姉小路祐さんの『再雇用警察官』のあらすじと感想。
主人公は定年を迎え、再雇用してもらった警察官。
テレビ東京系列『月曜プレミア8』枠の2時間ドラマ(主演:高橋英樹)化します。
『再雇用警察官』
著者:姉小路祐
発行:株式会社徳間書店
発行:株式会社徳間書店
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『再雇用警察官』のあらすじ
安治川信繁(あじがわ・のぶしげ)は、定年を迎えるが、再雇用警察官として新設のセクションで働くこととなる。
<生活安全部消息対応室>は、現役の警察官2人に安治川を加えた3人だけだ。
行方不明者数が最多の大阪府ゆえに、自発的な失踪か犯罪性が明確な”特異行方不明者”なのか判断に時間がかかる。
そのグレーゾーンを調べる役割を与えられたのが<生活安全部消息対応室>だ。
安治川は女性警察官・新月良美巡査長と、さっそく第一号案件を調べにかかる。
そして、特に事件性はないものと判断したのだが、失踪者が後に殺人事件に絡んでいると分かり……。
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『再雇用警察官』感想
主人公が定年を迎えている年齢の為、親の介護の話などがチラチラ出てくる。
犯罪に絡んでいる者も、一花咲かせたい気持ちが強い。
ストーリーは犯人がなかなか分からず、推理ものらしいイライラ感を楽しめる。
ただ、私は大阪弁で書かれている本が苦手であると認識した。
台詞がこてこての関西弁なのが読みづらい。
関西弁に読むリズムを乱され全くスピードが上がらない上、意味もストンと頭に落とし込めなかった。
何と言うか、気が散ってしまうのだ。
そういう意味では、推理小説は標準語の方が読みやすく分かりやすいなと思った。
ところで、人生をやりなおしたい、別人になりたい人はどれくらいいるのだろう。
私は、以前の仕事で偽造免許証やら、偽装結婚やら見てきた。
面白いもの、つまり保険金殺人などが絡むところまでいかないとテレビで取り上げられたりしないが、戸籍をいじくる人は多い。
今日結婚して、明日離婚して、その翌日養子を迎えて、また結婚して……。
そんな人いるのかと思うけどいるんだな。
当時の上司は、そんなことがあまりに頻繁に繰り返されるとある役場の窓口に「こんなんおかしいやろ」と押しかけて話をしたことがある。
しかし、「私らもおかしいとは思ってます。でもね、何回も結婚したらアカンという法律はないんですよ」と言われ、しゅんとして帰ってきた。
まあ、こういう人達は人生をやり直したいというのとはちょっと違うけどね。
正義感の強い上司は、刑事と一緒にパチンコ屋付近で張り込みまでしたことがある。
市民に言われると警察は既成事実を作らねばならない。
その為、1時間ほど警察官がお付き合いしてくれた。
1時間では都合よくターゲットが来るはずもなく、張り込みは不発に終わった。
あの頃、私もいろんな悪いやり方を覚えたが、そんな真似をする人に1㎜の同情も覚えなかったな。
戸籍をいじったり交換したり、ダメダメ。
それで幸せになる人なんていないから。
そんなことを思い出させるストーリーだった。
以上、『再雇用警察官 (徳間文庫)』感想でした。
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ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)
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