へ見送らざる得なかった・・・ 如何ともし難い年でもあった。

とはいえ・・・ 暗いことばかりだったわけでもない。
昨春に体調を崩し、辛い日々を過ごしていたコロナうつの女房が、
夏を過ぎた当たりから、明るい方向に向かい、
なんとなくだが・・・ 本人もそのことを自覚し始めているようだ。

要らぬプレッシャーにならないよう、
私から「元気になったね。」と声をかけるつもりはない。
なんでもないような毎日を、普通に過ごせていたら・・・ それで良い。
明るさと前向きさを、生活の中に少しでも見つけることができたら・・・ それが嬉しい。

だからあえて・・・ 「頑張ったね。頑張ってるね。」などと言うつもりはない。
それが私なりの気遣いであり、
それを言わないことが優しさだと思うから、あえてなんにも言わないと決めている。

ただ・・・ 女房には、けっして口にすることはないが、
私から私に向けて「よく頑張ったね。」ぐらいは声をかけても良いだろう。
オリンピックメダリストの、有森裕子さんのような偉業を成し遂げたわけじゃないが、
彼女の名言にあやかって・・・ 自分で自分を誉めても良いかなと思う。

家族って・・・ 良いな。
今回の帰郷を振り返って、いつもより少し長く過ごした
義兄弟たちとの、とっても濃密な時間は・・・ 生涯忘れることがないだろう。

君たちがいて僕がいた。
ふと・・・ そんな言葉が脳裏をよぎった。

1964年(昭和39年)、東京オランピック・パラリンピックが開催された年に、
舟木一夫さんと本間千代子さんで、大ヒットした青春映画のタイトルだが、
当時の私は小学校4年生だったこともあり、この言葉を聞くと、
映画よりも今春(2021年4月)亡くなられた、チャーリー浜さんのギャグを思い出す。

・舟木一夫さんの青春歌謡曲「君たちがいて僕がいた」

OGPイメージ

君たちがいて僕がいた ☆ 舟木一夫

 

youtube#video

 

・チャーリー浜さんのギャグ「君たちがいて僕がいる」

OGPイメージ

吉本ギャグ100連発 チャーリー浜さん

 

youtube#video

 


帰京してから、直ぐに取りかからねばならないことは、
日頃からお付き合いをさせてもらってる大事な方々に向けて、
父、義母、義父が亡くなったことをお知らせする、欠礼状の準備をせねばならない。

一年のうちに親が三名も亡くなったことを知らせる欠礼状は、
いままでかつて・・・ 一度も見たことがないし、
文面にも、少しばかり工夫が必要になるが、
これが私に任された、今年最後の大仕事だと思えば・・・ ない知恵を絞りきる覚悟だ。

毎朝、目を覚ますと・・・ 当たり前のように顔を合わせている家族
会う度に「成長したな。」と・・・ 小さな気づきを与えてくれる孫たち

一人暮らしで、寂しい思いをさせている故郷の母
なにがあるわけでもないのに、頻繁に連絡を取り合ってる弟妹や、叔母たち
仕事をリタイアした後も・・・ 生涯付き合っていこうと、心に決めた友人たち
そして、いつもお世話になっている近隣の方々

儀礼的で、簡素な挨拶ではあるが、
思いの丈を精一杯込めた文言で、欠礼状の作成に取りかかろうと思う。

君たちがいて僕がいた。
大事な人たちに見守られ、支えられて、いまここに私がいる。
そのような思いが伝わるような、年末のご挨拶状を作ることができれば、
親たちもきっと・・・ 喜んでくれるだろう。

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6 コメント

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気がつきました (ダム)
2021-11-18 08:36:07
多摩のご隠居様、おはようございます(^^)
ブログを読んで、「謙虚」という言葉を思いました。
僕の周りにも、ご隠居様のような「形のない善意」は、気づかないだけで、実は沢山あるんだろうなぁと。
そのようなことを、改めて思った次第です。
御身、ご自愛ください。
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Unknown (多摩爺)
2021-11-18 11:03:30
ダムさん、こんにちは
形のない善意という言葉は、とっても優しくて良い言葉ですね。
自分の身の回りにも、たくさんある自然な振る舞いだと思いますが、歳を取らないと気がつかないのがちょっと残念です。
また、そういった振る舞いを教え、伝えていくのも年長者の役割だと思うので、うかうかしていられませんね。
頑張ります。
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こんにちわ (力丸ママ)
2021-11-18 15:33:51
息子たちには有難う、ごめんなさいは言おうねって言ってきました。
孫は今大学1年生父子家庭ですがありがとうとごめんなさいはいつも普通に口にします。
私が夫になかなかごめんなさいが言えないです。
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Unknown (多摩爺)
2021-11-18 16:43:42
力丸ママさん、こんにちは

「ありがとう」と、「ごめんなさい」をキチンと伝えることは、とっても大事だと思います。
私は最近お利口さんなので「ごめんなさい」を言う機会は少なくなりましたが、
「ありがとう」と、食事の後の「美味しかった。」はキチンと伝えています。
最近は掃除も洗濯も私の仕事ですから、女房から「ありがとう」と言ってもらうことの方が多くなっています。
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日常生活が大事なんですね! (yamaguti2520)
2021-11-18 22:28:52
毎日普通に暮らしていますが日常の生活が大事なんですね❕日々の生活をどう生きるか、毎日の生活を大事に送りたいと思います。
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Unknown (多摩爺)
2021-11-19 06:19:48
yamaguti2520さん、こんにちは

変化や進化は、成長につながりますが、
普通っていうか、平凡っていうか、当たり前のことが当たり前に続くことが、幸せなんだと思うようになりました。
歳を取ったということでしょうか。
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