Nujabes / reflection eternal
思い出すのは2008年。松本市内に住んでいた時に車で夜道を走行中、不意にラジオの音楽番組から流れてきたNujabesの『Reflection Eternal』。確か番組ゲストのミュージシャンがお気に入りの曲として紹介していたのだと思うのだが、なんていう名前の番組か、なんていう名前のミュージシャンが紹介していたのかはまったく覚えていない。覚えていたのは曲名とこの独特のビートと旋律。これはなんなんだろう。もう一度聴きたい。取りつかれた様に音源を探しに探して『kumomi』『Horizon』『Beyond』『Counting Stars』『Mystline』と繰り返し聴いた。特に『Counting Stars』と『Mystline』はその胸に響く深淵な鼓動というか、Jpanaese HipHopというよりはNippon no HipHop…まさに”この私が生まれた日本”なのである。(和風という意味ではない。わかるかなぁ…)圧倒的に海外で人気が高かったのも頷ける。しかし、Nujabesこと瀬場 潤(本名:山田 淳)は2010年に交通事故で亡くなってしまった。享年36歳。当時新聞に載っていて、首都高の出口で一般道路に合流するところだったのか、うろ覚えだけど、確か新聞記事に事故発生地点を✖印と記載の図があったのだ。そして彼の死後約1年後に東日本大震災が起きた。nujabesへの"rest in peace"がそのまま震災で亡くなられた人々へ向けての言葉になり、今でも海外のファンはNujabesへ"rest in beats"とリスペクトの思いをコメントに添えてこの曲を聴いている。私も『Reflection Eternal』は悲しみのフィルタを通してしか聴くことはできないけれど、不思議と懐かしさの思いも浮かび、心が落ち着くのだ。