砂川雨路著『ご懐妊!!』あらすじ・感想。妊娠、結婚から始まる恋

砂川雨路著『ご懐妊!!』あらすじ・感想。
妊娠、結婚から恋愛が始まる？
苦手な上司と酔った勢いの一夜の過ちで妊娠し、お腹の赤ちゃんを守る為、責任を果たす為、そこに愛などないと分かって結婚したのに……。

『ご懐妊!!』

著者：砂川雨路
発行：スターツ出版株式会社
（スターツ出版文庫）

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『ご懐妊!!』あらすじ

広告代理店のグラフィックデザイナー・梅原佐波（うめはら・さわ）は、ある体の不調に悩んでいた。
長期にわたる大仕事から解放された嬉しさのあまり、普段は怖くてどちらかと言えば嫌っている部長の一色禅（いっしき・ひとえ）と祝杯をあげ、彼氏のある身でありながらハメを外してしまった。
仕事が忙しすぎて彼氏の涼也（りょうや）とは１ヶ月以上会っていない。
検査薬が示す結果に思い当たるのは、部長とのたった一度の過ちだけ……。

部長と一夜の過ちなんて同僚にも先輩にも言えない。
いっそ涼也に責任を押しつけようかと考えた矢先、涼也の方から浮気相手と結婚するから別れてほしいと切り出される。
部長に打ち明けようにも、彼は１ヶ月近くもシンガポールへ出張だ。
部長に対して恋愛感情などない、欲しくてできた赤ちゃんでもない。
追いつめられた佐波は……。

ご懐妊!!

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『ご懐妊!!』ネタバレ感想

えー、そんなのあるぅ？
と疑問に思うのは、梅原佐波が仕事の鬼の部長・一色禅をどちらかと言えば嫌っていたにもかかわらず関係を持ってしまった点だ。
酔ってテンションが上がれば嫌いな相手とも楽しく飲めるかもしれない。
でも、男女のあれこれは話が別だろう。
男の人は好き嫌い関係なく事におよべるかもしれないが、女の人は嫌いな男なら手を触るのも嫌だと思う。
部長は33歳のイケメン設定なので、佐波は嫌いと言いつつも好意を持てる要素があったのだと思う。

部長は佐波の妊娠を知ると超高速で結婚へ舵を切り段取りを全て整える。
「子は鎹」とは言うが恋愛感情ヌキで夫婦になれるものだろうか？
責任をとると言ったって好きでもない女と結婚し尚且つ子育てをするってのは１日２日の辛抱じゃないんだぞ？

だが、部長は佐波が仕事を辞めずに済むよう社内でも気を配るのだから、鬼のように怖いどころかめちゃくちゃ良い人だ。
２人は佐波のお腹が大きくなるにつれ恋人同士になっていく。
順番が完全に狂っているが、部長はとてもかいがいしく、おまけに頼りになる。

思いもよらず授かった佐波と部長の娘は“みなみ”と名付けられ、『ご懐妊!!』シリーズは３巻まで続く。
２巻からは子供の成長に合わせたストーリー展開となっている。
仕事は辞めていないが初めての子に24時間かかりきりで“妻の役目”を果たせないことに悩んだり、子供を預けることの葛藤など、母親目線のエピソードが盛りだくさんだ。

最終的に佐波は４人の子の母になる。
成り立ちは随分といい加減だったものの、できてしまえば佐波は結構良いお母さんだし、部長の“ゼンさん”は子煩悩で頼れる良いお父さんだった。

『ご懐妊!!』は、どういうタイミングでどんなことを病院でするのか、何が必要か、お産の仕方や夫がすべきことなどが順番に説明されており、リアル妊婦さんが読んでも参考になるのではないかと思う。

ご懐妊!!

ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)