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平日の振替休日
今日午後暇だったので
本屋で立ち読みをした。
『重賞アプローチ 2011年版 (サラブレBOOK) 』
を読了。
著者の亀谷敬正さんを思うときに競馬予想界に
特に血統解釈においては絶大な影響力を示したのは
間違いないところ。
種牡馬一頭一頭の距離適性や気性とか
牝系の良し悪しとかつまり「過去」「歴史」に
一度遡って積み重ねられた奥底の構造を解釈して
現代に適用するという長年の血統理論から
予想への応用という流れとは全く正反対に
父と母父のそれぞれを「~系」という括りに
よって種別を数種類に凝縮させなおかつ
それは単純な「系統」の解釈なので「未来」にまで
応用させる「余裕」まで与えてくれる。
デジタル化というよりは「簡略化」「わかりやすさ」
で突き抜けちゃったんだと。
つまりそれは『馬柱至上主義』を
徹底的に貫いてるんですね。
「チェンジオブペース」もそうでした。
ただその『わかりやすさ』を可能とさせたものは
大種牡馬サンデーサイレンスに拠るところが大きい。
サンデーサイレンスの「わかりやすさ」があった。
つまりサンデーと非サンデーの二項対立の構図。
実はこの二項対立の構図からトニービンなり
ブライアンズタイムなりオペラハウス、
サクラバクシンオーが新たに見出された。
リアルシャダイがロベルト系なんて
そんな解釈なんかなかった。
山野さん辺りがロベルト~ヘイルトゥ…
とか遡って言ってたかも…くらいなんですね。
この二項対立から見出されたのは
他にも「瞬発力」と「持続力」とか
いうワンセットの構図なんですね。
ラップもある意味そうだしスピード指数から
「上がり」を解放させてくれたのも
このサンデーと非サンデーの
二項対立の構図だったと思うんです。
これらはコース形態の『差異』と見事に
マッチした「発明」なんですね。
しかしそれもやがて
その二項対立もサンデー直仔の様々な
種牡馬が現れて、「対立」が今度は「融合」に
なってゆく。
つまりサンデー「系」なんですね。
それは例えばアドマイヤベガには
グレイソブリンもあるとか
ディープインパクトにはリファール系もあるとか
そこから派生してロベルト系のタニノギムレットにも
グレイソブリンがあるとか
終いには母の母の父はノーザンテーストとか
母父サンデーの解釈も相まって
今度は「馬柱至上主義」だけでは
なかなか行き届かないところも出てきたりしていた。
つまりある意味の「揺り戻し」なんですね。
オープンソースとして様々に派生した
ディストリビューションごときものが溢れてきて、そこで
『重賞アプローチ 2011年版(サラブレBOOK) 』
を読んだときの率直な感想は
亀谷さん自身「血統」からは距離を置いているというか
もうとっくのとうにそうなのかもしれないけど
それは亀谷さんの中に蓄積されていったあらゆる
精密な多くのファクターの中のほんのひとつという認識で
「先行馬買ってりゃあ当たるんだよ。」
っていう印象があったんです。
もちろんそんな単純なものではないことは
充分承知で「位置取り」の把握を突き詰めた
考察にはものすごい迫力はあります。
それは
「チェンジオブペース」への主軸回帰というか
お奨めか
お奨めじゃないかといえば
もちろんお奨めです。
今年2011年の重賞でこの本のとおりで
軸馬を抽出していれば3着以内の確率は
相当高いだろうし3連複的中には断然
有効だと思っています。
有意義な平日の休日でした。
*亀谷さんファンの方へ。
素人の立場として解釈によっては
誤解を招くような物言い及び稚拙な文を
さらけだしたことをお許しください。