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あなたへのおたより

ほとんどアニメに触れてこなかった人間が「東京ゴッドファーザーズ」観た

2022-05-22 17:17:00 | 感想
*今までほとんどアニメに触れてこなかった人間が書いた「東京ゴットファーザーズ」の感想です。
ネタバレは、そんなにないと思う。


ざっくり説明すると
馬小屋でキリストが生まれたのと同じ日の夜にゴミ捨て場に捨てられていた赤ちゃんと、その子を拾った三人のホームレスの周りで、たくさんの奇跡が起きるお話。



海外の作品ではよく「クリスマスの奇跡」という題材の作品がつくられるけど、日本でガッツリそれをやってるの、ちょっと珍しい気がする。

景色がすごく東京くさくて良かった。
ああいう質感の景色って、関西にはないんだよね。

東京でしか生まれない「クリスマスの奇跡」、面白かったなぁ。
重たい内容かと思って割と身構えて観始めたけど、気持ちが軽くなる映画だった。



観ながら思ったことを連ねていくと

・梅垣さん、良い声だな。

・この「奇跡だわ」って言った人が、後で絡んでくるのかな?
(結局 最後までわからなくて、もう一回見直したら、冒頭で炊き出ししてた人だった。ハナに赤ちゃん出来るって話を聞いてたから、本当に赤ちゃん抱いてるとこ見て、あの台詞なのね)

・結婚パーティーでメイドに化けてたお兄さん、めちゃめちゃかわいいな。
キャラデザ的に悪い人ではなさそうだから、連れてかれても安心だった。
奥さん優しくて最高。
幸せになって欲しいなぁ。逃げ切って欲しいなぁ。

・ペットボトルで作った風車がたくさんあるとこ、あるよね~!
こういう絵が入ってくるの、大好き。

・この作品で唯一ずっとツイてないの、タクシーの運転手さんだよね

・うちのAlexa、梅垣さんがいう「みゆきちゃん」に反応するんだけど。

・路地に現れる天使だか妖精だかは、真冬にサンダル履きなのな。

・鍵開けてドア通って「ただいま」のシーン、うまいなぁ。

・柴田理恵さんだ!

・あがた森魚は「幸子の幸はどこにある」と歌ったけど、「ハピネス」とか「ハピハピ」とか「ラッキー」ってすごい言ってる人を見ると不安になるよね。
「人は一方を強く意識するとき、その真逆を同じくらい強く意識し、恐れている」みたいなの思い出すよね。

・清子の身体能力もすごいので、一日も早くあの男と別れて、これからは訳あり風の美人トラック運転手になるなどして、モテたり稼いだりしていってほしい。

・これくらい出来すぎた奇跡のお話で、ちょうどいい。




見終わって思ったのは、今敏監督は優しいねってこと。

恵まれてるとは到底言えない状況の三人と赤ちゃんが、苦労するのでも失敗するのでもなく、ずっと "すくわれていく" ことで、見ている人の気持ちが軽くなっていく。
前回観たパプリカも、今回のゴッドファーザーズも、もっと理屈っぽく重い感じになってもおかしくないのに、全然そうなってなくて、見終わった後は良い気分になれた。

それにしても、「パプリカ」がこれの後につくられた作品なの、面白いなぁー。
他の今敏監督作品も、一通り観てみようかな。


あと、映像特典の鴻上尚志さんの語り口とか、あの頃の鈴木慶一さんの感じとか見て「ああぁー!2000年頭!」てなった。

鴻上さんが「大人の鑑賞にたえるアニメをつくったらこうなったってこと」て言ってるってことは、この頃はまだ「アニメは子供が観るもの」だったんだな。
でも、AKIRAってもっと前でしょ?80年代?
ジブリも既にたくさん出してる頃よね。
それでもまだそういう感じだったんだ。

今敏監督は、話してる姿も話し方もめちゃくちゃ賢そうで、優しそうだった。
そして、江守徹さんのネクタイは、今まで見た黄色いネクタイの中で一番 幅が広かった。


次は「妄想代理人」観るつもりなんだけど、6本組なことにビビってる。
また観終わったら、レビュー書きます。

クレしん映画あんまり観たことないけど「超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁」観た

2022-05-21 14:13:00 | 感想
*までクレしん映画もテレビアニメもほとんど見たことがない人間が書いた「超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁」の感想です。
ネタバレは、少し。


タイトルの感じから想像してたよりも、かなりダークな設定で、悪者が本当に根っから悪かった。

舞台設定がこえぇよぉ~。
独裁者の周りだけ明るく栄えてて、極端な貧富の差ができたカスカベやだよ~。


あと、始まったとき、一瞬「えっ?!将来しんちゃん、アクション仮面になるの?最高じゃん!」と思ったけど、そういうことではなかった。
アクション仮面の格好をして、発明品でみんなを救おうとしてる人になってたんだね。
それはそれで、もっと最高。

それにしても、大人になったしんちゃん、めちゃくちゃスタイルいいし、声もかっこいいのな。
他の防衛隊メンバーは、みんなそのまんまなのに。


なんか、ここまでずっとクレしん映画を見てきて、このタイミングでこの作品に行き着いたの良かったな。



とりあえず先に、観ながら思ったことを連ねていくと

・大人しんちゃん、色気がありすぎるのでは

・花嫁ご本人すぐ出てきたやん

・「私のことは好きに呼んでね」といわれて、その返しが「オラはしんちゃん!」て、かわいいな。
しんちゃんは、「しんちゃん」て呼ばれたいと思ってるんだね。

・未来、アクション仮面めっちゃ流行ってるやん。

・まだ声がカスカスじゃなかった頃の、はるな愛ちゃん!

・ひろしとみさえ、みんなにお揃いのパジャマ着せてあげてるけど、しんのすけが5才の時のパジャマを着替えの分までぜんぶ残してあったの?!
やだぁ…泣けるぅ…。

・小さい頃の息子が年取ってから戻ってきたら、かわいいだろうなぁ。

・みさえのボディスーツ、スゴすぎるやろ。
あそこまで絞めたら内臓破裂するやろ。

・ボーちゃん?!
え、めっちゃ頭良さそう…。たまにメディアに出てくる天才の人の見た目やん。

・ひまわり?!
え、しんのすけもひまわりも割りとしっかり稼いでそうなのに、実家あんなんなの?
もうちょっと里帰りしたり、送金したりした方がいいのでは?

・ボーちゃん28号の鼻水はそれ、素材は何なの?
なに?自分のアイデンティティとしてそのデザインにしたの?
怖くない?

・独裁者の転落と逮捕で解決するの、すごいな。

・大人しんのすけ、バカクソかっこいいじゃん。
なに、この、さわやかルパン三世みたいなやつ。
ズルくない?



で、観終わって思ったこと。

今回のこの作品は、全体を通してずっと真っ直ぐに「野原しんのすけは、みんなの気持ちを明るくする、かっこいいヒーローなんだ。コレからもずっと続くんだ」ということを伝えてきてたように思う。

しんのすけが最後の方で、ずっと強く何度も「オラは死なない!」と言うのを観て、ふと気づいて途中で調べたんだけど、原作者のが亡くなられた翌年に公開された作品なんだね。
そりゃあ、公開されたときは、みんな泣いただろうね。

こういう時に作る作品って、伝えたい大きなメッセージってのは最初から完全に決まってるんだろうけど、関わってる人の思いとか、やりたいことがぶつかり合って、纏めるの大変だろうな。
しんのすけに「オラは、死なない」て言わせるのはストレートすぎるって意見も出ただろうに。

そんな大きな変化があったタイミングで出した作品が、こんなにも「光と闇」がハッキリした世界の話で、その世界の中で「光であること」を決めた大人たちの決意表明みたいな作品だったのって、すごくカッコイイと思う。

かっこいい大人の本気のヤツが観られて嬉しかった。



あたし、大人帝国は確かテレビでチラッと見ただけなんだけど、ちゃんと見といた方がいいのかな?




クレしん映画ほとんど観たことないけど「電撃!ブタのヒヅメ大作戦」観た

2022-05-20 20:12:00 | 感想
*までクレしん映画もテレビアニメもほとんど見たことがない人間が書いた「電撃!ブタのヒヅメ大作戦」の感想です。
ネタバレは、少し。

前回「ラクガキングダム」を観たときに「ぶりぶりざえもんメインの映画があるなら観たい」と書いたが、正にコレがソレだった。


今まで観てきたのは、「天かす学園」「引っ越し物語」「B級グルメサバイバル」「ロボとーちゃん」「ラクガキングダム」、そして今回の「ブタのヒヅメ」の順で合計6本。
その中で、この「ブタのヒヅメ」は一番古い作品だと思う。

で、結論から言うと、今まで観てきたクレしん映画の中では、一番好きな感じだった。

てか、「死なば諸共バクダン」を背負ったピチピチ戦闘服のセクシーシングルマザーが大きな敵と戦うなんて、好きに決まってんじゃんね。
そりゃそうよ。


観ながら思ったことを連ねていくと

・モチーフとかキャラクターが昔のジブリっぽいなぁ。

・保護者抜きで5才児たちに天ぷらとか船盛食べさせる屋形船のイベント、なんなんだ。
これって伏線になってたりするのかな?(なってなかった)

・エヴァ観たことないけど、それでもわかるレベルで「エヴァに出てた人の声やん」てなるな。

・香港の海にめっちゃゴミ浮いてる描写、大丈夫なん?

・このアクションについてくる0才児ひまわり、一番強くない?

・”お色気”がバレルに倒されたときのワンショットが、急に今までの質感と変わるけど、何かのオマージュ?

・マウスの見た目と装置とかの感じからして、ジブリってよりエヴァなん?
うっすら知ってるだけだから、なんとも言えないな。

・「体に聞くしかないな」からの、”お色気”の体がピンクの豚に変えられて授乳は、普通に直球エロでは?

・しんちゃんの好きな芸能人、山田まりあだったことあるんだ。

・IZAMが憧れだった時代!!!!!!

・ぶりぶりざえもん、最初はしんちゃんに似た感じのキャラだったのか。
かっこいいけど、性質がしんちゃんなのね。

・え、しんちゃんが考えたぶりぶりざえもんのお話、最高じゃない?
しんちゃん天才じゃない?
これだけで観てよかったまであるやん。

・ぶりぶりざえもん…かっこいい…
え、好きなんだけど。グッツとか欲しいんだけど。



見終わった感想としては「しっかり出来てるなー」という感じ。

色んな要素が組み合わさってるんだけど、全部「全然ユルくない」。
悪役の目的も、攻撃の方法もマジのやつ。

他の映画のときの悪役は「悪いことしちゃうゾ!」くらいだったけど、ブタのヒヅメはマジで殺害しにくるし、立ち向かう方も死ぬ覚悟をしてる。

合間をギャグで繋いでるけど、内容がゴリゴリ。
これ、ギャグ要素を全部抜いて絵がシリアスだったとしても、普通に成立するのでは?


コレを観た後で思い返すと、ラクガキングダムのぶりぶりざえもんは、ニセななこ同様「本来の性格から違ってる」ということ?
ただ、元々しんのすけが作ったキャラだから、ななこおねえさんより再現度が高かったってこと?

あと、なんか元ネタとかあるのかな?て場面が多かったけど、あんまり思い当たらないままっだったな。
ジブリ…ぽい?エヴァってこんな感じだったような?とは思った。
合ってるかどうかはワカラン。

とにかく、今回で「クレしん映画の降り幅の広さって、この頃からなんだ~」って思ったし、「初期から既にこんな方向へ作り込まれてたのか」と思った。

今まで触れてこなかったけど、噂に違わず見ごたえがあるね、クレしん映画。

次は、「ぼくの花嫁」を観る予定です。
でめたし、でめたし。


クレしん映画ほとんど観たことないけど「激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」観た

2022-05-19 18:22:00 | 感想
*までクレしん映画もテレビアニメもほとんど見たことがない人間が書いた「激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」の感想です。
ネタバレは、少し。

この前から急にクレしん映画を観始めて、これが5本目になる。

アニメのシリーズ映画って皆そうなのかもしれないけど、作品によって画面全体の感じやキャラクターデザインが全部違うし、毎回色んなジャンルのお話になってるのね。
今回の「ラクガキングダム」は、冒険ファンタジーという感じかな?


見ながら思ったとこと連ねていくと

・山田裕貴くんとぱみゅちゃん、普通にめちゃくちゃうまいな。
違和感無さすぎて、キャスト確認した後でもう一回見直したわ。

・毛深い褐色の美女、フェティッシュ過ぎる。

・幼子が二人もいるのに、いつも部屋がキレイな上に、朝から焼き魚と小鉢と味噌汁作るみさえ、すごい。
もっと褒められろ。

・しんのすけの画力、5才のそれではない。

・ニセななこ、頼もしい。
開始40分で「あたしは、このあとコイツに泣かされる」と悟った。

・腰に「むき出しの千歳飴」つけたまま行動するの、やだわ~。
実質、ハエ取り紙じゃん。

・ぶりぶりざえもん、存在は知ってたけど、こういうタイプの人だったんだ。
この人メインの回もあるなら、1度ちゃんと観ておきたいな。

・ゆうまくんのお母さん、デニムの裾からポケットの生地が出てるタイプのパンツを穿く方の人なんだ。
その割りに渋い店やってんね。
後を継いだのかな?
元はゆうまくんのお父さんとやってたのかな?

・あれだけの知能指数を持つシロを外に繋いでおくのは、ちょっとかわいそうな気がしてきたな。

・しんのすけは、5才にして色んな辛いお別れを知りすぎてないか?

・「無責任な群衆」「残酷な集団心理」みたいなの出てくると、自動的に「デビルマンの串刺しシーン」と美輪さんが歌う「群衆」が頭に浮かぶのよね。

・無事解決したとはいえ、ウルトラマンが来た後くらいの被害出てるな。


ここまで5本のクレしん映画を観てきて、クレしん映画ってのは「子供たちが観ること」に重心を置いてつくられてるのと、「大人に真っ直ぐ向かってきてる」のがあることがわかった。
で、今回のはちょうど半々だなと思った。

かなり「名作絵本感」があるというか、「お子様と、お連れの大人の方へ」というところが重視されてた感じ。
メッセージ的にもそんなに深く鋭くエグってこないキレイなものだったし、泣かせ方も期待通りで、正に「大人も子供も楽しめるアニメ映画」だったと思う。

見終わってからキャストとか調べたんだけど、「ゲスト声優が描いた落書き」ってのがみんなめちゃくちゃ怖くて笑った。
クレヨンで描くのって、難しいよね。

あと、「みんながTwitterに上げてる絵も、ちゃんとラクガキとしてパワーを送れてたらいいね」て思った。


クレしん映画ほとんど観たことないけど「ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」観た

2022-05-17 15:06:00 | 感想
*今までクレしん映画もテレビアニメもほとんど見たことがない人間が書いた「ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」の感想です。
ネタバレあり!!

ものすごく、めちゃくちゃガッツリとしたロボット映画だった。
ダメだってそんなことしちゃ。そりゃ泣くって。

本題の前に、とりあえず観ながら思ったことを連ねていくと

・またコロッケ出てるやん!
なに?クレしん映画じゃコロッケは普通に声優枠なん?

・ロボひろしが子供たちを助けるとき、よその家の子たちを先に助けて、一番最後にしんのすけに向かって「掴まれ」って言うのいいな。
息子を信用してるんだね。

・たまに町で急に何か言ってくる偉そうなジジイって、ロボットだったんだ…。
人間かと思ってたからムカついてたけど、ロボットならしゃーないか。プログラムだもんね。

・あ、だからコロッケなんだ…。ちゃんと理由があって呼ばれてたんだね。
これって、五木ひろし側にも許可とってるのかなぁ。

・ロボひろし…そんな悲しいこと悟るなよ…最後に「お前はいい子だ」は反則だよ…

・冒頭で満開だった藤の花が、最後は散って実がついてるっていう、粋な時間経過の表現ね。
見終わったときの切ない気持ちにちょうどいいやつ。



で、全部見終わって思ったこと。

この映画は、ロボットものの作品によく用いられる「純粋にこちらへ愛情を向けてくるロボットを"機械"として扱えるか」というテーマに、「心まで全く同じに出来ている "愛する人のコピー" を、お前は "コピーだから" という理由だけで殺せるか」というテーマを組み合わせてくるという "鬼の脚本" である。
観る者を真っ直ぐ殺しにかかってる。
殺すつもりでやってきてる。

こんな致死量こえた組み合わせのものを「楽しいアニメ映画ですよ」みたいなフリして出してきちゃいけない。
ケツとダジャレで糖衣されてるのでスルッと飲めるけど、普通に死ぬ。


黒岩仁太郎の最大の罪は、「人間のコピーロボットを作るときに、元の人間の愛情までコピーした」てことだよね。
それは、あまりにも残酷すぎる。
「人間の心を模倣しているが、所詮は機械」でなければ、生まれた時点で不幸しかない。

でも、この映画は「ロボとーちゃん」てタイトルの作品だから、「とーちゃんがそのまんまロボットになること」で訴えかけてくる形になる以外無いわけだ。
そしたらまぁ、こうなるよね。
しゃーないね。

しゃーないとはいえさ、本当のひろしの記憶と愛情を持ったまま、ロボットであることを受け入れていくの、辛かったなぁ…。
もう、ロボひろしも含めての家族でやってけばいいじゃん…。

見終わったらなんかもう「洗い立てのタオルケットにくるまって寝たい」ってなっちゃった。
クレヨンしんちゃん怖い。
泣き疲れたから終わるね。