★旧大曲市大曲を往く－4（街中歩き）（その6）

＜「上栄町」の裏（本？）通り＞

●歩いた日：2019年12月9日（月）

●歩いた所

　・大曲：通町、中通町、黒瀬町、大町、上大町、栄町、上栄町、日の出町、金谷町
　　※　いずれも新町名である。正式には町名の前に「大曲」が付く。

●歩いたログ（足跡）（道のり5.8km）

（以上の地図：国土地理院）
※　市街地で見づらいですが、ご容赦願います。

　「栄町」からさらに南に進むと、市役所への案内標識がある十字路があり、その辺りから「上栄町」になる。「大曲税務署」、「大曲中通病院」を過ぎると旧「国道13号」と交わる十字路に至る。十字路の右手前方（南西）に「大曲農業高校」が建つ。少し西に行った道脇に石柱が見えるのでその前に行ってみる。

（「大曲農業高校」の旧正門）

　4本の石柱はかつての正門にあった門柱だったようで、「秋田懸立大曲農業高等学校」の門札？が掛かっている。
　「大曲農業高校」の歴史を調べてみると、M26年に「秋田尋常中学校（現「秋田高校」）」の農業専修科として「秋田市八橋（ﾔﾊﾞｾ）」に開校している。その後、何度かの名称変更を経てM34年に「県立秋田農業学校」と改称し、M37年に「大曲」に移転したとある。さらにT15年に「県立大曲農業学校」と名を変え、戦後のS23年に現在の「県立大曲農業高等学校」の名称になったとある。写真の門柱は「大曲」移転当時のものだろうか。白っぽい石と黒っぽい石が重なっているのは珍しい。
　私の親世代の人たちは「農学校」と呼んでいた。県内で最も歴史のある農業高校であるだけに県内一円から生徒が集まっていたと思われ、私が仕事で転勤したことがある「鹿角」（県北の「十和田湖」の近く）にも「大農（ﾀﾞｲﾉｳ）」（地域の人たちは親しみを込めてこう呼ぶ）の卒業者が何人かいた。また、私たちの世代の農家の長男は大半が「大農」に進学した。
　なお、門柱の近くに、スポーツなどで優秀な成績を残した生徒の名前が書かれた看板がある。それを見ると、出身中学校も書いてあり、「秋田市」内や県外の中学校から来ている生徒も見える。
　十字路に戻り、右手に真新しいの「大農」の校舎（「金谷町」）、左手にこれも建替え間もない「大仙警察署」（「日の出町」）を見ながら南へ少し進んだところで振り返る。

📷090：歩いて来た「上栄町」方面を望む

　奥から手前に来たところ。信号のある十字路を左右に走る道は「大曲バイバス」ができる前の「国道13号」である。
　十字路の奥は写真のように狭い道で、「大曲駅」からこの十字路までは昔から一方通行である。右手にショベルカーが見え何やら工事をしており、角に旗を持った人が二人立っている。
　また十字路まで引き返して右に折れ東に進むと、またやや斜めに交差する十字路がある。そこを左に折れて今度は引き返すように北に向かう。
　ところで、旧「国道13号」は南から来るとこの十字路を西に曲がり、「大農」の前を過ぎたところで北に曲がる、カギ型の道筋になっていた。一方、昔の「羽州街道」は、南から旧「国道13号」とほぼ同じ道筋でここまで来て、そのまま十字路を突っ切る形でまっすぐ北に向かっていたようだ。ということは、この後歩いた裏通りのような道がかつて「羽州街道」ということになる。（「羽州街道」の道筋は最後に航空写真上でたどってみたい。）
　十字路を曲がるとすぐ右手に県の地方機関が入る「仙北地域振興局」（以前は「合同庁舎」と呼んでいた）がある。その脇を行くと、振興局の建物の裏手から「真昼岳」が見える。

（「上栄町」から「真昼岳」を望む）

　右側の大きな建物が振興局。その奥、晴れ渡った空に白い「真昼岳」が聳える。
　ほぼ同じ場所から行く手を望む。

📷010：「上栄町」の裏（本？）通り

　先ほど駅前から歩いて来た「大曲」のメイン通りのすぐ東側を走る道である。従って今は裏通りのような形になってしまうが、前述したようにこの道がかつての「羽州街道」で、そんな歴史からいうとこちらが本通りになるかもしれない。
　左手前の雪のある場所は町内会館の敷地である。まだ新しい会館の玄関に腰を下ろして一休みする。

（その7に続く）