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あなたへのおたより

ナイト シャマラン監督の「OLD」観た

2022-07-10 16:43:00 | 感想
*ナイト・シャマラン監督の「オールド」を観た感想です。
ネタバレは、たぶん無い。


前情報が出た時から気になってた作品。
公開された時、大槻さんが「面白かった」ってツイートしてたけど、他の人の感想はあんまり見なかった気がする。


「シャマラン監督で、”どんどん年を取っていくビーチ”に閉じ込められる話です」て言われて期待するものが、全部あったね。

もちろんそれ以上のものもあったし。


「閉ざされた場所に、色んな年齢や属性の人が集まって、みんな一斉にすごい早さで年取っていったらどうなるでしょーかっ?」ていうお題に対するシャマラン監督の答えがこれなんだろうな。

このお題で色んな人の答えを見てみたい。
多分、どんなメンバーを詰め込むかで性格出そう。


この映画のメインになってる年取るのが早くなるビーチは、時間が早く進んでる訳じゃなく、なんか色んなものが細胞に作用して、肉体的な成長、老化が早い場所らしい。

で、劇中「じゃあ、なんで髪とか爪とか伸びまくらないの?」「髪とか爪は既に死んだ細胞だからだよ」みたいな説明台詞があったんだけど、既に伸びた部分は死んだ細胞でも、伸ばす部分の細胞は生きてて髪や爪を作るから、やっぱり伸びまくるし、抜け変わりまくるんじゃないの?

死んだ細胞の塊の「死体」が早く朽ちていく場面あったけど、矛盾してない?

細胞がすごい早さで新陳代謝するってことは、全身めちゃくちゃ垢だらけになったりするのでは?

という疑問がすごい沸いてきてしばらくなにも入ってこなくなったので、いっそそこら辺は無視して進めてほしかった。



最後まで観た感想としては「わ~、年取るの早いから、あんな事とかこんな事とかめっちゃ起きる~大変や~」というのを楽しめば良い映画」という感じ。

細かいとことか、最後どうなるとかは、そんなに重要じゃない。
「わ~大変~」てなったらいいだけ。


「シックスセンス」の監督作品だから、「シックスセンス」みたいな物凄い展開があると期待して観ると少しガッカリするのかもしれない。
でも、あんなアイディアはそうそうでないわよ。
なくても十分面白かったと思う。

「忘れられない作品」ではなくとも「観て損はない映画」ではあるはず。


クレしん映画ほとんど観たことないけど【アクション仮面VSハイグレ魔王】観た

2022-07-08 18:54:00 | 感想
*クレヨンしんちゃんの知識がほとんど無い人間が書いた「アクション仮面VSハイグレ魔王」の感想です。
ネタバレ少々。


いやぁー、いい映画でしたね。
大人も子供もニコニコして見てられる。


私は大人になってからクレしんを観始めたから、しんちゃんたちを「5才の子たち」と思って見てるので、大人のいない場所でお腹空かしてたり、やたら辛い状況で頑張ってると、すごくハラハラしてしまうんだけど、今回のしんちゃんはすごく安心して見ていられた。

今まで観たクレしん作品のなかで、一番しんちゃんが子供らしくて、一番平和で、一番嬉しい終わりかただった。

「あらぁ~、しんちゃん良かったね~」てなった。


アクション仮面て、普通にめちゃくちゃカッコイイのね。
「テレビに出てるのは、本当にアクション仮面だった」なんて、そりゃワクワクするわ。


で、出てくるキャラクターが全員善人。
自分たちなりの考え方や、立場の違いがあるってだけで、みんな良い人だった。

悪役がカッコイイって素敵よね。


それに、お菓子のおまけの「すごく特別な当たり」が、大好きな憧れの世界への入場券になるってのはもう、最高のやつじゃない。

仲良しの動物とお話しできるようになるのも好き。

憧れのヒーローと一緒に敵と戦って、同じ技が使える流れも好き。

子供がワクワクするやつ、子供の頃にワクワクしたやつが、いっぱい詰まってた。



この前観た「暗黒タマタマ」ではひまわりが玉飲み込んでたけど、今回はしんちゃんが玉飲み込むのね。

玉、飲み込みがち。

まあ、飲みやすいからね。


昨日観たのが「カスカベボーイズ」でやたら怖くて難解だったもんで、落差がすごかったな。

私の好みとしては、こっちの方が好きです。




クレしん映画ほとんど観たことないけど【嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ】観た

2022-07-08 18:45:00 | 感想
*クレヨンしんちゃんの知識がほとんどない人間が書いた「嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ」を観た感想です。
ネタバレ少々。



最初始まったとき「え、ホラーなん?」と思ってたら、西部劇になって、そこからなんか色々あったけど、結局最初から最後までずっと怖かった。


なんなのこの、すごく不安になる感じ。
全てにおいて「なんで?」が明かされずに終わるのね。

なんっっっにもわからんかった。
「これをしたら、こうなりました」はわかるけど「なぜ、それをしたらそうなったのか」が、いっこもわからんかった。
随所に「映画の見せ場によくあるようなエモ展開」があるけど、そうなる理由がいっこもわからんから、ずっと不安なまま観てた。


あと、クレしんの世界で見たことない、妙にリアルな顔の人が出てくるの、すっごい怖い。

しかも妙にリアルで違和感があるのに、みんなこっちの味方なのね。
いい人ですよ~って言って近づいてくるんだけど、言ってることもやってることもどこか違和感があって、信じきれない。

なんかリアルな見た目で強めの暴力を受けてるのに、そんなにダメージを受けてないところも怖い。
「本当は妖怪とか、人形とかなんでしょ?」みたいな、人間であって人間でない感じの人ばっかり出てくる。

で、本当にみんな最後までいい人なの。
なんそれ。こわ。


特に物語のキーパーソンになる"椿"という少女は、他の登場人物とは明らかに違う空気感で「ギャグアニメの中に人間が混ざってます」という雰囲気だし、西部劇の世界なのに名前も姿も昔の日本の少女っぽい。
謎に裸足だし。

言動もまた「クレしんのキャラらしさがない」というか「個性がない」というか「定型の、無垢で不憫な身の上の少女」でしかない。

あまりに何もないから、最後にものすごい悪者に変わるんじゃないかと思った。
変わらなかったけど。



椿は結局、映画の世界で何の役割をしていて、知事とはどういう関係なの?
なぜ、普段は召し使い同然の使われ方なのに、なぜ封印された場所の近くまで連れていかれるほどの特別扱いを受けていたの?

そこは普通に「知事に囲われてた」てことで良いのだろうか。
権力者に囲われる不憫な少女?となると、またずいぶんと古い日本の物語的な設定だよね。



で、そもそもこの映画ってさ、展開をまとめると
異世界に入り込む

異世界に取り込まれることで周りがどんどん変わっていく
自分も徐々に変わっていく

繰り返される「異常」に慣れていく絶望感

打開に向けての希望を見つける

原因となる"大きな力"に立ち向かう

解放
ていう、完全に「怖い物語」のかたちをしてるのよね。

これが「映画の世界」でなく、「異常者が取り仕切る施設」だったり、「なにかの実験」だったり、「狂気的な独裁者の下につく」ていう話だともう、別のちゃんと怖い映画になる。

これをクレしんでやるんだ~てのは、確かに驚いたな。


でもなんかこう、終わったときにただただ「なにを見てたんだろう」と思う映画だった。
ずっと「なんでそうなった?」のままだった。
全部の理由がフワっとしてるように感じた。

これは、私の理解力の問題?
みんなはわかるの?



それはそうと、「暗黒タマタマ」を観たばかりで、みさえがまだ授乳期間中だと知ってしまったので、偽乳を入れてる場面がなんか感慨深かったです。

クレしん映画ほとんど観たことないけど【暗黒タマタマ大追跡】観た

2022-07-06 20:25:00 | 感想
※クレヨンしんちゃんの知識がほとんどない人間が「暗黒タマタマ大追跡」を観た感想です。
ネタバレあり。


 見終わって素直に「面白かった~!」と思った。

ストーリー的な意味でもギャグ的な意味でも、今まで観てきたクレしん映画の中で一番面白かった気がする。

世界の秘密!闇の力!みたいなやつから、派手なアクション、ロードムービー的な映像、少年の成長…とにかくテンション上がる要素がたくさん入ってて「うわあ、良い映画だ~!」ってなった。



まず、見ながら思ったことを順に連ねていくと

・えっ、顔色がそんなセパレートなことある?





・ちゃんとケーキ屋さんで買ってきたプリンだ!
それはしんちゃんじゃなくても幸せになるよ。

・誤飲!!!赤子の誤飲こわい!!!

・二丁目に「スウィングボール」て店があったら、入るよね。

・ショーのレベルが高ぇ。

・最っっっ高のトイレじゃん!!!
このトイレ見るために観光客くるだろ。
ロボットレストランに負けてないでしょ、これ。

・銀座の「玉王」は、今聞くと「犬王」っぽさがあるね。

・あ、玉王だから中村玉緒さんぽい人がママなのね。
玉緒さんぽく話せるだけじゃなくて、ちゃんと自然な関西弁なのが安心ね。
てかこの声、花沢さんじゃない?

・急に三波春夫の「世界の国からこんにちは」で踊る場面、めちゃくちゃこわいな。
一番こわい団体がやる躍りじゃん。
銀座のクラブに行って店員がこれ踊り出したら本気で怯えるわ。

・たまに臼井さんご本人が出てきて歌うシステムいいよね。
昔の横溝・乱歩シリーズに、原作者とか脚本家とか出てくる感じと似てる。
「そっか~、出たかったんだ~」てなる。

・みさえ、「ウニを投げられない」の前に「トゲトゲのウニを素手で握れる」の方がすごくない???

・この後のフリなのはわかるけど、駆け寄ってきたしんのすけを無視はダメだろ、ひろし。
しんのすけ5才だぞ。

・たまゆら三兄弟のママ、腰から回すタイプのビンタすごい。

ずっと「そのケツだけ星人てのは、ほんとにケツだけで済むんですか?」と思ってきたので、このシーンは嬉しかった。
そうよね、そうなるよね。





・「カヌレはお尻の穴に似てる」ってのは、かなり使い込まれて土手になっちゃってるヤツを見てきたローズさんならではの感想ですね。
さすが。
ローズだけにね!つって。

・クレしん映画って、高い塔とかビルに上ってのアクション多いね。
大きな建物がよく出てくる気がする。
あと、アクションが「未来少年コナン」っぽいのね。
人が落ちるよりも速くビルの壁を駆け降りたりとかね。

・みさえ、母乳出るんだ…。

・最後「犬王」みたいな人出てきたやん。



「世界の存続に関わる大切な玉」と「ひまわり」がひとつになることで、「玉が欲しい者たち」と「ひまわりを大切に思う者たち」がひまわりを巡って走り回り、その中でしんのすけが兄としての自覚を持つという構造、ほんっとに素晴らしい。


最初の方でしんちゃんが「下の子ができたときの上の子のモヤモヤ」を見せてきたとき、ハッとしたなぁ。

今まで見てきたしんちゃんは、ずっと「オラとひまわりとシロ!」って感じだったから、そんな気持ちを持ったことがあるなんて知らなかった。
そうだよなぁ、しんちゃんまだ5才なんだもんな。お父さんもお母さんも自分の方向いてて欲しいよね。


しんちゃんて、何があっても泣かないし、大事なことは諦めないし、怖じ気付かないし、優しいんだよね。
今回も、ひまわりにチンチン引っ張られて痛くても声を殺して我慢してたし、ひまわりに怒ったりしなかった。
自分とそんなに変わらない大きさのひまわりを抱きかかえて走ってた。
5才なのに。

「野原しんのすけ」って全登場人物の中で ”一番のボケ役” なのに、一番正しくて、優しくて、強いっていう、ちょっと特殊なくらい全部を背負ったキャラクターだと思う。
いつでも物語の見せ場はしんちゃんの周りで起きるし、問題はしんちゃんが納めるし、最後の大事な答えはしんちゃんが言う。

完全に「主役」なんだよね。

それ故、私には他の子に比べて子供らしさが薄いように見えてた。

だから今回、しんちゃんの中にある「子供らしい気持ち」を見たのは新鮮だったなぁ。
「5才のしんのすけ」がちゃんとリアルに見えた気がした。

観て良かったなぁ。



あと、ここへきて私、しんちゃんのものまねができるようになりました。

クレヨンしんちゃんのマネって「やります!て言われてテンションが上がらないモノマネ トップ5」に入ると思うんだけど、期待値が低いからこそセリフ次第で結構ウケるんじゃない?

まぁ、今のところ何も思いつかないけども。

「犬王」を観た

2022-06-16 17:37:00 | 感想
*ネタバレあり だし、この映画がとても好きな人にはオススメしない記事です。

前評判が非常に高く、キャストも素晴らしいので、とても期待して観に行った。


まず、良かったところを並べていこう。

何よりも、アヴちゃんが素晴らしい。
歌はもちろん、演技でワクワクしたの久しぶりだった。
もちろん、森山未來も素晴らしい。
映像もとても美しく、ちゃんと「知ってる京都」だった。


目の見えない友魚が、"手触りや音から感じ取っている世界"を映像にしている場面が多く、それが説明過多にならず、するっと入ってきた。

ストーリーもとても真っ直ぐで、全員の性格や生き方が矛盾無く描かれていた。


冒頭から琵琶と唄と語りが素晴らしく、特に予告でも流れていた ”最初に犬王が歌う場面” でのアヴちゃんの声は「これだけで観に来た甲斐があった」と思ったほど最高だった。



…さて、ここからネガティブな感想が出てくるので、この映画がお好きな方はここまでで画面を閉じてほしい。




この物語は、それぞれに大きなものを背負ってしまった二人の若者が、音楽とパフォーマンスで自分の生きる場所を見つけるまでが大きな山場である。
そしてもちろん、この映画はミュージカルなので、音楽が非常に重要である。

で、いよいよ犬王と友魚の才能が開花する場面。
友魚たちが橋の上で演奏し始めたところで、「ん?」となった。


音楽が、古いのだ。


60~70年代の、まだ演歌やフォークの臭いが混ざっている頃の日本のロックだった。
パフォーマンスも、ロックど初期のそれである。

もちろん歌はうまい。
森山未來だから。
ただ、音楽的には完全に「おじさんが考えるカッコイイやつ」だ。


私はてっきり、劇中の人々と同じように「新しくて、刺激的で、かっこいい音楽にドキドキできる」と思っていた。
キャスト的にもそれができるメンバーである。


ここで、こんな古いものを出してくる意味はあるのか?


犬王の躍りも古い。
80年代のブレイクダンスや、マイケル・ジャクソンを思わせる振り付けが出てくる。
アニメなのだから、どんな動きでもできるはずだ。
しかも特殊な体を持った犬王である。
それなのに、古い音楽ビデオを見せられてるような気持ちにしかならなかった。

熱狂する人々のノリも、ステージからの煽りも、「よく知らない人が考えるロックコンサート」のようだった。
とても、アヴちゃんと森山未來にやらせるやつではない。
観てる間じゅうずっっっとそれが気になって仕方なかった。


あそこでわざわざロックにするなら、もっと新しい音楽を持ってこれたはずだ。
あんな古くて時代設定からもズレた音楽にするくらいなら、和楽器だけで演奏するかっこいい音楽をやってもよかったはずだ。
いるだろ、今はそういうのやってる人。


見終わってから今までずっと「わざわざああいう音楽にした意味は?」と考えているけど、私にはまったくわからない。
物語としては面白かったけど、このモヤモヤがずっと残っているので、そこまで手放しに「良かった!」とはいえないなぁ。


会場には何度目かで来てる人も多いようだったし、客入りも多くて、パンフレットも売り切れていたようなので、お好きな方はとってもお好きだと思う。
私の隣のお姉さんも、ずっと泣きながら見てたしね。

なので、見る価値はめちゃくちゃあると思うよ。
ただ、私はとても残念だったというだけの話です。