〇 米Open AI(オープンAI)が開発した対話型生成AI「ChatGPT」の登場により、AIがより身近になった。質問を入力すると、人が話すような分かりやすい文章で回答してくれる。
このChatGPTをExcelで利用できるアドイン「ChatGPT for Excel」が公開されている。今回はChatGPT for Excelの使い方を紹介しよう。
なお、本連載ではMicrosoft 365 Business Standardのプランで、主にWebブラウザーを使って動作を確認している。Officeのバージョンや仕様変更によって、ここで説明する機能が使えない場合や画面が異なる場合がある。
ChatGPT for Excelを使えるようにする。
ChatGPT for Excelは、Excelにアドインとして追加する。このアドインは、米Microsoft(マイクロソフト)が提供するものではなく、Apps Do Wondersが開発・提供するものだ。
Excelにアドインを追加すると、ChatGPTの機能を利用する関数が使えるようになる。なお、執筆時点ではMicrosoft 365版のExcelとWeb版のExcelで利用可能となっている。今回はWeb版のExcelを使って検証した。
このアドインを利用するには、ChatGPTのAPIキーを取得する必要がある。このAPIキーは、オープンAIのWebページでアカウントを登録して取得する。すでにChatGPTを利用している場合は、そのアカウントでサインインすればよい。なお、APIキーの利用は有料だが、執筆時点ではアカウント登録後の3カ月間は18ドル分の無料枠が使える。今回はこの無料枠を使って体験しよう。
まずはアドインを追加しよう。追加するには、「挿入」タブの「アドイン」をクリックする。表示された「Officeアドイン」画面で「ChatGPT for Excel」を検索して追加する。
「ChatGPT for Excel」のアドインが追加されると、「ホーム」タブに「ChatGPT for Excel」のボタンが追加され、作業ウィンドウが表示される。
ここでオープンAIのWebページで取得したChatGPTのAPIキーをコピーして、Excelの画面に貼り付ける。「CONGRATULATIONS」の文字が表示されたら使用できるようになる。
ChatGPTの機能を利用する関数は、「AI」で始まる数式だ。執筆時点では、「AI.ASK」「AI.EXTRACT」「AI.FILL」「AI.FORMAT」「AI.LIST」「AI.TRANSLATE」の6つを使えた。
ChatGPT関数を使ってみる。
今回は、その関数から「AI.ASK」「AI.FILL」「AI.LIST」「AI.TRANSLATE」を利用してみた。
色々試していると、エラー値が表示されて正常に回答されない場合がある。このような場合は、APIキーの無料枠がなくなっていないか、期限が切れていないかを確認しよう。