<ちょっと余談>
「昔と違い今はとても便利な世になった」、と言われる。しかし、ほんとにそうだろうか。ふと、そんなことを思った。
先日、妻が日本画用の筆がほしい、と言う。もうこの町には文房具店はない。以前は高山に、無いものは無いと言われるスーパー文房具店があったが、それも閉店してしまった。富山の画材店へ行くしかない。しかし時間がなく、ネットでは直接見て選ぶことができない。仕方なく、スーパーで代用品を買い間に合わせた。
昔は地元に多様な商店があり、殆どのものはそこで用を足せた。特別のものの場合も少し足を伸ばせば買えた。ちょっとした修繕も部品が売られており自分で直せた。だが、今は街中には空き地が増え、シャッターが閉められたままの店が目立つ。近くに店がなく、遠くへ出かけるかネットで購入しかない。修繕は買い替えがほとんどだ。
日常生活では田舎はますます不便になっている。